近視


D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2

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いつも同じ犬の前を車で通過する。
同乗していたMrs.COLKIDと母親が、窓越しに犬に向かって手を振った。
通り過ぎる時に、犬が一瞬こちらを向いたように見えた。

犬が気付いてこっちを見た・・とふたりが話している。
窓の反射もあるし、車もけっこうな速度で走っていたので、まず見えないよ、と僕が言った。
犬は近視だというし・・・

犬が近眼だということは、昔から言われているが、実際には犬種や環境によってかなり異なるらしい。
しかし耳や鼻が相当利くのは確かだ。
耳や鼻の性能が高いから、視力はほどほどの能力でいいのだろう。

以前飼っていた犬は、僕の車のエンジン音を覚えていて、僕の車が近付くと、喜んで走り回った。
意地悪して、そのまま家の前を通り過ぎて、町内を一回りしてくると、まだかまだかと半狂乱になった。
車を新しいものに替えると、音を覚えるまでに数日かかった。

今回の犬も、もしかすると、こちらのエンジン音を覚えているのかもしれない。
通り過ぎる時に、ああ、いつもの車だな・・という程度で、チラリとこちらを見たのだろう。

「犬にメガネをかけさせたら、どうなるかしら・・・」
Mrs.COLKIDが突然言った。
「近眼が治って、見えるようになるのかしら」
突飛な発想で、答えに窮した。

人間じゃあるまいし・・と言おうと思ったが、それに対し母親が
「きっと目が見えるようになって、その分、鼻と耳が悪くなるわ」
と真面目に答えている。

二人の会話に入れない。
しかし・・・
確かに、犬にメガネをかけさせたら、どうなるのだろう・・と、運転しながら、しばらく考えていた。
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