COLKIDが日々の出来事を気軽に書き込む小さな日記です。
COLKID プチ日記
古着の町
D810 + Carl Zeiss Otus 1.4/55 ZF.2
大きな画像
仕事で日本橋で人と会った。
その後得意先を訪問。
帰りに高円寺に寄ってみた。
何でも古着屋が沢山あるというので、古靴もあるかもしれないと思ったのだ。
すると、あるはあるは・・・
大量に展示しているお店があって驚いた。
デッドストックもけっこう面白いものがあった。
古着を買うのは若者が中心なので、そういうお店では、価格も抑えられている場合が多い。
ビンテージシューズのデッドストックも、お店によってはお買い得なものに巡り合う可能性もある。
ただオールデンのコードバンなどは、若者にも信仰者が多いらしく、ビックリするような高値で売られていた。
面白い町なので、今後も時折行く事になりそうだ。
ウルヴァリンのハーフブーツ。
やはり70年代から80年代に作られたデッドストックである。
サイズは7.5の3E。
珍しいオリーブ色の革が、なかなかお洒落で気に入った。
生成りのズボンを履いている時に試着したが、それに実によくマッチしていた。
ジーンズにも恐らく合うだろう。
ブランド云々以前に色や形が気に入る・・というのは、ものの正しい選び方である。
サイズもほぼぴったりで、価格も安い・・となれば、買わない理由はない(笑)
ウルヴァリンはクロムエクセルの1000マイルブーツが有名で、僕も現行のものをひとつ持っている。
しかし、それを復刻する際に、日本にあったデッドストックから形をとったらしい・・という話を聞いたことがある。
それをエドモンズかどこかの工場で、メイド・イン・USAとして製造させているのだろう。
もはや本国でも、かつて自国の熟練の職人たちが作った「本物」がどういうものであったのか、わからなくなっているのだ。
そして世界中の「本物」は、今や日本に集まっているという。
このウルヴァリンは、形を見る限り現代的で、あまり質実剛健という感じではない。
もちろん年代的には本格派に属するのだろうが、むしろカジュアルに着こなした方が面白い。
ジーンズなどと組み合わせて、街を歩くのに適している。
面白い話がある。
日本では若者の間でワーク・ブーツが流行った時代があり、今でもファッションとして根付いている。
そのスタイルが最初に入ってきた時は、カッコいいアメリカを象徴するもののように見えた。
しかし本国では、それは労働者の履く靴に他ならなかった。
アメリカの靴関係者が、日本の若者たちがこぞってブーツを履いているのを見て、なぜこの国の若者はブルーカラーばかりなのだ・・と驚いたという。
欧米の階級社会では、ワークブーツをファッションとして履くことは、かなり抵抗があったと想像できる。
自分の属するクラスから、外れてしまうことになりかねないのだ。
皮肉なことに、階級意識の希薄な日本では、スムーズにその文化を受け入れてしまった。
今では欧米の高級ブランドもワークブーツ風の靴を作り、あちらでもファッションとして浸透しているが、逆に最近の労働者階級は、とっくにスニーカーに移行し、革製の重いブーツなどは履かなくなっている。
クラシックで象徴的な存在になって、やっとファッションとして受け入れられたのだ。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )