鳥の目


夜遅く真っ暗な空から鳥の声が聞こえることがある。
見上げるとシラサギが暗い夜空を単独で、あるいは複数羽で飛んでいる。
鳥は夜目が利かないというが、そんなことはないのだなと感心する。

先日K師匠と話していて、それに関する話になった。
K師匠は長く白鳥の撮影に挑戦されているので、いろいろな経験をされている。

たしかに夜間でも飛行できる鳥は多い。
人間とは別の何らかのセンサーを持っているのだろう。
一般には地磁気で方向を感知すると言われているようだ。
また夜空の星も判断材料に使っているという。

しかしK師匠によると、昼間大雪で数メートル先が見えないような時、カメラを構えていると、いきなり真っ白な中から飛行する白鳥が飛び出してくることがあるという。
視界がほぼゼロに近い状態で、平気で離着陸し目的地まで飛行するわけだ。

飛行機にも計器飛行というのがあるのだから、目というセンサーが働かなくても飛ぶことは可能なのかもしれない。
しかし地磁気はあくまで方向の感知だろう。
実際に飛行するとなると地面や障害物までの距離が感知できないと難しいはずだ。
つまり目以外に目と同等の機能を持つセンサーが必要になる。

夜間飛んでいるシラサギを見ると、一定間隔でクエッ、クエッ、と声を上げていることが多い。
仲間に自分の位置を知らせているのかと思ったが、あるいは音波の反射がレーダーのような役割を果たしているのかもしれない。
でも雪の降りしきる中で有効に作用するものだろうか?

あるいは反射神経が人間より遥かにいいはずだから、障害物が突然目の前に現れても回避できる能力があるのか・・・
いずれにしても未知の部分が多い。

S5 Pro + Carl Zeiss Makro Planar T* 100mm F2 ZF
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