酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

健在なり「噂の真相」

2006-07-03 01:47:31 | 戯れ言
 第1日曜はスカパーのノンスクランブルデーだ。楽しみにしているのは、朝日ニュースターの「TVウワサの真相」である。「噂の真相」元編集長の岡留安則氏をまとめ役に、錚々たる面々が月1回、際どい意見をぶつけ合う。

 「麻垣康三の虚像を剥ぐ」(4月)、「米軍再編の舞台裏」(5月)、「IT企業に伸びる政治の魔の手」(6月)ときて、昨日(2日)は「風俗と権力」がテーマだった。歌舞伎町が風営法改正により<浄化>されている。推進者はもちろん石原都知事だ。

 石原氏といえば弟裕次郎さんとともに太陽族の象徴で、不良の代表として世に登場した。映画化された氏の作品を模倣する事件が発生し、上映反対運動が起きたことがある。PTAにとって忌むべき存在だった石原氏だが、<更生のお手本>を示し、<取り締まる側>に身を転じる。

 準レギュラーの佐高信氏は、普段の舌鋒鋭さはどこへやら、今回もボケ役を演じていた。雑誌記者、元風俗ライター、中国人ライターの発言も興味深かったが、異彩を放っていたのは、公安畑で辣腕を振るった元刑事の北芝健氏(現作家)だった。規制強化の立場で他のコメンテーターと意見を闘わせていたが、サービス精神旺盛で笑いを取ったりする。<エッチさせないキャバクラ嬢なんてホストのエジキになれ><性を前面に玉の輿に乗る女なんて、立派な売春婦じゃないか>ってな具合である。

 馳星周氏が描いた歌舞伎町(10年前)は、チャイニーズマフィアが闊歩する異郷の地だったが、その後は日本の暴力団と手打ちをし、共存共栄を図っているという。歌舞伎町の根っ子の構造は変化したが、風営法改正の意図は<暴力団=黒社会連合>の弾圧ではない。<規制強化=アメリカの外圧>が番組の核心だった。テロ対策の一環として外国人管理の徹底をアメリカに求められことが、風営法改正の取っ掛かりだという。

 最後の岡留コーナーには毎度感心させられる。<都庁があり、ビジネス街(高層ビル)があり、歓楽街があり、ゲイの街もある。この幅広さこそ健全の証ではないか>と主張し、笑える逸話も紹介されていた。小泉首相が歌舞伎町を視察した際、「歌舞伎町はいかがわしくていいね」と漏らしたという。小泉氏が都知事だったら、<歌舞伎町浄化>に取り組むことなどなかったはずだ。

コメント (2)
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