閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

2009-10-31 08:51:41 | 日々
久しぶりに、ほんとうに久しぶりに、
ギターケースを開けて、どきっとする。
弦が切れていた。

最後に弾いたのはいつだろう。
切れたのは4弦だが、5弦、6弦も錆びてしまっている。
ケースの中を見たら、スペアがひとそろいあったので、
とりあえずスチール弦3本だけ張り替えることにした。
切れてから替えるなんて、初めてだ。
やり方も忘れたかなあと思ったら、
なんとなく手が覚えていた。

高校の部活で弾いていたギターは、
やや硬質な、華やかな音で鳴った。
卒業のときに、もう弾かないと思って後輩に譲ってしまった。
でも、結婚して田舎に引っ越してから、やっぱりまた欲しくなり、
上京したとき御茶ノ水の楽器店に行った。
素人向きの柔らかい音のを、と言って店の人に選んでもらった。
茶位工房のギターだ。

その後まもなく、子どもが生まれるということになり、
大きなおなかがつっかえて弾けなくなくなった。
生まれたら、こんどは膝の上に抱えるものができたので、
それこそギターどころではなくなった。

以来、たまに思い出して開けてみては、
ちょっと鳴らして、ちょっと拭いて、またしまいこむ。
エチュードも忘れたし、指も動かない。

楽譜をみて、つっかえながら、ぽっつりぽっつり、
「グリーン・スリーヴス」と「舟唄」を弾いた。
これから、ときどき、弾くことにしようと思う。
十三夜の月が雲間にあかるい。
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水玉

2009-10-28 11:01:55 | 日々
ブロッコリーの葉の上の朝露5つぶ。

今年はブロッコリーがずいぶん早い。
立派なのが、すでに3個も。
豊作で嬉しいけど、いっぺんにできると消費しきれない。
難しいものです。

隣のカリフラワーは、まだまだ。
その隣のプチヴェールは…
今年初めて植えてみたキャベツ系の新野菜で、
台風でぜんぶ横倒しになったのに立ち直り、
たいそう元気に大きく育っているけれど、
どの段階でどこをどう食べるものなのか、
いまいちわかっておらず…
とりあえず観察中(笑)
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ガラスの靴

2009-10-26 11:29:53 | お知らせ(いろいろ)
連載「鏡の中の物語」#1
ニュータイプ・ロマンス2009年秋号。

「青い羊の丘」につづく新連載…でございます。
昨年の「冬コミ物件」からつながるおとぎ話シリーズ。
なので、実際にはこれが第3話になっている感じ。
タイトルでおわかりのように、今回はシンデレラ。
えーと、何やらあやしげなシンデレラ。
こういうものを書くのはほんとに楽しいなあ(笑)。

おとぎ話といえば、
シンデレラも白雪姫も眠れる森の美女も、
「原作はディズニー」だと思いこんでいる若い人が
けっこういるらしいことを知ってびっくりしました。
もうグリム兄弟と同じくらい「昔の人」になってしまったのね。
わたしが生まれて初めて映画館で観た映画というのが、
アニメの「白雪姫」でしたが、その当時、
ウォルト・ディズニーさんはまだご健在だった…はず…。

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オリオン

2009-10-22 08:22:33 | 日々
あちらこちらで話題になっているので、
どれどれ、と夜中に外に出て、見上げたら、

ついっ、と流れました。

ああ可愛い。
流れ星というと、地球に落ちてくるイメージがあるけれど、
実際に見ると、空の一点から一点へ、横に流れる。
おはじきをしているようだ。
音は聞こえないけれど、何か音がしているようだ。
可愛い。

全体に雲が散らばっているせいか、
オリオン座がどこだかよくわからない。
雲のない部分では、こまかい星が多すぎ、
どれとどれを結んで星座にするのかわからない。
オリオン、カシオペア、北斗七星、
それくらいは自信があるのに。

わたしが4つか5つの頃、うちにはお風呂があったのですが、
ガスが弱く沸かすのにたいそう時間がかかったので、
冬などよく近所の銭湯に行ったものです。
行き帰りに、空を見上げて、教わりました。
オリオン、カシオペア、北斗七星。
町の中でも、あの頃は、けっこう星が見えたのだな。

いまは、山の中で、星の数はもっと見えるけれど、
両側を山にはさまれているので、低い位置は見えません。
それでも、東の山のてっぺんを見ると、
木々の間にキラキラ光るものが見え隠れして、
まるで星が枝にひっかかっているみたい。

あっち見たり、こっち見たり、
ゆっくり過ぎていくジェット旅客機のランプを目で追ったり、
それからまた真上を向いて流れ星を待ち受けてみたり。
4つまで数えて、首が痛くなるまえにひっこみました。
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何かが道をやってくる

2009-10-20 09:35:26 | 日々
ハイブリッド車が、低速走行時に、音が静かすぎて危険なので、
何か音を出さなければならない、ということになったそうです。

わたしも、駐車場ですぐそばに来たのに全然気づかなくて、
静かなのは良いけれど、ちょっと危ないなと感じたことがあり、
この決定には全面的に賛成。
ですが、どんな音を出すのか、それが問題だと思っていました。

最近、バスやトラックなど大型車で、
「ピコンピコン、バックシマス」とか
「左ニ曲ガリマス」とか電子音声で言うのがあるけれど、
ああいうので「車ガ通リマス」とか言われたら嫌だ。
オルゴールの「乙女の祈り」とかも絶対やめてほしい。

と思っていたら、
「エンジン音に似た音」を出すことに決まったようで、
なんとなく拍子抜けというか…
うーん、まあそれならしかたないか。

でも、エンジン音がしないから静かな車なのに、
わざわざ「偽エンジン音」を立てて走らなきゃならないって、
なんだか変な感じですね。
しかも、その装置の開発に2年くらいかかるって。
2年もかかるんだったら、その間に、
もっと良いアイデアや新技術が出てきそうな気がしますが。

せっかくなら、何種類かバリエーションを作って、
乗る人が好みで選べるのって、どうだろう。
音だけフェラーリ、とか(笑)

じゃなくて、「エンジン音」の範囲内で、ちょっと別の音をいれる。
要するに、「何かがやってきた」ということがわかればいいのだから、
路地をのんびりやってくるかざぐるま売りの屋台とか、
地上すれすれを超低速で飛ぶUFOとか、
ダース・ベイダー卿御一行様とか(あ、音楽は一切なしですよ)、
「やってくるもの」はいくらでも考えられる。

カラカラカラカラ…ちょっとごめんなさいよぉ通りまぁす…
「かざぐるま屋ぷりうす」だったら、乗ってもいいなあ。


上とは関係ない話ですが、
中国のお金持ち用に特別限定で作られたフェラーリは、
メーターの文字盤が「漢字」になっている…
というニュースを(ニュースなのかな、これ)見たら、
アラブの大富豪が特注したロールスロイスのリムジンは、
座席がなくて高級じゅうたんを敷き詰めてある…
というのを思い出し、ちょっと笑ってしまいました。
ロールスのほうは、20年ばかり前の近未来SFなので、
運転手なしの自動操縦、予約でランチも出るんですけど(笑)


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おでかけねこ

2009-10-19 09:36:48 | 日々
うちの放蕩娘の真鈴さんが
(「ほうとう」って甲州名物のキャンペーンガールではないのよ)
このところ、おうちでおとなしくしています。

たしか、このあいだの台風の直前に帰ってきたのだから、
数えてみると、もう10日以上、います。
これまでずうっと、4、5日いると、4、5日いない、
という「おでかけねこ」だったので、珍しい。ほんとに珍しい。
どうしたんだろう。
まるで心を入れ替えて正しい飼い猫になったみたいではないか。

きょうはお天気がいいので、お出かけしちゃったかな、と、
階下の揺り椅子を見たら、ちんまり丸まって寝ていました。
(揺り椅子で寝られるのは真鈴だけ。他の子は
じょうずにバランスとれなくて傾いてしまうのです)

食欲あるし、機嫌も良いし、
ときどきトカゲだのモグラだのとってくるし、
もう冬眠、ってこともないと思うのですが、

「あれ、真鈴、まだいるんだ?」
って言っちゃいそうになる。

本人に聞こえると、「そうね、それでは」って
出かけてしまいそうなので、小さい声で書いておこう。
まだいます。
もう、ずうっと、いていいよ。


…と、書いたのは昨夜なんですが。
今朝、アップしようと思ったら、どこにもいないじゃないの。
お仕事再開、キャンペーンガール(…涙)。

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おちば

2009-10-18 09:16:01 | 日々
朝7時ごろ、突然ばらばらっとにわか雨のような音がして、
外を見たら、山桜の葉がいっせいに降ってきました。
あっというまに落ち葉でおおわれた地面。
うわぁ。

今シーズンは新兵器があります。
その名も「おちば」という…庭ぼうき。
でも、ただのほうきではありません。

従来の竹ぼうきは、自然素材のままで先が不ぞろいなので、
狙ったモノにうまくヒットせずもどかしいことがあったのですが、
これは「ささら」みたいにびしっとそろっているので、
階段のすみずみなどにも、しっかり届くのです。

割り竹で作ってあるのかな?と思ったら、
どうやら「ヤシの葉柄」でできているらしく。
非常に弾力があるので、濡れて路面にはりついた落ち葉も
勢いよくはね飛ばせて、気持ちが良い。
それに、柄の太さがちょうど握りやすく、手が痛くならないし。
こんなに便利なもの、どうしてもっと普及しないんだろう?
(例によって、わたしが知らなかっただけ、かも…)

もうひとつの新兵器は、「てみ」という(「手箕」だろうか?)
巨大な柄のないちりとりみたいなもの。
掃き集めた落ち葉を、これにごっそり入れて運びます。
たくさん入り、しかも軽くて、見た目より使いやすい。
昔はこれも竹などで編んだものだったのでしょう。
プラスティックですが、苦手なブルーではなく、
ちょっとくすんだ柔らかいオレンジ色だったので買ってみました。
色は、道具の機能には直接関係ないけれど、
「やる気」におおいに影響するのです。

今年は「おちばちゃん・ぷらてみちゃん」コンビで
がんばってお掃除いたします。
…するよね、真鈴?
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イサキづくし

2009-10-16 21:31:37 | 日々
スーパーの魚売り場で、
特売のイサキが「1袋250円」というので…。

ふだんはあまり見かけない、15センチくらいの小さいもの。
ポリ袋にいっぱい詰めてあります。
普通のサイズのイサキだと1尾で500円、600円するので
そうそう買わないのだけれど、
規格外だから、この量で、このお値段。
しかも、近隣の港で揚がったものだから、新しい。

小魚は手間がかかる上にロスが多すぎるので、
わたしは「うーん…」と思ったのですが、
きょうはMがお料理をしてくれると言うので、
それじゃあ、と買ってきました。

袋をあけたら、全部で20尾も入っていたそうで。
お刺身、煮付け、から揚げ、炊き込みご飯、
それに中オチでだしをとった味噌汁まで、
(台所に居合わせた猫も少しもらったらしい)
イサキづくしのお献立になりました。

サラダはうちの畑の野菜で。
おつゆの実はそのへんの木に生えた野良シイタケ。
うん、たぶんシイタケだと思う(笑)

食べながら、
「これ、もっと大きくなってから獲れば
もっと高く売れたのにね」という話に。
「獲るつもりじゃなく、獲れちゃったんだろうね」
「いっぺん網に入ったのは、海に戻せないのかなあ」
「戻すと、もう二度と獲れないんじゃない? こりて」
「こりるかぁ?」

から揚げの残りは、玉ねぎスライスと一緒に
酢醤油に漬けて、明日、あさってまで食べられそうです。
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秋の七草

2009-10-15 16:49:55 | 日々
本日の、家のまわり限定で。

ミズヒキ
イヌタデ
ノコンギク
ツリフネソウ
ミゾソバ
ゲンノショウコ
ムラサキシキブ(実)

次点 マツカゼソウ
番外として 西洋アサガオ

花器は「たきや商店牛乳プリン」の空き瓶。


ついでに、「こまった秋の七草」も(笑)。

アメリカセンダングサ
ヤブジラミ
イノコズチ
イヌホオズキ
セイタカアワダチソウ
アザミ
ススキ

最初の3つは、くっつく種子。
有毒なもの。
ほっとくと爆発的に増えるもの。
最後の2つは、遠目には風情があるけれど、さわると痛い。

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寒冷紗

2009-10-14 11:11:11 | 日々
Mが来週から地元で展示をするため、
お手伝いで会場に行ってきました。
といっても、展示物を運び込むのはまだ先で、
まずは「下ごしらえ」の段階。

なぜかというと、今回の会場となるのが、
ギャラリーでもホールでもなく、「住宅」だからです。
市に寄贈された地元の名士のお家だそうで、
大正初期に建てられたという木造二階建て。
玄関脇の応接間がちょっといい雰囲気だったり、
裏庭には重厚な土蔵もあったり。
しかし。

長年、増改築を繰り返しながら、最近まで実際に人が住んでいたため、
中に入ると、生活の跡、ちぐはぐな補修の跡が目立ちます。
たんすやテーブルなどの家具もそのまま置いてあり、
各部屋にエアコンついてるし、そのリモコンが柱についてるし、
日本画と洋画が混在してるし、飾り棚には旅行のみやげ物がぎっしり。
大黒様に達磨に干支の置物も、好みだった、というよりは、
もらったから一応飾っておきましょう、というお家だったようで。
邸宅、と呼ぶには、庶民的っていうか…あらら?という印象。

どうしてそこが会場なのか、という説明は省きまして、
ともかく、その家の1階の和室と洋室を1室ずつ使うのです。
ふすまとか、掛け軸とか、当主夫妻の肖像画とか表彰状の額とか、
はずせるものは、もちろん全部はずさせてもらったのですが、
昔の日本家屋、天井は低いし、壁の色は暗いし、床の間はあるし、
(洋間のほうにはごく新しい洗面台ユニットと金庫まである)
展示空間としては、いまひとつ…ふたつみっつ…。

背景をすべて覆ってしまいたいのだけれど、
それではいかにも「隠した」という感じで、うっとうしいし、
第一、完全に隠しきれるものでもなく、美しくありません。

そこで、知恵をしぼったあげく、持ち込みましたのが、
英国紗…ではない、農業用寒冷紗(白)100メートルを2巻。
本来は畑の作物の日除け、風除けに使うものです。
それを、二重、三重にめぐらし、外光を遮ることなく、
目障りな部分はぼんやりくるんでしまえ、という思いつき。

脚立と、大量の押しピンと共に、数時間かけて試行錯誤の結果、
いくらかは会場らしい空間が演出できたかな、というところ。
なんとなく学園祭みたいな気分がしなくもないけれど(笑)。
管理人のおばさんが見にきて
「あらー、花嫁さんのようだねー」と言いました。

そして、もうひとつの問題…
メインの和室に、そもそも、絵を掛ける壁というものがない
(ふすま、障子、釘の打てない土壁と柱!)
ことについては、学校から借りるイーゼルおよび譜面台で
なんとかすることになっています。
これは、4年前に石造りの製氷倉庫で使った手です。
さてさて、本番は、うまくいきますかどうか。

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