閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

紫陽花散歩・その2

2019-06-28 22:54:56 | 日々

台風が来たりしたけど、そういえば、まだ梅雨の真っ最中なのだった。

 

お隣のポプコーンあじさい。咲き始めと…

 

色づいたところ。

 

宇宙船の着陸を待っているようなガクアジサイ。 

 

 

 

紅ちゃんも、まだ変わります。

 

こぼれた鳥の餌から生えたヒマワリ。木陰なので、直径10センチほどのミニサイズ。
ヒマワリというのは自分で育てようと思ったことのない花だけど、ひとつでも小さくても咲いていると明るくていいな。

 

ジェリービーンズみたいにカラフルなポーチュラカ。

 

本日のにゃんこ。

夜中の1時にナベゾー(たぶん)とケンカしたクレ。
お疲れ朝帰りでたんすの上。

 

雨に濡れたので、背中がちょっとケバケバのまま固まってるけど、機嫌は悪くなさそう。
ちゅ~る1本もらって、また寝ました。クレちゃん甘やかしフェア開催中。

最近、外から帰ってくる猫の足の裏がわりとキレイなのは、デッキ前に貼った芝生が根づいたからだと思う。
それまでは、出入りのたびに床がいちめん泥足跡だらけになってしまい、日に何度拭いても追いつかない状態だった。
芝生はつまり、ちょいと大きめの足拭きマットというわけ。
いったん根づいた芝生は、急速に緑に、ふさふさに、そしてぼさぼさになっていく。こんど手押し芝刈り機買ってもらおっと。
 

本日の「いいね!」

新種か、仏コルシカ島に「ネコギツネ」

えええ?
ニューギニアやアマゾンならともかく、コルシカに新種??
(「うちにもいる」と言ってる人多し・笑)

もうひとつ。

『文字渦』の文字はいかに作られたか

うーわーたいへん…
(この本わたしは読んでませんが・笑)

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4年

2019-06-25 23:07:41 | 日々

クレがうちに来てから4年たちました。
本日はクレちゃん特集で。

 

真横から見るとけっこうキツネ顔だなあ。
ときどきキツネザル顔。おめめ落ちそう。

 

タキシードに白手袋。これが正装。

 

特技その1「ちょっと笑った顔」。

 

その2「薄目あけて寝」。

 

きょうはわりと足がきれい。

 

特技その3「無防備グルーミングポーズ」。

 

べろしまい忘れ。

 

さんちゃんと、デッキでのびのび。

 

どうしてもコマ吉(2歳下)のほうが大きく写っちゃうんだなー。

 

4年前のクレ。

 

本日のゲスト
(虫キライ姫は閲覧注意)

 

首に小さい水玉をひとつつけていて、かわいいなーと思ったけど、撮って拡大してみたらそれほどかわいくなかった。

 

本日の「いいね!」

São João Festivities

6月24日は聖ヨハネ(サン・ジョアン)の祭日。
カラフルなハンマー(人の頭を叩いていいらしい)と聖ヨハネとの関係はよくわからない。
ワイン樽を運ぶ帆船のレースもあるそうです。なんとなく三日月島みたいな…ポルトガル北部の港町ポルト。

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「なまえのないねこ」サイン本

2019-06-24 22:53:19 | お知らせ(いろいろ)


絵本ナビさんにて

優先販売(プレミアムサービス登録の方) 2019年6月27日(木)20:00~ 限定30冊。

一般販売 7月4日(木)20:00~ 限定20冊。


(完売しました。お求めくださったみなさま、ありがとうございました!)




町田さんとのダブルサイン本です。
わたくしのはキジトラバージョン♪ (←線が3本多いだけ、ともいう)

濃い色の見返しにサインをするのはこの絵本が初めてだったので、何で書いたらいいかわからず、いろんな種類のいろんな色のペンをたくさん買ってしまいました。
油性ペンは細くてもけっこう裏うつりしちゃったり、においが強すぎて何冊も書けなかったり、水性でも乾きの早いのとか遅いのとか、「極細」が「細字」より太いとか、新品なのに最初っからかすれて書けないとか…。
筆記具ってホントむずかしい。結局、使えるのは2本だけ。あとはどうしよう。

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紫陽花散歩

2019-06-24 11:37:37 | 日々

ちょっとの晴れ間に。
雨をふくんでうつむき加減の "隅田の花火"

 

”てまりてまり” はこれから。

 

 

 

がくあじさいも濡れて頭が重そう。

 

水玉、水玉。

 

 

 

 

 

ジャングル化するミョウガ。
薬味はネギよりミョウガが断然好きで、よく買って食べている。
露地物は、まだこれから。
このわさわさと茂る葉っぱのほうも利用法はないものかしら。

 

オカトラノオ。

 

キキョウの花と、紙風船のようなつぼみ。
キキョウの青紫は写真で再現しにくい色のひとつ。

 

雨に濡れると木の幹や枝は黒く見え、葉も重く垂れ下る。
五月闇というのは、こういうことかな。

 

遅く咲いた山桜にはまだ実があるのだろうか。ヒヨドリがしきりとやってくる。
地面にはホオジロ。青じその陰に入ってしばらく出てこない。雨宿りしているようにも見える。

 

「あー、また降ってきた。虫とりに行けないよー」
「やーねー、梅雨って。お洗濯物も乾かないし」

昨夜も雨の中、よそ猫来たらしい。
ギャオギャオどたばたで目が覚めて、階下におりたら、デッキのサンダルがあっちとこっちにすっ飛んでいて、そのへんに猫毛が散っていた。
白にグレイ混じりの毛はナベゾーっぽい。
しばらくそこに立っていたら、庭の向う端の闇の中から黒猫があらわれ、まっすぐこっちへ走ってきた。
全身びしょ濡れで、しっぽがものすごく太くなっている。
とりあえずタオルで拭いてやると、甘える感じでゴロゴロ、ゴロゴロいっている。
しっぽが落ち着いたところでよく見たら、真鈴ではなく、さんちゃんだった。
さんちゃんはもう闘わないと思ったので、このあいだ爪を(伸びすぎて歩くとカチカチいうので)切ってしまったけれど、まだまだやれば強いらしい。
コマ吉の仇をとってくれたのかな。
さんちゃんは偉いね。
若い頃は、けっこう間の抜けたところが目立ち、それまで勝手に想像していた「黒猫」のイメージを大きく覆されたものだが、やっぱりさんちゃんは偉いです。

 

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うっかり

2019-06-21 15:50:26 | 日々

朝食後に、片づけ掃除などをすませ、コーヒーをいれ、自室に上がって、ふと机の上を見たら、あれ?
ニコがいない。
ニコというのは猫じゃなくてカメラです。
棚のいつもの場所にレンズ2つはあるが、もう1つのレンズとカメラが見当たらない。階下にもない。鍵のように小さなものではないから、どこかにまぎれこむとは思えないし、そのへんにあればすぐ目につくはず。
なくなっているのは30-110のズームレンズで、これは家の中ではまず使うことがない。とすると、最後に使ったのは外だ。
え~、外に置いてきちゃった?
あわてて外に出て、自分が行きそうなところを探したら、ああ、いたいた、庭のはずれに積んである来冬用の薪の山の上に、ちょこんと座って待っておりました。
たぶん夕方5時から朝9時まで、16時間の置きっぱなし!
さいわい昨夜は雨も降らず、夜露に濡れた様子もなく、ハクビシンに蹴り落とされたりもせず…シャッター押してみたらいちおうちゃんと撮れたみたいで(上の画像)ほっとしました。


使い始めて6年、だいぶ手になじんできたかなーというところなので、壊れたら悲しい。大事にしましょう。

 



ここに置いてあったんだよ。気をつけなきゃねー。

 

本日の「いいね!」

コスタリカは発泡スチロール容器を禁止へ

もうこれからの時代は、作ることや使うことよりも、捨てるときのことを第一に考えないとですね。
近隣のスーパーのレジ袋が今月から有料になったけれど、そんな生ぬるいペースでは追いつかないと思う。
(個人的には、中身のお菓子よりかさばる個包装材なんかも全面的に禁止しちゃっていいと思いますが!)

 

と、追加。

その防水スプレー、ちょっと待って!

使う季節だし…これ怖いのでシェアしておきます。

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桜桃

2019-06-19 22:23:09 | 日々

さくらんぼ。
6月生まれの亡父の好物だったから、毎年いまごろになると思い出す。
お皿は草來舎の林檎灰釉。独特な青みが写真ではうまく出ないけど、使い勝手の良い大きさと厚さ。パン、おかず、デザート、何をのせても美しいです。

工房草來舎

 

昨夜の空。雲隠れの月。

 

本日のにゃんズ。

コマとさんちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

らぶらぶだねー。(男同士だけどねー)

 

本日の「いいね!」

とげとげモンスターズ

新種のエイリアンかと思った!
南アフリカ産「ヒッチハイカー植物」の種子。
ケープタウン在住の写真家  Dillon Marsh の作品。

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枇杷など

2019-06-18 17:37:12 | 日々

山あじさいと、いただき物の枇杷。
(水彩画教室のモチーフみたい?)

 

枇杷ジャムの試作。
小さいのでひとつずつ皮と種をとるのがちょっと大変。
(スプーンを使うといいと教えてもらったので、次回やってみよう)
酸味が足りないと思ってレモンを入れたら、砂糖とレモンの味が前面に出てしまった。研究の余地ありです。


紅ちゃん、1週間前と…

 

現在。
咲き始めからすっかり枯れるまで、変化が長く楽しめる。

 

アナベルさんも咲きました。
風で折れやすいので、強風の日は心配。

 

半日陰を好むというアスチルベ “スポットライト”。

 

蒔絵のようだった昨日の雲。
夜は夜で月がたいそう明るく、木洩れ日ならぬ木洩れ月の庭がきれいだった。

 

本日のにゃんこ。

そりゃあ敷物は新しいのに限るわよ。
(コットンと麻のリバーシブル。2枚買ったあとで洗濯できないことに気づく)

 

本日の「いいね!」

丸の内 15 丁目 PROJECT/ART SCRUM

ラグビーのことは全然知らないんですが、ラグビー部出身のアーティストがこんなにいるとは。
最後のお方にびっくりよ。

 

おまけ。

<NHK>2020応援ソング「パプリカ」 国宝『鳥獣戯画』バージョン

兎より蛙かわいい。

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深夜の客・その3

2019-06-17 16:10:39 | 日々

つづきです。

相手が猫だということがはっきりして、ひとまず落ち着いた。
あの白っぽい大きいのはナベゾーだと思う。
目撃時は暗かったし、片側ちらっと見ただけだから、100%そうだとはいえないけれど、この春以降、ナベゾーはたびたび近くまで来ているし、外でクレと何度もケンカをしている。
人間にとって、正体のわからないモノがいちばん怖いので、姿を見て名がわかれば、それだけでもずいぶんほっとするものだ。

しかし、まだまだ一件落着、とはいかないのです。
猫ドアから入ってくるよそ猫がこの界隈をうろついているということは、家の中が「平和で安全な空間」ではなくなるということ。
いつまたうちの子を襲うかわからないし、留守に台所を荒らされるかもしれないし、室内にマーキングしていかれるのも大いに困る。
ジャッキー・タンは、敷居ぎりぎりまで来ていたが、決して中には入らなかった。前に半年だけうちの子だったウラシマも、教えてやるまでは入れなかった。ナベゾーは、スリちゃんと同じく、猫ドアを学習するなんらかの機会があったのだろうか。
だいぶ年とったジャッキーは、どうやらこの春で現役引退したとみえ、跡目を争っていたのがナベとオズワルド。
わたしは、うちの子たちに寛容な(チョイ悪おじさん風の)オズをひそかに推していたのだけど、そうはいかず、現在わが家はナベの勢力下にあるらしい。

次の晩も、真夜中過ぎてやってきた。
階下で寝ていたのはコマ吉で、ふだんあまり声の出ないコマが「きゃーーっ!」というような悲鳴を上げて2階に逃げてきた。
この日はMも帰ってきていたので、どんどんと足音を立てて階段を駆け下り、家の外の庭のむこうまで(とっくにいなかったけど)追っかけてくれた。
猫は男の人の低い声や大きな足音が嫌いなので、このほうが効果が上がる。おばさんではどうしても甘く見られ、つけこまれてしまうらしい。
このとき、わたしは階段の一番上の段を踏み外し、とっさに手すりにしがみついて転落はまぬがれたものの、そっち側の肩から腕にかけてひどい筋肉痛になる…というオマケつきだった。
夜目がきくことといい、運動能力といい、すべてにおいて猫のほうがうわてなのである。

こういうことが毎晩続いては寝不足でかなわないので、猫ドアを封鎖することにした。
しかしですね、前にも何度か書いたと思うけど、これはうまくいかないのです。
猫ドアにはロック機能がついているが、つまみが小さくて操作しにくい上、床にはいつくばって目を近づけないとロックしてあるかどうかもわからないので非常に不便である。
とりあえずドアの内側に重いものを置いてふさいだ。これで外からは入れなくなる。しかし、いつも好きなときに出入りしている子たち(きななを除く4匹)がぜんぜん納得しない。内側に集まって「なんで? なんで?」と言っている。
木の床は摩擦係数が低いため、けっこう重いもの(頑丈な木箱に入った古い東芝の鉄製アイロンです)でも、隙間に頭をつっこんでぐいぐいとやるとすべって動いてしまう、ということがわかった。そこから無理やり出ることは出ても、帰りはフラップがつっかえて入れない。よけいにややこしい。

いろいろ試している最中に、さんちゃんがどうにかして外に出てしまい、まさか出たとは思わなかったので、うちじゅうぐるぐる探し回ったあげく、帰ってくるまで寝ないで待っていなければならなかった。
2時間後、さんちゃんはしっとり雨に濡れて2階にあらわれ、「やー」とひとこと言った。
「やー」は「いま帰ったぞ」の挨拶だが、その目つきには「変なモノ置くから出入りしにくいじゃないか」という不満がありありとこめられていた。
わざわざ上まで言いに来るところが、さんちゃんの偉いところだ。

やっぱり物理的ブロックでは根本解決にならない。「この家に入ってもいいことは何もないよ」と、ナベ本ニャンに理解してもらうしかない。
…ということで、深夜に警報が出る→「こらぁ~っ!」と追いかける、をしつこく繰り返す、単純で地道な戦術に落ち着いた。
昨夜もまた来ました。午前3時半。昨夜じゃなくて今朝か。
寝不足が解消するのはいつのことやら。

つまらん話を長々とひっぱって申し訳ありません。ひとまずこれで終わります。(ひとまず…?)


本日のスペシャルゲスト

庭にあらわれたナベゾー。
朝に見かけるのはとても珍しい。

 

上から見たところ。
頭はサバトラ、ボディは白の多いサバぶち、尻尾は黒っぽい。
白い片手ホーロー鍋で、ふたのつまみと柄が木製のがあるけれど、なんとなくそんな感じなので「鍋蔵」。
クレやコマをいじめたにっくき敵も、こうして見れば、ただのカワイイ猫なんですけどね。
(おなかすいて来るのではないので、お接待はいたしません)

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深夜の客・その2

2019-06-15 10:32:23 | 日々

つづきです。

「丑三つ時」に不吉、不穏なイメージがあるのは、おそらく人間の本来の活動時間から最も遠いせいだろう。
夜更かしの人もさすがに眠くなる。早起きの人はまだ寝ている。そんな時間帯にしたり考えたりすることは、どうしても本来の行動や思考からずれて変なほうへ行ってしまう。
朝になったら、真鈴もクレもいて、何事もなかったようにシッポを立てて台所にやってくる。コマ吉も、多少おどおどした感じは残るものの、みんなに混じってゴハン皿を待っている。

明るいときに考えれば、深夜の侵入者は、やっぱり「その他の生物」ではありえない。
猫のケンカの相手といったら、猫に決まっているではないか。
「よそ猫は猫ドアから中に入らない」という思いこみがいけないのだ。
ちょいと押せば開くものではあるけれど、人が教えてやらない限り、心理的な壁として機能しているんだと思っていた。
これまで唯一の例外が黒猫スリちゃんで、なぜかはわからないが、平気で入る。でも、スリちゃんはぜんぜん闘争心のない猫で、たびたび出入りしても、うちの子と険悪な雰囲気になったことは一度もない。
(数か月前、真鈴に桜の木に追い上げられて以来、スリちゃんはまったく姿を見せていない)
春先にこのあたりで勢力争いをしていたオス猫の、ジャッキー、オズワルド、ナベゾー。
その中の誰か、あるいはそれ以外の新興勢力の誰かが、猫ドアを突破し、勢いで2階まで上がってきて、コマ吉とばったり出くわした。
ここを自分のなわばりだと勝手に決めている奴だから、コマを「なわばりに侵入したライバル」と見なし、いきなり戦闘モードになったとしても不思議はない。
体力も経験もなさすぎるコマは、何が何やらわからず、反撃できなかったに違いない。反撃しなかったから、怪我せずに済んだ、ともいえる。
一時的な勘違いとはいえ、おとなのオス猫からライバル視されたということは、一人前のおとなと認められたということで、それはまあ、めでたいと言ってもいいのではないかな、コマちゃんや。

さて、昼間は何ごともなく過ぎて、その夜。ふたたび丑三つのちょっと前ごろ。
夜はたいてい階下で寝ているさんちゃんが、「う~あ~」と警報を発した。
猫の警報にも危険度に応じて段階があって、喉の奥で小さくうなるのをレベル1(不快感)、乱闘寸前をレベル5(最後通告)とすると、これはレベル3+くらい。
来た!と思って、枕から頭を上げると、寝室の外の廊下がぼんやり明るくなった。
うちの階段には、一番下と、真ん中と、一番上にひとつずつ足元灯が埋め込まれている。これはモーションセンサーで、通るときだけ必要最小限のあかりが自動でついて消えるのだが、人だけでなく猫にも反応する。
そのライトが、下から順についていく。
ナニカが階段をのぼってやってくる…。

ここで、隣室から、レベル4の警報が出た。クレの声だ。
隣室の入り口にもセンサーライトがあり、廊下のほうを向いている。わたしはまぶしい光が苦手で、夜間移動するたびにいちいち天井の大きい照明をつけたり消したりしたくないので、電池式や充電式の小さな照明器具をあちこちに置いてあるのだ。
それが、ぱっと点灯した。廊下に、横向きの猫の姿が浮かび上がった。
大柄な猫だということがわかる。腰高で、尻尾が長い。そして、こちらから見えるかなりの部分が白い。こんな白っぽい猫はうちにはいない。
「こらっ!」と言うと、素早く身をひるがえし、階段へ消えた。急いで逃げたわりには、フローリングに爪を滑らせる音も、階段を数段抜かしで飛びおりたような音もしない。上がってくるときもじつに静かだった。
慎重だが、びくついたところがない。妙に自信ありげな身のこなし。よその家の猫ドアから入って、さんちゃんの前を堂々と通って、階段を上がってくるのだから、たしかに自信はあるのだろう。
いやいや、ここで自信を持たれては困るのよ。すこしおどかしてあげなきゃ。と、下まで追いかけていったら、ぱこ!と猫ドアが閉まる音が聞こえ…
侵入者の姿は、すでにどこにもなかった。

2階に戻ると、クレが出窓のカーテンの陰から、そーっと顔を出した。
コマちゃんは?
コマはねえ、寝室の一番奥のすみっこへ行って、お稲荷さんの狐の像のようにきゅっと正座して固まっていましたよ。

だらだら書いてスミマセン。次回につづきます。

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深夜の客・その1

2019-06-12 22:31:26 | 日々


先日の夜中。草木も眠る丑三つ時…にはちょいと早いくらいの時間帯。
とつぜん「ギャーッ!」と闇を切り裂く悲鳴。どたばた激しく争うような音。
それが5秒くらい続いたと思ったら、ぱたっと静かになった。
飛び起きて、手探りで眼鏡をかける。暗くて何も見えない。寝室の天井の照明はふだんあまり使うことがなく、壁のスイッチもたんすの裏側、ようやくリモコンスイッチを探しあて…。
うわー、なにこれ。
ベッドの足元の床いちめんに、クリーム色と薄茶のほわほわした毛が散乱している。そのへん一帯、スプレーをふりまいたように濡れている。
あきらかにこれは猫のケンカの跡。そして、うちじゅうでこの色の毛を持つ猫は、コマ吉だけ。
しかし、コマの姿はどこにもない。
いったい何が起こったのか。

隣室に行ってみると、きななが椅子の陰でカマボコ状に固まっていた。
この子は関係ないと思う。もしもきなながケンカしたら、現場にはベージュと焦げ茶の毛が残っていなければおかしい。
現在のわが家のメンバーなら、5匹をどういう組み合わせにしても、家の中でこのレベルのケンカが起こるというのはちょっと考えられない。
階下におりたら、さんちゃんが尻尾をすこしこわばらせて、猫ドアのほうをジッと凝視していた。何者かがそこから出ていったようだ。
真鈴とクレは、どこにもいない。
外は真っ暗で、雨も降っている。

こちらは寝入りばなを叩き起こされたため、頭が回らず、ぼやーっとしていたが、しばらくして「ぷー、ぷー、ぷー」というかすかな音に気づいた。
あ、コマだ!
慢性鼻炎ぎみのコマ吉は、夜など気温が下がると鼻が詰まりやすく、特徴ある呼吸音ですぐわかるのだ。
音を頼りに寝室まで戻ってみると、いたいた、ベッドの下の奥のほうに隠れていた。
おびえた顔で、目を大きく見開き、ぷーぷーと呼吸が速い。パニックで逃げ込み、そのまま出られず固まっていたらしい。よっぽど怖かったんだろう。床を拭き終わる頃になって、やっとそろりそろり這い出してきた。
ずいぶん派手にやられたみたいだけど、見たところ外傷はなし。歩き方も異常なし。よしよし。

しかし、これでひと安心、とはいかないのです。
わかっているのは、コマちゃんがナニモノカに襲われた、ということだけ。犯人は誰なのか。
家じゅうのドアも窓もすべて閉まっており、考えられる侵入経路は15センチ四方の猫ドアしかない。
でも、猫ドアから入るのが猫とは限らない。そもそも、猫同士のケンカにしては、コマ吉の毛しか残っていないのが不可解だ。
アナグマが勝手に2階まで上がってきた例もある。鹿と猪以外なら、サイズ的には入ろうと思えば入れるはず。もしかして、山からコマのあとをつけてきた、いや、憑いてきた…?
と、想像がどんどんホラーなほうへ行ってしまい、こんなときに真鈴とクレは外に出ているらしいし、猫ドアを封鎖するわけにもいかず、何度も起きては階下に様子を見に行くなどして、結局ろくに眠れませんでした。

長いので、次回につづきます。

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