雑草という言葉でひとくくりにしてごめん。
ハルジオンも、渡来した当時は「観賞用」だったとか。
背の高いデイジーといえばそのようにも見える。
これは比較的ピンクの濃い個体。すぐ隣には白いのもあるので、やっぱり色と場所(日当たりとか土とか水とか?)は関係ないらしい。
日本タンポポ。
スミレ。
どこにでもあるタチツボではなく、いわゆる本スミレ。
こんなところでいいの? ほんとに? と言いたくなるような場所に咲いているのも、スミレなりの理由があるに違いない。
ヘビイチゴと…
ミツバツチグリ。
どちらもキジムシロ属。花も葉も、ぱっと見には非常によく似ている。
生えている場所と、なんとなくの雰囲気で、これまでおおまかに見分けてきたけれど、いったいどこが決定的に違うのか、じっくり観察してみたら…
そう、ヘビイチゴは、花の芯の部分の色が濃く、ころんと丸いのです。
花びらが落ちると、この部分が残り、やがてふくらんで赤い実になっていく。そうなればもう見間違えることはない。
ちなみに、ミツバツチグリと、同属のツチグリ、キジムシロの違いは、いまだよくわからない。このあたりにはミツバツチグリしかないような気がするけれど。
今年初めて見た名前のわからない草。これは何でしょう。
小学校にあがる前に、はじめて小さな植物図鑑を買ってもらい、外に遊びに行くときも持ち歩いていた。知らない植物があると、いそいそと調べる癖は、そのころからだ。
じつは、これ、最初はオオイヌノフグリだと思っていた。
葉の形、根の形状、地面を這うように広がる生え方も、オオイヌノフグリによく似ている。
よーく見ると、全体に細かいうぶ毛があるので、葉はふわっと厚みのある感じだし、色も微妙に白っぽい。
それでも、別の植物だとは思わず、花壇の肥料のせいかなと、見過ごしていた。
ところが…
花が違うのです。
ご存じオオイヌノフグリの花は、青でしょ。
こっちは白。しかも小さい。ハコベよりも小さいくらいの目立たない花だ。
これを見てはじめて「あれ? キミは誰だ?」と。
花びらは4枚(に見える4裂)で、この形はオオイヌノフグリそっくり。おそらく近い親戚。
ということで、図鑑でオオイヌノフグリの前後を丹念に見ていくうちに、「フラサバソウ」という不思議な名前の植物が出てきた。
葉の感じなどは、まさにこれ。ところが、花の色が違う。フラサバソウの花は青紫だ。
まあこれだけ似ているんだから、たぶんフラサバソウに白花タイプがあるんだろうと、勝手に納得しかけ、いや待てよ、と思い直し、「オオイヌノフグリ フラサバソウ 似ている」などのキーワードを入れて検索したら、みつかりました。
その名は、コゴメイヌノフグリ(Veronica cymbalaria)!
ヨーロッパ原産の帰化植物で、東京の小石川植物園から逃げ出した、というようなことが書かれている。どういう経路ではるばるここまでやってきたのだろうか。
「地べたのもの」はわりとよく見ているつもりだから、来たのはここ数年のことではないかと思う。タンポポのように風に飛ぶ種子ではない。家を建てたときに工事車両や資材にくっついてきたか、買った苗のポットの土に混ざっていたか。今年ようやく目につくくらいに増えた、ということだろうか。
いまのところ、花壇にいても邪魔になるほどではないので、しばらく観察を続けましょう。
ところで、花が青いほうの「フラサバソウ」。この名前が、例によって気になってしょうがない閑猫です。
どんな帰化植物にも(園芸品種以外は)和名がついているのが普通だけれど、どう考えても「ふらさば」って、日本語じゃないでしょう。青いからって「鯖」はないだろうし(笑)。
学名はヴェロニカ・ヘデリフォリアという。念のため、ヨーロッパ各国での名前もチェックしてみたが、どれがどう訛ったとしても「ふらさば」には程遠い感じだ。
で、Wikipediaを見たら、この命名の由来がちゃんと書かれておりました。
江戸末期に来日したフランス人医師サバティエと、友人で植物学者のフランシェが、この植物を採集して『日本植物目録』にのせており、のちにフランシェのフラとサバティエのサバを合わせて和名にした、と。
そんなのありか…と思わず呟く。明治以降につけられた和名で、こんなユニークなのは珍しいんじゃないかしら。エリゲロンの「ペラペラヨメナ」といい勝負ですね。
本日の真鈴ちゃん。
肩にのっているのは枯れ椿。
にあう?
本日の「いいね!」
Momma Bear Struggles with Cubs
おかあさんは、たいへん、たいへん!
アメリカ、コネチカット州ウィンステッド。