閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

雀蜂は飛ぶ

2007-09-26 13:32:54 | 日々

とつぜん外で「うひゃー」というような声がして、
農作業をしていたMがバタバタと走ってきました。
畑のすぐそばにスズメバチの巣があったって!
ほんの数時間前にわたしが栗拾いをしたり
雑草を抜いたりしていた場所から
数メートルしか離れていないじゃありませんか。

このあたり、イノシシはいるけど熊はいなので、
怖いものといったらムカデにマムシ、
それより怖いのがスズメバチ。

スズメバチは、巣が大きくなっている秋が一番危険です。
遭遇すると、威圧感のある羽音ですぐわかります。
1ぴきでも「いる!」と感じたら、「どこどこ?」なんて見回さず、
一目散に逃げ帰ってくるのがよいでしょう。

遅く作られた巣だったのか、規模が小さかったので、
Mはスプレーを2本持っていって駆除してしまいました。
(ある程度慣れた人だからできることなので、
一般の方は絶対に、ぜーったいに真似しないように!)

じつはスズメバチに出会っても平気な場合もあります。
単独で花の蜜をあつめにきているときと、
同じく単独で室内に迷い込んできたとき。
つまり巣から離れた場所なら、
こっちから手を出したりしないかぎりは大丈夫。
家に入ってきて窓ぎわでぶんぶんしているのなんか、
虫捕り網でさぱっとすくってしまえばいいのです。

「クマンバチは飛ぶ」という有名なリムスキー・コルサコフの曲、
あれは本当は「スズメバチ」なんじゃないかと思います。
クマンバチ(熊蜂)は丸々とした大きな蜂で、
初夏の晴れた日にホバリングしているのをよく見ますが、
名前と見かけによらず攻撃性は非常に低く、
スズメバチのように集団の巣もつくらないため、
うちではぜんぜん警戒されておりません。

むしろ要注意なのは小型のアシナガバチの仲間、
意外に身近な庭木などにこっそり巣を作っているので、
知らずに手をつっこむとチクン!です。
それからムカデもね。どこからか家の中に入ってきて
流しのタワシの中に潜んでたりするし…
(ああ、こういう話題もキリがない、もうやめよう)

 

さてさて、さんちゃんは、元気ですが、
見るからに凶悪そうなスカーフェイスになっております。
猫は自分でなめてしまうから薬つけられないし、
この場所では包帯も巻けないし。
もともと、まんまるパッチリおめめの真鈴と違って、
この子は市川雷蔵演じる眠狂四郎みたいな
ニヒルな目つき(?)が得意なんですが、
そのほっぺが治るまではもう悪役専門だね。

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おたふく猫・その後

2007-09-25 17:27:42 | 日々

さんちゃんのほっぺ、
さきほど見たら、すでにぺしゃんこでした。
でも、はれがひいたというより、
これは破裂したというか…

どうやら単なる虫刺されなどではなく、
傷が内部で化膿してふくらんでいたのですね。
猫にはわりとよくあることだと聞きますが、
うちの子たちはあまり怪我をしてきたことがなく、
こんなの見たのははじめて。

そういえば「おたふく」になる2日くらい前に、
さんちゃんの耳を持ったら熱くて、
「あれえ、お熱あるみたい」なんて
ぜんぜん本気じゃなく言っていたのでした。
あのときすでに傷があったのでしょう。
気がつかなくてごめんよー、さんちゃーん。

(だって一度も食欲が落ちなかったんだもん。
毎回ぱくぱく食べてるから元気だと思うじゃないですか…)

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おたふく猫

2007-09-24 17:37:16 | 日々

さんちゃんのほっぺがはれています。
ちょうど左耳の下のところ。
卵くらいの大きさにぷっくりと。

朝ごはんに来たときは、すでにこうなっていました。
猫のおたふく風邪というのは聞いたことがないし。
虫にでも刺されたかな。
なにしろ毛深いのでよくわかりません。

痛がらない。
食欲はある。
機嫌もよい。
それなら、ま、いいか。

正面から見るとすごくアンバランスです。
猫というのは基本的に真面目な顔をしているので、
よけいにアンバランスです。
笑っちゃわるいと思うけど笑っちゃうよ。

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「しっぽ!」

2007-09-22 09:50:35 | お知らせ(新刊)

秋の新刊、2冊目は幼年童話です。
「しっぽ!」(学習研究社・絵は長野ともこさん)。

 朝、おきたら、ぼくには しっぽが はえていた。

…というお話。
いえ、猫じゃないです。
主人公は小学生の男の子です。

毎ページにカラーの絵が入っているので
童話だけど絵本みたいな感じ。
ほわんとのどかな絵を描いてくださった長野さん、
編集のOさん、猛暑の中、ありがとうございました!

 

しっぽ! (新しい日本の幼年童話)
竹下文子 作
長野ともこ 絵
学習研究社
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「ハコちゃんのはこ」

2007-09-15 10:40:07 | お知らせ(新刊)

キュートな猫の絵本ができました。
「ハコちゃんのはこ」(岩崎書店)
絵は前田マリさん。 

 ハコちゃんは ねこです。
 どうして ハコちゃんかというと、
 はこが すきだからです。
 どんな はこでも はいります。

猫のいるおうちなら日常的光景だと思います。
つまり、
猫が空き箱に入って幸せそうにしている。
ただもうひたすらそれだけ!っていう絵本。

とっても魅力的な猫をかいてくださったマリさんは、
「澄夫くんと琴二くん」という2ひきの猫の飼い主さんで、
ご本人も「きれいなおねえさん猫」みたいな方で…
ハコちゃんの取材に軽井沢まで行ってくださったそうです。
「四角い箱に入って四角くなっているハコちゃん」の絵に
わたしはひっくりかえって笑いました。

ブックデザインは写真家でもあるマリさんの旦那様。
そして猫好き編集者のH氏と、
「猫の味方」がそろってつくった絵本です。


岩崎書店のサイトでは、この絵本を3名様にプレゼント。
しめきりは9月30日。(←ご応募ありがとうございました)

それと、原画展のお知らせ。
9月25日(月)~10月21日(日)、
東京・池袋のリブロ本店、児童書ギャラリーにて、
「ハコちゃんのはこ」の原画8点が展示されるそうです。
場所は西武池袋本店イルムス館B1F。
サイン本もあります。
お近くの方はぜひどうぞ。

 

ハコちゃんのはこ (レインボーえほん)
竹下文子 文
前田マリ 絵
岩崎書店

 

 

 

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栗拾い競争

2007-09-13 20:52:49 | 日々

去年はまったく不作だった栗、今年はとれそうです。

台風のあとに、倒れた木の様子を見にいったら、
思いがけず栗がたくさん落ちていました。
周囲にある他の山栗よりずっと早い。
それに粒がひとまわり大きい。
丹波栗ほどではないけれど立派な実です。
お隣の人が植えたのかな。
それだったら勝手に拾ってはいけないかな。
と思って見あげると、急な崖の途中に生えていて、
わざわざ植えたとは思えない場所。

どこから来たんだろう、この栗は。

木はかなり高いところにあるので、
揺すったり叩いたりして落とすことができません。
自然に落ちてくるのを待つだけ。
夜のあいだにイノシシが栗拾いにきて、
翌朝はイガと皮がたくさん散らばっています。
「またイノさん来たー」といいながら残りを拾ってくるわたし。
むこうはむこうで「またふみちゃん来たー」とぼやいてるだろうね。

今年はもう栗御飯を2度炊いたし、
ペーストも鍋いっぱいつくりました。
お砂糖にほんのちょっとブランデーいれて。
マロングラッセは難しいけれど、崩れていいなら簡単。
びんに詰めて冷蔵庫で1年近くもちます。
貯えるということのできる幸せ。


若旦那につづいて、きょうはMのお誕生日。
ふたりして乙女座なのです。

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コーヒー

2007-09-09 09:54:39 | 日々

このごろ毎朝Mがコーヒーをいれてくれます。

20年ちかく前にMは胃を悪くしたことがあって、それ以来
コーヒーはほとんど飲まなくなっていたのですが、
このあいだグルメのお友達の家で出されたのを飲んだら
ひさしぶりに美味しかったと言って、
うちでも二人分いれてくれるようになりました。

この人は若いころ喫茶店でバイトしていたので、
コーヒーをいれるのはじょうずなのです。
わたしがいれるより美味しい。
というか、同じコーヒーでも人にいれてもらうほうが
なぜかずっと美味しいと思うんですけど。

ペーパーフィルターで一人分だけいれようとすると、
お湯の落ちるのが早すぎて難しいのです。
それと自分でいれる場合、まず「香り」が先にきて、
飲むときには「味」だけになっている。
そのちょっとしたタイムラグが…

いや、そういう問題じゃなくてね。
わたしのいれかたが雑なのですよ。
というのが真相かも。

喫茶店ではパフェやプリンも作っていたそうで、
今でもMはりんごの飾り切りなんか得意です。
夜は蝶ネクタイでカクテルなんかも出していた…
というのはちょっと想像できない。
「でもカウンターの中で下は見えないから
半ズボンとゴムゾーリだった」
というのは信じられる。


みゆきさん、
台風ご心配いただきありがとうございました。
そちらもあまり被害がなくてよかったですね。
停電はお隣だけなんですが、じつはうちの電線も
ドングリの木の枝がかぶさってきているので
早めになんとかしないと!

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台風

2007-09-07 16:45:42 | 日々

(夕方)
なんだかまっすぐこっちへ向かってきますよ。

さっき小枝が飛んできたので、
これ以上大きなものが飛んでこないうちにと
早々に2階の雨戸を閉めてしまいました。

(その2時間半後)
ごおごおごお…
というジェット機通過中みたいな音がしていますが、
何がどうなっているのかわかりません。
外まっくら。

(そして翌朝)
庭のまんなかのモクレンがぽっきり折れている。
目につく被害はそれくらいで、よかった。
山桜の小枝、青い実のついた山栗の小枝が散乱している。
畑の倒れてしまったナスの実だけもいでくる。

お隣の別荘では大きなシイの木が根こそぎひっくりかえり、
斜面の下の木を何本もなぎたおし、その下の電線が
完全に切れてしまっているらしい。
「あの馬鹿」とMがおこっている。
そのへんの木を伐採した人が、どういうつもりか、
シイの木を1本だけ、見るからに不安定な形で残しておいた。
それが強風を受けていっぺんに倒れてしまったのです。
自然の状態なら倒れなかったのに。

電力会社は忙しそうだし、場所が場所なので、
復旧は簡単ではなさそう。
別荘の持ち主に電話したら
「どうしよう、冷蔵庫にいっぱい入ってるの!」という。
ああそれは大変…。

(午後、そのつづき)
よく聞いてみたら冷蔵庫だけじゃなく、
「冷凍庫にお肉が40キロある」とのこと。
ひええ。
とりあえず冷凍庫ごとうちで預かることに。
「よかったら食べて!」と言われたけど、40キロって…。

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いちじく

2007-09-04 09:37:45 | 日々

秋は山からやってくる。
風が涼しくなったなあと思いながら町へ行ったら、
そこはまだまだ残暑の中。
車でたった20分なのにこんなに違う。
でも果物売り場にいちじくが並んでいて、
やっぱり秋は来ていました。

いちじくは生で食べてもいいけれど、
あっさりした味でちょっと物足りない。
わたしが好きなのは甘いシロップで煮るコンポート。
いちじくを丸ごとたのしめるデザートです。

皮をむかず、柄だけちょんと切り落とし、
たっぷりの水に入れて、強火にかけて、
沸騰したところで一度お湯を捨てます。
これはあく抜き。
いちじく5個につきレモン半個ほどを絞り、
ワインをとぽとぽ、それから砂糖を好みの分量。
実が半分浸るくらいまで水を足して
(いちじくから水気が出るので少なめに)、
あとは弱火でコトコト…15分くらいかな。

しんなり柔らかくなったら火を止め、
さめてから実だけそーっと別容器に移します。
なべに残ったシロップはとろっとするまで煮詰め、
実の上からかけて、あとは冷蔵庫へ。
冷やして一晩おくとずっと美味しくなる。
ええ、明日まで待てれば、ですが。

ワインは赤でも白でもロゼでも。
ありあわせの安いフランスの白ワインで煮たら、
いちじくの色とレモンの作用で手品のように
きれいな赤いシロップになりました。
お酒の好きな人ならブランデーをたっぷり使って
水は1滴も入れないで煮る方法もあります。
小さい子どもにはアルコールは抜きで。

Mは子どものころ近所にいちじくの木があって、
毎年飽きるほど食べることができたそうです。
(だからもう煮たのでないと食べないの)

うちでも採れるといいな、と思ったので、
苗を植えましたが、みんな枯れてしまいました。
ほったらかしで育つほど強い植物ではないみたい。

いちじくとか、びわの木を、庭に植えるのは
良くないと聞いたことがあります。
迷信なのか、それとも科学的な根拠があるのかな。
幼い日に果物の木が一本でも身近にあると、
たのしい思い出が一生残る。
それは決して悪いことではない、と思うけれど。

 

ところで若旦那(誰?)お誕生日おめでとう。
いやーまったく大きくなったもんだよねえ。
生まれたときは猫より小さかったのに!

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図書館

2007-09-01 09:03:15 | 日々

先日、町でちょっと「待ち時間」があったので、
ひさしぶりに図書館に寄りました。

あまり図書館を利用しない理由はふたつあります。
ひとつは車が停めにくいこと。
なにしろ玄関前に駐車スペースが2台分しかなくて、
ときどきそこにナナメに停めてる人がいたり、
バイクや自転車が置いてあったりするので、
駐車の下手なわたしは行きたくないなーと思うのです。

近ごろ、すぐ近くのスーパーが改築されて、
無料の広い駐車場ができたため、
その問題はようやく解決したのですが…

もうひとつは、すごく小規模な図書館だということ。
人口が少ないから予算も少ないのは当然で、
いっしょうけんめい運営されてる方々には
まことに申し訳ないんですけども、
これまで何か調べにきて役に立ったためしがない。
自分じゃ買いにくいような高価な写真集とか、
マイナーな言語の辞書とか、
マニアックな分野の専門書とかは
ここにはぜんぜん置いてないわけで。
(いや、そういうのを期待するほうが間違ってるよね)

図書館に寄ってみたのは、ここなら涼しいかも、
という単純な思いつきだったのに、
省エネが徹底していて、まったく涼しくなかった!
夏休みの最後の週だというのに
宿題しに来ているらしい子もふたりしかいなかった。

写真の美しい建築学の本を眺めていたら
あっというまに1時間たちました。
ガウディは市電にはねられて死んだとか、
フランク・ロイド・ライトの自宅は2度も焼失したとか、
そういうこともいろいろ書いてあって面白かったです。
1時間すわってても背中が痛くない椅子ならもっといいのに。
(それも期待するのは間違ってるって…)


Richard Brautiganの小説
「The Abortion: An Historical Romance 1966」
の主人公は図書館に住んでいる。
そこは人々が自分の書いた本を置きにくる場所。
7つの男の子から80歳のおばあさんまで、
いろんな人が世界に1冊しかない自分の本を持ってくる。
そういう図書館ならわたしも住みたい。

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