閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

野分のまたの日

2009-10-08 10:56:23 | 日々
台風が来る前に真鈴が帰ってくればいいのに、
と思っていたら、本当に昨夜帰ってきた。
動物の勘で、と言いたいところだが、
いつものただの気まぐれかもしれない。

強風にそなえて2階のベランダの日除けをたたみ、
雨戸も閉めて寝たが、一晩中ざあざあと音が聞こえていた。
熟睡したような、ちっとも眠れなかったような感じで、
早朝のTVニュースを見に行く。

雨の量はそれほどではなかったらしい。
強い風が不規則な吹き方をしているが、
木々の揺れ方には余裕がある。
山桜や栗などの雑木のいりまじった斜面では、
枝ぶりの違い、葉の形や厚さなどの違いで、
非常に複雑なハーモニーが生じ、実際の風力以上に騒がしい。
大きな朴の木が、周囲とは無関係にゆったりと左右に揺れ、
ときおり一斉に白い葉裏をひるがえすのが見事だ。

西洋朝顔の支柱がそっくり倒れてしまっている。
アトリエの入り口近くに吊るしてあった鐘も、
とうとう腕木が折れたらしく、地面に座り込んでいる。
かずこさんちのエンジェルトランペットが何本か折れていた。
見回りがてら、道に落ちた山栗を拾う。
ポケットに一杯。両手に一にぎりずつ。

もう台風はだいぶ過ぎただろうと思う頃、
急に空のどこかが、かっと明るくなり、
同時にばらばらと雨が落ちてきた。
大量に余ってしまったサンプル品をまいたような…
びっくりするような大粒の雨だ。
コメント
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