閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

キングギドラの謎

2012-01-31 10:37:10 | 

先週降った雪が、5日たっても溶けずに残っている。
日陰でかたまったまま、だんだんひからびていく。
100パーセント水の雪がひからびるというのも変だけれど、
5日もたつと、もう水気のあるものという感じがしない。
少しずつ蒸発して縮んでいくだけだ。

カメラの練習をしたくて水玉を待っている。
何でも他のものを撮ればよさそうなものだが、
風が吹いて乾燥して寒々として、いまひとつ意欲がわかない。
いや、寒々どころじゃなく、実際に寒いし。


どうも頭が散らかっているようだ。
キングギドラじゃないから、頭はひとつしかない。
散らかっているのは、頭の中身の話。
何かをしようとして、あ、その前にあれをしなきゃ!と
別のことを思いつき、それをしていると、
そうそう、あれもだ!とまた違うことを思いつく。
優先順位の判断が出来ず、いきあたりばったり、
手当たり次第、そして、どれもなんとなく中途半端。

たとえば・・
接着剤が必要になって、階下に取りに行った。
その途中で、目についた花瓶の花が気になり、
庭に出て新しい水仙を切り始める。
頭の上でヤマガラがビービーと鳴いている。
そうか、きょうはまだ餌をあげてなかったっけ。
餌台がカラッポになると、地面に落ちた餌をあさるのだが、
猫がいるので地上はあまり安全でない。
はいはい、ちょっと待ってねー。

餌台にひまわりの種をひとつかみ置き、
見失ったはさみを探し出し、ようやく花を切って戻る。
寒いのでお茶でもいれようと思い、
花をいけるのとお茶を飲むのを同時にやりだしたが、
結局お茶の負けで、途中でさめてしまった。
ええとそれで何だっけ? としばし考え、
接着剤を思い出せたのはほとんど奇跡に近い。
で、そもそも、接着剤が必要になる前に、
何か別のことをしていたのだが、それは忘却の彼方。

そんなふうに、とりとめなく散らかっている。
集中力がない、とも言う。

新聞に、認知症のチェックシートみたいなものがのっていて、
試しにやってみたら、けっこうあてはまる項目が多いじゃないの。
「よく知っている場所で道に迷うことがある」
ふつうにありますね。
「人や物の名前がなかなか出てこない」
レオナルド・ディカプリオを思い出すのに半日かかりました。
その前はアントニオ・バンデラスに半日。
(おまけに、わたしは4ケタの数字を逆から言う自信がないし、
引き算は子どものころから苦手であります)

でも、よーく考えると、自覚症状と客観的評価は別なのだ。
自分でチェックして、「ひとつもあてはまらないわよ」と
自信を持って言うようだったら、そのほうが危ないかも。


キングギドラって、どうして頭が3つも必要なんだろう。
身体は1つだから、3匹分の働きができるわけでもないし。
せいぜい、炎だか光線だかを同時に3方向に吐けるぐらい。
むしろ、3種類の頭をとりまとめ意思統一するのが大変だと思う。

どれか1つの頭がリーダーで、残り2つは無条件で従うのか、
そのつど協議をするのか、それとも、ああいう生物(・・怪物?)は、
そもそも考えるなんてことはせずに動くのだろうか。

頭が3つもあるので、バランスをとるため、あるいは
単に見た目上の都合で、尻尾も2本にしなきゃならなかった。
人の考えた怪獣はたいていそうだけれど、
不自然で動きにくいから苛々して暴れたくもなるだろう。
どうも不憫な気がしてならない。


キングギドラは何も考えなかったかもしれないが、
わたしは考え始めるときりのないヒトである。
Mにきいてみた。

「キングギドラって、どうして頭が3つもあるの?」
「1つでも怖そうだから、3つあったら3倍怖いんじゃない」

うーん・・そうだろうか。
わたしだったら、頭が1つの(性格の悪い)竜3匹に囲まれるほうが
よっぽど怖いと思うけど。

考える方向を変えてみよう。
もしかしたら、本来キングギドラは、火を吐いて暴れる怪獣ではなくて、
「3つのことを同時に考えられる賢い竜」という存在だったのでは?

それだったら、身体は頭の支えとして、どっしりしたのが1つあれば良い。
翼もしっぽも、見た目を豪華にする飾りだから、機能は二の次で良い。
1つでも賢い頭が、3つあったら3倍すごい。
3種類の問題を同時に解決することもできるし、
ひとつの問題を3方向から検討することもできる。
キングギドラが取調官だったら、容疑者にとっては3倍怖い。
うん、それですね。
キングギドラ、転職すべき。


(・・で? えーと、そもそも何の話でしたっけ?)


上の画像は・・キングギドラではありません。
すもも嬢さん。
「まずは机まわりを片付けたら?」と。

 

本日の水玉。

それぞれの場所で、ひとりひとりが主役。

 

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よしろうさんのこと

2012-01-29 22:22:00 | 日々

画家の松永禎郎さんが亡くなられました。

Mは学生のころから親しくおつきあいさせていただいて、
「Mちゃん」「よしろうさん」という間柄でした。
東京にいたときMが10年近くやっていた子どもの絵画教室は、
もともとは禎郎さんのお父様(日本画の松永光玉氏)が
主催されていたのを引き継いだのだそうです。

わたしは2、3度しかお目にかかりませんでしたが、
優しくて、面白くて、繊細で、おしゃれで、
ニットのモデルさんにしたいような素敵な方。
そして、とても細やかな気配りをされる方でした。

我が家で作る山栗の「栗ジャム」がたいそうお気に入りで、
あっというまに1瓶食べてしまったよ!と嬉しそうで、
しばらくは毎年作ってお送りしていたのだけれど、
猪が出て収穫量が減って、あまり作れなくなり・・

禎郎さんの絵が大好きでした。
1冊だけ、絵本を描いていただくことができて、
とても嬉しかったです。
ご冥福をお祈りいたします。

 

「かぜとわたし」竹下文子/文 松永禎郎/絵
フレーベル館 キンダーおはなしえほん1982年2月号

 

関連記事
「かぜとわたし」韓国版

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スワロフスキーの水玉

2012-01-27 09:17:21 | 日々

・・って言われれば、信じてしまいそう?



倉庫の軒の雪がとけてきたところです。

 

 

どっちを向いても綺麗で困る。

 

 

水玉も、水玉以前も。

 

 

本日のにゃんこ。

真鈴先生、それは・・何かの結界ですか?

 

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いつのまにか

2012-01-26 10:31:53 | 日々

ストーブ横のカゴを、ふと見て、びっくり。
なぁんと、マドリ、きなちゃんにくっついて寝ているではないか。

しかも、ごろごろいいながら、前足をグーパーしながら・・。
まるで、おかあさん猫に甘える子猫じゃありませんか。

きななは、ちょっと困ったなあ、という顔。
でも、ま、いっか、という顔。

きななは最初からマドリに友好的だったし、あとから来た猫同士、
そして、どちらも1階で寝る(2階にはほとんど上がらない)同士で、
なんとなく気が合うのでしょうか。
ひとりじゃ寒いしね。
よしよし。

(しかし、こうしてみると、きななは大きい!
立つと足が短く、頭が小さいので、小柄な猫に見えるんだけど・・)



じつは、この前に、もうひとつ、びっくりがありました。
例によって真鈴が「謎のお出かけ」で不在3日目のこと。
マドリが、室内でにゃごにゃご鳴いて、あんまりうるさいので、
「真鈴ちゃんでも呼んでおいで!」と言って外に出しました。
すると、数十分後に、「つたたたたっ」と軽い足音がして、
真鈴が「ただいま~」と階段を駆け上がってきたのです。
そして階段の下では、マドちゃんが「んにゃあ~」と。
まるで2匹で一緒に帰ってきたようなタイミング。

・・偶然? それとも、ほんとに、呼んできた、のかな??

一時期、マドリとかなり険悪な間柄だった珊瑚も、
このごろはだいぶ落ち着いてケンカしなくなってきたし、
(仲良くはならないが、さんちゃんのほうでうまく回避するようになった)
マドリが家の中にいる光景が、しだいに普通のものになりつつあります。

しかし、猫6匹って、人口の3倍にあたるんですが、
その状態で「普通」とは・・慣れというのはオソロシイ。

 

 

本日の水玉。 

梅の小枝の見つめる先には山桜。

 

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練習中

2012-01-25 13:27:39 | 日々

新しいデジタルカメラの練習中。

プロの人に「水玉を撮るんだったらこれがいい」と聞き、
さらに店頭で「猫ちゃんも撮れますよ」とすすめられ、
ついついその気になってしまい・・。

(ふだん慎重に買い物をする人は、たまに判断力をなくして
こういう変な衝動買いをするからおそろしい。
あとで冷静によーく考えたら、猫が撮れるかどうかなんて、
そんなのはカメラの問題ではなく、猫の問題ですよね)

新しいカメラは、ものすごく画像がクリアーです。
アナログ放送と地上デジタルくらい違う。
くっきり、しゃっきり、ぱっちり、しています。
そして、いろんなことができる、らしい。
しかし、マニュアルを読んでも、項目が多すぎて、
何が何やらよくわかりません。
店員さんがやってみせてくれ、「あ、それ便利だ」と思ったことが、
どうやったらできるのか、3日たってもわからない。
あれはいったい何だったんだろう。
手品?

前のカメラには「水族館モード」という妙な機能がありました。
新しいカメラには「打ち上げ花火モード」があります。
あ、「お料理モード」もある。
これ使えるかな。
と、ためしに食べかけのお煎餅を置いて撮ってみたところ、
どうもふつうのオートで撮ったほうが美味しそうに写る。
はて。
(それとも、南部煎餅は、料理とは認められないのか・・)

前のカメラも、ある程度慣れるのに5年近くかかった閑猫。
これを使いこなせるようになる頃には、もうカメラそのものが
時代遅れになってしまっているかも。
コンタクトレンズ式になって、まばたき2回で撮れちゃう、とか?

で、次に、「ソフトフォーカスモード」を試してみたのが、上の画像。
茶々姫、ボケボケではないのよ。ソフトフォーカスよ。

 

本日の水玉。

野いばらの赤い実。
実が3つに、水玉3つ、植物レンズ1つおまけつき。

(まだしばらくは旧カメラです;)

 

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三度目の雪

2012-01-24 11:25:36 | 日々

昨日はけっこう暖かく、家の中でテントウムシが歩いているほどでしたが、
深夜にバラバラと音がして、外を見るとかき氷が大量に降っていました。
ひと冬に三度も雪景色を見られるなんて、珍しい。



きゃあ、埋もれちゃった! 
大丈夫、すぐ溶けるから・・

 

日があたると、谷から雲があがってきます。
(すごく高いところのようですが、標高200メートルくらい・・)

 

 

ギョリュウバイ(スコパリウム)の花。急速解凍中。

 

枯れ花も、きらきらクリスタル。

 

怪しい足跡は、「長靴をはいた閑猫」。
ふうん、ヒトの足跡も、意外と一列になるんだな。

 

 

本日の水玉。

水玉になるのと、落ちるのと、どっちが先か。

 

 

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霜コレクション・畑にて

2012-01-22 22:01:22 | 日々

真冬でも畑に何かあるというのはありがたいことで、
雪国ではとてもこうはいかないと思う。
まあ何かあるから何とかなるだろうと、のんきに構えていられる。

昨年は、秋から冬の初めに気温が高く、
ブロッコリーは球状になる前に伸びて花が咲いてしまった。
白菜、キャベツは、中の中まで虫に食い荒らされた。
さらに、台風の強風で、かぶはごっそりひっくり返ってしまったし、
大根も根が傷み、いつまでも細かったり、二又に分かれたり。
大根がうまく出来ないというのは初めてのことで、びっくりした。

それでも、まあ、何かはある。
ときどき霜で天然冷凍野菜になっては、また自然解凍して、
みどりのものの絶えることがない。

 

早くも野草っぽいブロッコリー。

 

 

とう立ちしたサニーレタス。

 

大根の葉の砂糖漬け・・ではない霜まぶし。

 

畑の囲いの竹にもふさふさの霜が生えました。

 

水菜の唐草模様。

 

本日の水玉。

霜がみるみるとけて、水玉が出現した。
魔法がとけるような一瞬。

 

 

そして、本日のにゃんこ。

把瑠都くん、優勝おめでとうゴザイマス。
ボクはマドリです。鋭意婚活中です。霜にも負けずがんばります。
(あ、いまはちょっと休憩中なので・・・ふう・・・ねむ・・) 

 

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ほたてあかり

2012-01-19 11:46:05 | 日々

昨年末にも一度ご紹介しましたが、あらためて。
「ほたてあかり」です。
宮城県南三陸町から届きました。

津波で漁業ができなくなった田の浦地区。
ほたて養殖に使われるはずだった貝殻を利用して、
地区の女性たちが仮設住宅で手作りしているキャンドルです。
素朴なパッケージも、とても素敵。

 


ろうそくは、お寺の和ろうそくの使い残り(残蝋というそうです)を
あつめてリサイクルしたもの。
きれいなやわらかい色の炎です。
(上の写真は、点火した後なので、芯が黒くなっています)
2枚の貝殻の1枚には、作った人のメッセージが
書きこまれています。




この地区の復興を支援する滋賀県の学生さんたちが
アイデアを出して、昨年12月に商品化されました。
中のパッキングにはプラスティック素材でなく地元の新聞紙。
すみずみまで工夫がこらされています。

復興支援グッズは各地でいろいろ作られていますが、
この「ほたてあかり」は、一般商品として見ても、
とてもよく出来ていると思います。
ちょっとしたプレゼントにも使えそう。
閑猫のように、貝殻好きの方、いかがでしょうか。


詳しいことは、こちらをごらんください。

→ 「ほたてあかりがつなぐ東北と滋賀」 


オンラインご購入は、 

→ 田の浦ファンクラブ応援ショップ

 

そして、これもたびたび書いていますが、

幸せの3つの条件
something to do, することがあって
someone to love, 愛するものがいて
something to hope for.  希望がある

お金や物資も、もちろん必要だけれど、
「することがある」というのが、大切。
希望が、ひとつひとつ現実になっていきますように。


 


本日の水玉。

ほら、紅梅のつぼみ。

 

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霜コレクション・庭にて

2012-01-18 22:50:29 | 日々

今朝はまたこの冬一番の冷え込み。
この先、春までに「一番」が何度更新されるでしょうか。

水玉ハンターとしては、霜も見逃せない。
朝日があたれば、霜はとけて、上質の水玉がどっさりできるからだ。
ふつうなら「さむ~い」と丸まっているはずの閑猫が、
嬉々として朝からお外に飛び出してゆく。
欲があれば、どんなヒトでも(ネコでも)動くものですね。

 

 

花壇のパンジー。
こんなにくったりしているけれど、大丈夫、すぐ生き返るから。

 

ノゲシの花。
あ、春の花が、もう咲いてたんだ。

 

ツンドラの原野・・のような苔。

 

 

南天の実のお砂糖まぶし。
ちょっと美味しそうですね。

 

 

白いボール、よく見ればノコンギクの枯れ花。

 

 

すかんぽ、そして草苺など、取り合わせ、霜の花束。

 

 

本日のにゃんこ。

「えー、なにこれ? 足つめたいじゃないのっっ」

(霜の芝生で、前足を交互に持ち上げている真鈴さん。
ほらね、だから、ついてこなくていいって言ったでしょう。
ビックリして尻尾もふくらんじゃってます)

 

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すこし雪

2012-01-17 16:18:39 | 日々

昨夜は、さらさらと音を立てて、みぞれのようなものが降っていたので、
また雪景色がみられるかと期待したれど、それほどは降らず、
朝、向こうの山がうっすら白くなった程度。

わたしが生まれた朝は雪だったそうだ。
九州といっても、福岡県の北端は、たまに雪が降る。
祖母が産院に駆けつけるのに、下駄の歯に雪がはさまって
難儀したと・・そんな話をよく聞いた。

2歳半から10歳まで神戸で暮らしていた。
アパートの北側の窓からは六甲の山なみが真正面に見え、
冬になるとそのてっぺんが粉砂糖をかけたように白くなっていく。
でも雪はめったに町までは下りてこない。
雪が降ると、子どもは大はしゃぎで、土だらけの雪だるまを作る。
かまくらが作れるくらい雪の降る町に住んでみたいと、
自分が作文に書いたのを覚えている。
本心でそう思っていたかどうかは覚えていない。

17年前の阪神大震災のとき、わたしが5年生まで通った小学校は、
避難所のひとつとしてTVの画面に映し出された。
運動場から校舎に上がるふつうより幅の広い階段が昔のままで、
懐かしいと思う気持ちが、ほんの一瞬だけ動いた。
父に連れられて行ったことのある絵描きさんの家は全壊し、
絵描きさんも奥様も亡くなったことを、だいぶあとで知った。
もともと父の転勤でしばらく住んだだけの土地だったけれど、
かぼそいつながりの糸が、ふっと切れてしまった気がした。

子どもだったから、アパートの庭と、通学路と、近所の遊び場と、
数人の友達の家くらいしか知らない。
記憶は子どもの目の高さで、ピントのはっきりしたものは少ない。
もう少し大きくなるまで暮らしていればと、残念に思う。
あの町を故郷と呼べるまで、住んでいられたらよかった。

 

 

本日の水玉。

右端の子は、これから溶けて水玉になるところか、
それとも水玉が凍ってこうなったのか・・どっちでしょうか。

 

 

そして、本日のにゃんこ。

「もー、いつまで写真撮ってるのかなぁ。
足が冷たいよー。おうち帰ろうよー」

 

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