短いお話をひとつ書かせていただきました。
飛行船の話。
読売新聞11月1日(土)夕刊の「ライブラリー」面です。
(夕刊のない地域では11月2日付朝刊の掲載になるそうです)
むかしから短編や掌編は、読むのも書くのも好きですが、
今回は1200字というご依頼で、ショートケーキより小さい、
一口サイズのプチフール。
この文字数で、いわゆる「起承転結」をきっちりやろうとすると、
ほとんどあらすじしか書けないことになります。
シンプルな昔話のようなものなら、それでもいいのですが、
わたしはストーリー重視ではないので、筋だけでは全然面白くない。
さいわい、対象年齢がわりとフリーだったので、
きっちり路線はやめて、「起・承・・ほわわん」なものに。
(閑猫的には、このような書き方を「風町方式」といいます)
さて、ぎりぎり1200字以内にできたので、よし!と思ってから、
念のために依頼書を見たら、「17字×72行」と書いてある。
新聞なので1行の字数が少ないんですね。
わたしは40字詰めで書いているので、それを17字詰めにしてみると、
あらあら、10行もオーバーしちゃってる。
おかしいなあ。
こういうことは、よくあります。
同じ文字数でも、字詰めが変わると、余ったり足りなかったりするという・・
これには何か法則とか公式とかありそうな気がしますが、
考えててもしょうがないので、あちこちいろいろして、入るように直します。
職人さんの「現場合わせ」みたいなもの。
あるいは、お弁当箱におかずを詰めているような感じ。
ミートボールをぎゅうっとこっちに寄せて、ブロッコリーを1こ減らして、
うわー、まだふたが閉まらないわよ。タクアンも要らないか。
なんて言いながら、デザートだけはしっかり確保していたり・・(笑
<追記>
平澤朋子さんがきれいなカラーイラスト描いてくださいました。
読んでくださる方には、コピーをさしあげますので、
メッセージかメールでご連絡くださいませ。