閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

オートミールの季節

2009-11-29 09:26:09 | 日々
毎晩ストーブを焚くようになると、
もう本格的にオートミールのシーズンです。

うちでこれを食べるのはわたしだけ。
美味しいんだよって言っても、苦笑されるだけ。
うーん、ナゼデショウ?

オートミールは食物繊維と鉄分とカルシウムが豊富で、
身体があたたまり、胃にもたれないわりに腹もちがよく、
白米や白いパンを食べるよりずっといいのに。

という栄養学的な話ではなく。
「外国の童話によく出てくるオートミール」
(古い翻訳では「おかゆ」と書かれていたりする)に
非常にあこがれがあったのですね、子どもの頃。

うちではコーンフレークスはときどき買ってもらえたけれど、
朝食にオートミールが登場する機会はなく、
(うちの父はこういうべたべたした食品を好まなかったし、
忙しい朝に作るにはけっこう面倒なものです…)
十数年分のあこがれの累積で、オートミールは
実際以上に「美味しいもの」になってしまったようです。
それがいまは好きなだけ食べられる。
毎日でも飽きない。
とてもしあわせ(笑

伝統的な帽子をかぶったおじさんの絵がついている
昔ながらの「クエーカーオーツ」ですが、
いまは調理も簡単、マグカップと電子レンジでできちゃいます。
これのメープル&ブラウンシュガー味にはまり、
(ただしかなり甘ーいので、プレーンタイプと交互に)
毎年、晩秋になると、いそいそと買ってきて、
ひとりで作っては食べている…のですが…

唯一の欠点といえば、これが近所で入手しにくいこと。
扱っている店は1軒だけなので、今年もそこへ行って、
あきらかに売れ残りらしいカドのすり減ったような箱を
1個だけみつけ、素早く買ったのはいいけれど、
それっきり、まったく入荷する気配がありません。
そのうち、棚のスペースさえなくなってしまい…。
うーん、やっぱりマイノリティかな、オートミールは。

しかたなく、ネット通販を探したら、ありました。
送料はかかるけど、本体は円高?でお安くなってるし、
探し回る時間と手間を考えれば、ほんとに便利。
レーズン&スパイスという種類も発見して、ほくほくと注文。

これさえあれば春まで安心。
オートミールと、冬ごもり。
くう、すう。
(…あ、こら、朝から眠っちゃだめじゃないか!)
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おひざ

2009-11-27 09:17:28 | 日々
きなな(と呼ばれています、きなこ)は
ゴハンを食べ残すようになりました。
いつでもゴハンをもらえる家だということを
ようやく理解したらしい。
9ヶ月ほどかかって。

もう真鈴よりも、すもも姉ちゃんよりも、重くなった感じです。
名前を呼べば、はっきりこちらを見ます。

あとは、相変わらず。
他の猫とはなじまず、2階には上がらず、鳴かず、
マットをかじり、ときどきひとりで駆け回り…
人の手からは食べないで、下に置いてやれば食べる猫。
足元には来るけれど、おひざには決して来ない猫。

そういう猫なんだ…と思うようになっていた、このごろ。

椅子で寝ているところを「ちょっとごめんよ」と持ち上げ、
わたしが座り、膝にきななを乗せる。と、
そのままくつろいで寝ているようになりました。

ひっくりかえしてくすぐったりすると、
すぐ針のような爪を出して反撃していたのも、
爪を出さない手で「なんだよう」とふざけて応じることを覚えました。

もうちょっと。
もうちょっとだ。

昨夜、居間でTVを見ていたら、ふと視線を感じました。
おや、きなな?
そそっとテーブルの下まで来て、何となく、用ありげ。
例によって、まったく鳴かないけれど、何か言いたそう。
「オイデオイデ」と小さく誘ってみたら、
しばらくして、しばらくして、
ひょいっ、と…

来た!

うれしそうに、ころころ、ごろごろいいながら、
番組が終わるまで、ずうっと、いましたよ。

きなちゃんの「おひざ記念日」です。
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レジの謎

2009-11-25 09:17:29 | 

スーパーで数日分の(ヒト用と猫用の)お買い物をして、
レジで精算する段になって、お財布をあけたら、
五千円札いちまいしか入っていなかったので、
足りるかな? 足りるよね?…と思っていたら、
三千円でお釣りのくる金額でした。

あ、意外と安かったんだ、と…
セルフレジではなく、ベテラン店員さんのレジだったし、
そのときはまったく疑問にも思わず、
(それにしても暗算能力なさすぎ、と…)
そのまま帰ってきたのですが、
あとになってふとレシートを見たら、
買ったもののうち4品ほどが加算されていないのでした。

抜けているのは、肉類と魚介類、店でパックされた生ものばかり。
たしかそれらはカゴの一番上にのせてあり、
一番最初にレジを通過していたはず、なのに。
うわぁ、お金払わないで貰ってきちゃった(笑

レジ係さんの手違いなのか、機械の故障なのか、わかりませんが、
こういうのって、どうしたもんでしょうね。
気がとがめるんですが、わざわざ言いに行くのも、ねえ。
正直者というより変なクレーマーのようではないかしら。

Mに相談したら「いいよいいよ!」って言うし、
(2品はその日のうちに使ってしまったし…)
ま、いいか。
ということで、すみません。
そのぶん、またお買い物しますから。

(しかし、これと逆に、実際より多く支払ってたとしても、
あんまり気づいてないんじゃないかな、わたくしは)

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ねこさん

2009-11-24 09:01:33 | 日々
Mが講演に行った先でいただいてきました。
身長15センチ、フェルト製の「おてつだいねこ」さんです。

エプロンの色違いで2つ作ってくださった水戸の読者さま、
ありがとうございました。
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靴屋の謎

2009-11-21 09:38:15 | 

町の中心部に入るちょっと手前の道路沿いに
大きな量販靴屋がある。

ずいぶん長いあいだ「閉店売りつくしセール」をやっていた。
一度入ってみたら、店内は投げやりな感じにがらんとして、
それでも棚にはまだまだ商品がいっぱい詰まっていた。
店員さんに「いつ閉店ですか?」と聞くと、
「さあ、ちょっとわかりません」と頼りなげな答えであった。

「売りつくし」は日常的にやっている。
売りつくすと、こんどは「新装開店セール」をやる。
そういうシステムになっているらしい。
今回もそれだろうかと思っていたら、
そのうち「閉店まであと何日」のカウントダウンが始まり、
本当に閉店してしまったのでちょっと驚いた。

ほどなく改装工事が始まり、新しい棚など運び込まれ、
塗り替えられた看板を見たら、前とほとんど変わらない
「靴」という文字が大きく書いてある。
店名が変わっただけで、あとは何も変わらない靴屋が出現した。

そういえば、この店の前も同じような靴屋だった。
その前も、そうだったような気がする。
何度でも滅びてはよみがえる不死鳥のような靴屋だ。
わざわざ改装に費用をかける意味がよくわからないが、
おそらく「人心一新」を狙った儀式的なものだろう。

こういうの、なんていうんだったかな。
「大同小異」?
「五十歩百歩」?
それらしい四字熟語などを思い浮かべてみるが、
ぴったりものがなかなか出てこない。

「政権交代」?
いや、それがぴったりでは困るんですよね。

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落ち葉掃き

2009-11-18 13:11:04 | 日々
使いやすいほうきを手に入れたせいもあるけれど、
わたしは落ち葉掃きがけっこう好きだ、
ということがわかった。

なぜ好きかというと…

お天気の良い日に外でする仕事である。
扱う相手は植物系である。

特殊な技能や熟練を必要としない。
あまり危険もなく、力もいらない。
そのわりに成果が大きい。
成果は必ずその場で、目に見える形であらわれる。

ざわっざわっという音が耳に心地よい。
(この音を聞くとゾッとするという人もたまにいますが…)

基本的にノルマも期限もない。
どこから始めてもいいし、飽きたら途中でやめてもいい。

はっきりいって、やってもやらなくてもいい。

上記の理由を総合してみると、
どうやらこれは「家事」ではなく
「趣味」または「遊び」の領域に入るらしい。

それなら、あまり気の向かない家事でも、
「趣味・遊び」の領域にほうりこんでしまえば良いのだ。
問題は、うまくそこに入れる方法だが…
などなど、とりとめもなく考えたりしながら。

風のない明るい昼下がりに、
ざわっ、ざわっ、とほうきの音がする。
…屋外性の座敷わらしのようである。

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カレンダー

2009-11-17 21:45:03 | 日々
ここ10年くらい「定番」だったカレンダー…
月替わりで、すべて写真、というカレンダーの
来年版を、買いませんでした。

何の写真かというと、
「ほよほよした子猫が寝ている姿のアップ」
ひたすらそれだけ!
という究極のなごみ癒し系カレンダーでして。

今年も机の前の壁にかけてあったのですが、
じつは9月ごろに撤去しました。

原因は、うちの猫。
とくに、さんちゃん(キミだよっ。聞いてるかい?)
朝の5時から、机のまわりでいたずらをしてゴハンの催促。
小物をいくつか落としても人が起きないと、棚にとびのり、
うにゅーんと背伸びをして、爪でカレンダーのピンを抜く!
なにしろ「伸びると1メートル」の猫なので、
こんなことは文字通り朝メシ前にできちゃうのです。

天井に近いところからカレンダーとピンが
どさばさと落ちてくるので、それはもう効果は絶大。
味をしめて、毎朝これをやるようになってしまった。

移動しようにも、この部屋はほとんど本棚で占められ、
あいている壁面はごくわずか。
そして、それはすべて猫の手が届く場所!
別の部屋に…といっても、ふだん視界に入らない場所では
カレンダーとしてかけておく意味がない。
で、泣く泣く撤去処分となった次第。

捨てるも惜しく、まだ置いてはあるものの、
壁掛け用の大判のカレンダーなので、
はずしたら使いようがありません。
使わなかった最後の3ページをめくってみます。

可愛い子猫モデルたちに嫉妬して
「ナンダ、コノヤロッ」
…てことは、ないよね、さんちゃん?

来年版のガウディ建築のカレンダーがあるんだけど、
それだって、きっと、落とすよね?

さあて、この壁は、あけておくしか、ないだろうかなあ。

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ジンジャー

2009-11-15 20:14:14 | 日々
ひと月くらいつづいていた咳がようやく下火になってきた。
熱も何もなくて、ただときどきコンコンと咳が出るだけ。
夜中に咳で起きてしまうのと、電話で話しにくいのが、
困るといえば困るくらい。

もともと「秋の花粉症」の気があり、
今年はそれが咳の症状になったのかもしれない。
たぶんそんなところでしょう。と勝手に自己診断して、
(お医者さん嫌い、おくすり嫌いですので…)
風邪とインフル患者であふれる病院には一歩も近寄らず、
うちでショウガ湯を飲んでいた。

市販の粉末のショウガ湯がどうにも甘すぎるので、
レシピを探してきて、自分で作ることにした。
ちょうど農産物直売所に、きれいな新ショウガが出ていた。
一袋買ったら、かなりの量がある。

皮ごとよくよく洗い、薄切りにして、
三温糖をまぶし、しばらくおく。
ショウガの汁が出てくるので、そこに水を足して、火にかける。
分量は、ショウガ1、三温糖1、水2の割合。
煮立ったら弱火にして、20分から25分、コトコト煮る。
タイマーをかけてほうっておけばいいので手間がいらない。
とろっと飴色でピリ甘のジンジャーシロップができる。

冷めたら、ショウガとシロップを分けて、冷蔵する。
新ショウガなら、漬けっぱなしでもいいかもしれない。
古根ショウガだと苦味が出るので、漉したほうがいいと思う。

寝る前に、好みの濃さにお湯割りにして飲む。
とても身体があたたまる。
朝はホットミルクに入れたりもする。
お砂糖がわりにオートミールにかけてもいい。
炭酸で割ればジンジャーエールになるそうだけれど、
うちで炭酸飲料はほとんど飲まないし、
それはまあ夏まで残っていればの話。

シロップをとったあとのショウガは、
そのまま刻んで肉と炒めたりして使える。
煮て味が柔らかくなっているし、甘みもついているので、
きんぴらに入れると美味しいことを発見した。

さて、毎年11月には恒例の「カレンダー買出し」に行くのだが、
今年は、咳をしながら電車に乗るのがはばかられたので、
早手回しに通販で買いそろえてしまった。
ちょっとつまらない。
大きな街の大きなクリスマスツリーを見たくなってきました。

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よそ猫・はーげんだっつ

2009-11-14 13:05:22 | 日々
数日前から、夜中に外でよその猫が鳴く。
そういう季節になったらしい。

(例によって、よそ猫の命名に意味はありません。
なにしろ、声だけですから…笑)

「なああううぅ…」
「やああおおぉ…」
深夜に、2匹で鳴きくらべをやっているのがやかましい。
一方はうちの珊瑚だと思うが、
(うちの中に姿が見当たりませんので)
どっちの声がそうかなのかは判別できない。

外に出ても、真っ暗のやぶの中。
見当をつけて「こらっ!」と言うと、逃げるのがよそ猫。
ここぞとばかり追いかけていくのが珊瑚。
わが家の猫組で唯一の「男子」として、
今シーズンもがんばってテリトリー防衛をしているらしい。
えらいえらい。

別の日の夜、やや早い時刻。
庭の柵に向かって「やあああお」と威嚇している珊瑚を発見。
相手が向こう側にいたのだろう。
いつもは細い尻尾が、りすのようにぼわんと太くなっている。
これはこれで可愛いので、さわってみたくなるけれど、
まだうなっているし、不用意に手を出すのは危険。
やつあたり的に噛まれたり蹴られたりして、
思わぬ怪我をすることもありうるから。

「よーしよし、強い強い。さんちゃんは強いねー」
適当に声をかけながら、尻尾が通常に戻るのを待っていると、
やがてこっちを見て「にゃー」といつもの甘え声が出る。
ひとつのスイッチで両方が連動して切り替わるらしい。
「さんちゃん、帰ってゴハン食べようか。ゴハンゴハン」
とんとんと走って見せれば、つられて駆け出し、
人を追い越して、台所に飛び込む。
他愛のないものである。


翌日。
2階にあらわれた珊瑚の毛皮が違う。
黒に一面こまかい銀のラメ入りでキラキラと豪華になっている。
おおっ。さんちゃん、かっこいい。
それ、クリスマス特別仕様?

…なわけないか。
雨に濡れて帰ってきただけですね。
パトロールご苦労さま。
でも、この雨じゃ、はーげんだっつ、来ないと思うよ。

と言ってる間に、がつがつとゴハンをかっこみ、
またしても出て行く銀ラメ猫であります。
やれやれ。
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ひっかかった

2009-11-13 14:46:12 | 日々
某国大統領が来日するちょうど当日に、
同じ空港から(国内線ですが)飛行機に乗るM。
「警戒が厳しそうで嫌だなあ」と言いつつ、
いつものように、怪しげな荷物を持って出かけました。

搭乗予定時刻の少し前に電話がかかってきたので、
てっきり検問にひっかかって身元確認でも?と思ったら、

「カウンターで航空券を出したら、1ヶ月前の日付だった」と。

なんじゃそりゃ。
そこですか、ひっかかったのは。

先方が手配して送ってくれた航空券なので、
Mのせいではないんですが…
送られてきたまま、確認もしていなかったわけですね。

当日を含め3日間の予定がすでに組まれているので、
行かないというわけにもいかず。
さいわい空席があって、往復とも買い直せたから、
時間はちょっと遅れるけどオッケー、とのこと。
国内でよかったです。


それで思い出したのは、
前に絵本画家のNさんにうかがった話。

お正月に一家で海外旅行をすることになり、
空港に着いたところで、気がついたら、航空券がない。
全員分を、机の引き出しの中に忘れてきたという…。

シーズン中ですべて満席、キャンセル待ちもいつになるか、
という絶対絶命の窮地から、あらゆる手を尽くし、
航空会社を説き伏せ、無事に飛び立つまでのいきさつは、
Nさんのおっとりした「語り」でうかがうと、ハラハラドキドキ、
それこそ絵本にしたらさぞ面白かろうと思ったものでした。

忘れ物やうっかりミスの多い人というのは、そうでない人よりも、
困ったときの対処能力が優れているのではないか、
というのがわたしの個人的見解です。
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