閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

十五夜

2009-10-03 21:16:13 | 日々
月の出時刻から約4時間。
ようやく東の山の上にあがってきたところ。
霧があるので、ぼんやり、しています。
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大きなかぶの謎

2009-10-03 09:38:30 | 

昨日のつづき。

貰った野菜の中で、デトロイトという名前が初耳。
そういえば外食のサラダに混じっているのを最近よく見かける。
調べたら、若採りするレッドビートの品種名とわかった。

ビートといえば、ロシアのボルシチにつきものの、赤紫色の。
赤かぶみたいに見えるけれど、かぶではないそうだ。
(あ、そうなの? 知らなかった)
白いビートもあって、和名はテンサイ(甜菜)、別名サトウダイコン。
名前のとおり、根をしぼった汁から砂糖を作る。
ところが、これが、じつは大根でもなく、アカザ科の植物、
つまり、ほうれん草の親戚というのだから、ややこしい。

なるほど、だから、アブラナ科特有の辛味がないわけだ。
種が手に入るんだったら、うちでも来年つくってみよう。

などと考えているうちに、ふと…
ロシアの昔話の「大きなかぶ」を思い出す。
小学校の教科書にも載っていたりして有名だけれど、
あれは、本当に「かぶ」だろうか?
巨大な「ビート」だった、なんていうことは、ないですよね?

古い絵本をひっぱり出してきて眺める。
日本の白いかぶとよく似たものが描かれている。
英訳タイトルにも turnip とあるくらいだから、
きっとそれでいいんだと思うのだが、
ロシア語はわからないのでそれ以上確かめようがない。
「甘い」「大きい」と描写されているだけで、
「白い」とはひとことも書かれていないのに気づく。
これが赤いかぶだったら、ずいぶん印象の違うものになっただろう。

ロシアのおじいさんは、大きなかぶをどうやって食べたのか。
わたしも子どもの頃、この絵本が好きだったけれど、
収穫後の用途についてはあまり思い至らなかった。
子どもは、かぶが抜ければ、そこでもう満足なのである。
しかし、大人になった今は、満足せず、いろいろと考える。

千枚漬、かぶらずし、ってことはないだろう。
漬けるなら、スパイスのきいたピクルスだろう。
この大きさだからサラダにはちょっとかたいかもしれない。
食べ盛りの孫娘も、犬も猫もねずみもいることだし、
できれば食べごたえのある主菜に使ってもらいたい。

しかし、煮込んでボルシチにして食べました…なんて話では、
これほど日本で長く愛される絵本にはならなかったはず。
もちろん、にんじんでも、かぼちゃでも駄目。
ロシア色のうーんと濃い人物に、淡白な白いかぶだからこそ、
この絵本はよかったのだと思う。


写真は、みかこさんにいただいたロシアのおみやげ。
マトリョーシカのキーホルダが可愛いです。
このマトリョーシカの前面に描かれている赤い模様が、
りんごなのか、赤かぶなのか、気になるところ。

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