閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

「なまえのないねこ」原画展(京都)

2019-07-30 22:24:52 | お知らせ(いろいろ)

<絵本「なまえのないねこ」原画展>

日時:2019年8月3日(土)~19日(月)11:00~19:00(期間中の6・7・14・15日は休み)
会場:nowaki(京都市左京区川端通仁王門下ル新丸太町49-1)
詳細と最新情報は→ツイッターで。

nowakiさんは、おそば屋さんの猫「つきみ」のモデルになった「ゆきちゃん」のおうちです。

そば屋の猫は、最初は男子で「むさし」と仮に書いていたのですが(むさしというそば屋を知ってるからで、特に深い意味はない)、ゆきちゃんの出演が決まったので、女の子の名前で何かそば屋っぽいものをと、「わさびちゃん」「ねぎちゃん」「しちみちゃん」「てんちゃん」…などなど、いっぱい集めた中から、月見そばの「つきみちゃん」にしたのでした。
(そうしたら、そば屋の名前も、いつのまにか「満月庵」に!)
考えている段階では選択肢が多いのですが、いったん決まって見慣れてくると、それ以外ありえないように思えるのが不思議。これは、おはなしの猫でも、実物の猫でも同じ。
この絵本は、こんど韓国版になるそうで、こういう名前はどんなふうに訳されるのか、ということもちょっぴり楽しみです。


<追記>
原画展期間中、「じゅげむ」のいるお寺のモデルになった瑞泉寺さんで、白猫の特別御朱印札が発行されるそうです。
詳しいことは→こちら

ちなみに、瑞泉寺さんに白猫はいませんで、じゅげむのモデルは、この絵本のブックデザインを担当して下さった大島依提亜さんちの「ひゃっこ」さん。
このように、わずか32ページの絵本ですが、とてもたくさんの猫&人が関わっていて、面白い。


あたしは真鈴よ。サビーヌじゃないわよ。 
(しばらく茶色っぽかったけど、このごろまた黒くなってきて、マリリン復活。太ったよね?)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茶トラキジトラ

2019-07-29 11:34:44 | 日々

7月29日は「世界トラの日」だそうですので、

うちの茶トラ。
シッポ長~~い。

 

子どもっぽさが抜けて、最近ちょっとスリムな感じに。


しかし、よくそんなに口あくね。

 

ふわぁい。

 

夏恒例、椅子の下ハンモック。

 

カメキチ君とコマキチ君。

 

きょうのおててはきれいかな。

 

そしてこちらは、珍しく屋外で目撃されたキジトラ。
(自分からは出ないので、日に1回は外に出すことにしているのですが、すぐ帰ってきちゃうので)

 

基本的におうちが好きです。

 

寝てたら無理やり爪切られたので超不機嫌。

 

ベッドの下に入っちゃった。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マツヨイグサなど

2019-07-27 21:56:51 | 日々

7時ちょっと前に行ってみたけど、もうみんな閉じかけている。

 

もすこし早起きしないとね。

 

翌朝、10分早く出て行ったら、ぎりぎり間に合いました。

 

マツヨイグサと入れ替わるように、7時頃から開き始めるポーチュラカ。

 

見ているうちに咲いた。

 



カラフル。

 

もと畑だったところの土なので、青じそが大量に生えてしまい、わたしは青じそが好きなので、ついつい抜かずに置いとくもんだから、いつまでたっても花壇らしくならない花壇。
(コマ吉、夏休みの自由研究は「観察」だけにしといて。「採集」はヤメテ)

 

キツネノボタン、花と実。

 

猫のボタンじゃないよ。

 

ブルーベリーは、さあ、何個採れるでしょうかねえ。(←あきらめ気味)

ブルーベリーもだけど、今年は畑のキュウリが集中して狙われている。
食べごろサイズになったかと思うと、翌朝には半分か三分の二のあたりでぽっきり折られ、地面にはカケラが散乱。上半分は手つかずでつるにぶらさがったまま。これがほぼ毎日。
昨年はひんぱんにカラスに盗られたのだが、今年はどうもカラスではなさそうなのだ。噛み痕が、とがったくちばしでつついた形状ではなく、あきらかに小さい歯でカジカジしたように見える。
しかし、どうしてこう雑な食べ方をするのかね。噛み散らかして遊んだだけみたいだ。食べるんだったら、残さずきれいに食べないと、半分のキュウリが化けて出るぞッ。
(低い位置のキュウリがもっぱら被害にあい、上のほうは無事なので、犯人は身長30センチくらいではないかと推定されます。なんだろうね。ちっちゃい河童?)


本日の「いいね!」

本棚アパート

何の変哲もないご近所の集合住宅の壁がトリックアートに。
ドイツのストリートアーティスト Jan Is De Man の作品。ユトレヒト、オランダ。


もうひとつ。

フランクフルトの地下鉄駅

あんまり心休まる場所とは言い難いけれど、印象的ではある(笑)
日本の地下鉄にもこれくらいの遊び心が欲しいものです。
ルネ・マグリットにインスパイアされたという建築家 Zbigniew Peter Pininski のデザイン。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

原稿

2019-07-25 18:10:56 | サンゴロウ&テール

お世話になった編集者さんが来月退職されることになった。
『土曜日のシモン』が最初だったので…もう40年になる。
「大切な原稿を保管しているひきだしから出てきたので」と、何やらなつかしいものを送ってくださった。
『黒ねこサンゴロウ』の、たぶん第一稿。1~3巻と、4を抜かして、5~7巻。
B5の紙に20字×20行の縦組みで、つまり「罫線のない原稿用紙のように」プリントしてある。
これは、当時まだパソコンじゃなく、ワープロ(って、もう若い人は知らないでしょう?)で作成していたからで、作家も編集者も「400字詰め」でものごとを考えていた時代だったのです。

見ると、1枚目の紙に、「とらねこサンゴロウ① たからさがしマリン号」と、これはペンで手書きしてある。
…とらねこサンゴロウ? とらねこ!?


あわてて本文をめくって見ると、ケンとサンゴロウの最初の出会いのシーンに、ハッキリ書いてあるじゃないですか。「茶色と黒のとらねこだ」って。
わたしは、サンゴロウって、最初から黒ねこだと思いこんでいた。
だから、自分でも信じられなくて、ちょっとショックなんだけど、目の前に動かぬ証拠の原稿があるんだから、信じるしかない。
記憶になかったのは、たぶん、1巻を書いたあとすぐ黒ねこに変えたからだろう。2巻以降はもう黒ねこになっていたはず。
いやいや、しかし、一時的にせよ、とらねこだったことがあったとはね…。

ついでに書いておくと、このタイトルページの余白には、編集者さんの鉛筆書きのメモがある。
「サンゴロウはどうしてケンをさそったか→ケンにいてほしかったわけ」
「船ができたとき、サンゴロウはどうやってケンに連絡するのか」
この2つの疑問は、6巻『ケンとミリ』につながってくる重要なカギだ。

ぱらぱら見ていくと、他にもいくつか「え~、そうだったっけ?」と思う箇所がある。
『キララの海へ』で、ナギヒコ先生の遅い昼食は、初稿では「ぱさぱさしたサンドイッチ」ではなく「さめたハンバーガー」。うみねこ島にハンバーガーというものがあるかどうかで話し合ったのを思い出した。
『青いジョーカー』なんか、そもそもシーナという名の白ねこは、どこにも出てこないのよ(笑)

前にも書いたと思うけれど、わたしは原稿や校正刷りの類をとっておかない。本ができたらあっさり捨てる。裏の白い紙なら4つに切ってメモ用紙にしてしまう。
書き直すときは、どんどん上書きして、前の原稿は残さない。そうでないと、どれがホンモノかわからなくなって混乱するからだ。
いまはパソコンで書いて、データで送って、いちいちプリントアウトする手間さえかけないこともある。
だけど、こんなふうに、ひょっこり古い原稿が出てきて、思いがけない発見をするのもわるくないなあと思う。原稿そのものは、手書き文字ではないけれど、古き良き時代のアナログの香りがほんのり残っているような気がする。

長いあいだ、大切に保管していてくださって、ありがとうございました。
この人がいなければ、『黒ねこサンゴロウ』も『酒天童子』も、世に出ることがなかったのです。
原稿は、このまま記念にしまっておきましょう。
深い感謝をこめて。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダンボール列車

2019-07-22 22:33:57 | お知らせ(いろいろ)

金の星社創業100周年記念イベントに登場した『せんろはつづく』の巨大ダンボール列車!

運転席の後ろの炭水車は省略されてるけど、かなり雰囲気出てるでしょう。

 

裏側がにぎやか!
もとはすべてダンボールの紙の色。Mが現場で色を塗りました。

 

外にも中にもいろいろ描いてある…

 

ダンボールと言われなきゃわからないくらい頑丈なもので、おとなが乗っても大丈夫だそうですよ。

記念フェアの帯ついてました。

 

サインをしている「描いた人」。

 

クリアファイルとか、

 

マスキングテープも販売しているようです。

 

せんろはつづく
竹下文子・文
鈴木まもる・絵
金の星社 2003年

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山百合など

2019-07-20 16:02:28 | 日々

今年も咲いたヤマユリ。
場所は決まっていて、良いコンディションで年数が経つと、だんだん花が大きくなり数も増える。
以前は道路沿いにいくらでもあったが、猪が跋扈するようになって激減した。猪だけでなく、人間の乱獲もある。猪は雑に掘り返してカケラを残すが、人間は根こそぎきれいに持って行くから、かえって始末が悪い。

 

このヤマユリさんは、もう長年ここにいて、今年は高さ2メートルを超え、花は10個。とても豪華。豪華すぎて困るくらい。花は下から順にひとつずつ開き、あたりには濃い香りが漂っている。
これくらいになると、人が気を利かして支えをしてやらなければ、自分の頭の重みでバッタリ倒れてしまう。ひとつ上の画像のように、崖から垂れ下がって咲くほうが、この植物には自然かもしれない。
種子から育つと花が咲くようになるまで6、7年もかかるという。草刈り機の届かない切り立った斜面に種子をまく、ということを毎年考えるけれど…まあ、考えるだけ。

苔の中に、なにか咲いている。苔の花? 地衣類?

 

宇宙っぽいような、ニョロニョロっぽいような。

 

ミョウガ・ジャングル。
これくらいの範囲で、本日の収穫2個。(すくなーい)

 

本日のにゃんこ。

なんだかよくわかりませんが…

 

上から見たところ。
「こだわりの毛づくろい師」真鈴先生(左)に施術してもらっているさんちゃん(右)。

 

ほんとーに仲が良いです。

 

本日の「いいね!」


ネコカップ

これ、ちょっと楽しいアイデア。

そういえば、むかーし、子ども用の砂場遊びの道具に、ブリキのバケツとシャベルと熊手、という定番セットがあって、その中に「伊勢海老」があったのを、いま急に思い出した。
おもてに伊勢海老の絵が描いてあり、裏はくぼんでいて、湿った砂を詰めてぱかっとひっくり返すと、ひらべったい伊勢海老ができる。
しかし、砂場でお団子はよく作ったけれど、伊勢海老を作って遊んだような記憶があまりない。だいたい、昭和の子とはいえ、伊勢海老なんておままごとにも使わないですよね。当時すでにレトロな玩具で、ただ持ってただけだったのかもしれない。
いや、わたしの認識では「伊勢海老」だったんだけど、どうもそこからしてあやしい。真っ赤で…ハサミがあったような気もする。イメージ的にはロブスターに近い。思い出そうとすればするほど遠のいていく。あれはいったい何だったのでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

投票

2019-07-17 10:55:43 | 日々

それにしても、よく降る。
夏野菜の中で、唯一きゅうりだけは出足好調で、日に5本も6本も採れて早くも持て余し気味だったが、日照不足で気温も上がらず、ここ数日ぱたっと更新が止まっている。なすは花が咲かず、枯れそうなのもある。
降っている間は屋外作業ができないので、雑草は伸び放題だ。
ちょっとやんだ隙をみて、急いで草を抜く。からんだつるをほどく。金魚と亀に餌をやる。咲き終えたあじさいをばさばさと切る。
みょうがジャングルに分け入って、びしょぬれになりつつ、花芽を6コ収穫。
こういう気候が好きなのか、みょうがはびっくりするほど勢いよく生い茂っている。竹藪のように、地下茎をのばして隣の畑にどんどん侵入していく。どんよりと蒸し暑い日に、そこだけやたら元気な明るい緑は、見るだけでも気持ちがいいけれど、可食部分に対し不可食部分があまりにも多いので、ちょっとばかり理不尽な気がしなくもない。
上の画像は、里芋…ではありません。ナンキンハゼの葉っぱ。

 

小雨の中、期日前投票に出かけた。
一昨年あたりから、選挙というとほとんど期日前だ。役所のロビーのざわざわした狭い片隅で、あらたまった雰囲気がないのがかえって気楽でいい。いつ行こっかなあ、と選択権がこちらにあるから気持ちがいいのだ。
入口に、白いシャツの男の人が立っていて、来場者のひとりひとりに頭を下げている。
役所の案内係の人かな、ずいぶんていねいだな、と思ったら、腕章にTV局の名前が入っている。
投票を済ませて出てくると、その人がスッと近づいてきて、「出口調査にご協力をお願いします」と言われた。
わあ。出口調査って、ニュースでよく聞くけれど、本物に遭遇したのは初めて。
なんとなく嬉しく(Mと一緒だったのに、わたしだけ聞かれたのよ)、ハイハイと応じてしまった。
タブレットの画面に質問が順に表示され、答えをぽんぽんと押していくだけ。
「だれに投票したかなんて、聞かれてみんな正直に答えるものかしらね」なんて思っていたけれど、相手がものすごく真面目そうなおとなしい感じの人だったので、気がついたら全問正直に回答しておりました。
ひとりくらい矛盾だらけの支離滅裂な答えをしても、きっと大勢に影響はないだろうから、してみればよかったかなと、あとから思う。
思っただけ。

投票した証明書を持って行けばサービスしますというお店があるそうで、そうやってでも選挙に関心を持ってもらいたいというのはわかるけど、ごほうびがなきゃ行かないのか。なさけないねえ。
先日も、コンビニのおにぎり1個無料につられてスマホ決済にしたら何十万もとられてしまったというニュースをやっていた。こまごました目先の「おトク」と「便利」にばかり気をとられ、遠くにある大きなものが見えない。現在立っているところは、地面じゃなくて巨大な鯨の背中かもしれない。

 

夏の花ポーチュラカも、日ざしがなくては元気が出ない。

「きれいな おはなだね」「ポーチュラカよ」
はなにも なまえが ある。

…という文章を、『なまえのないねこ』の初期原稿に書いていた。
花がカラフルで可愛らしいだけでなく、丈が低くて猫目線に近い。それに、ポーチュラカという音の響きもなんとなく気に入っていたからだ。
でも、よく考えてみると、この場面で(花壇にしてもプランターにしても)ポーチュラカを出そうと思ったら、絵本全体を夏にしなければならない。光も、影も、人の服装も、商店の品揃えも、夏と冬では違うだろう。猫の見た目はあまり変わらないにしても、居場所が違う。ポーチュラカの咲く夏の昼間に町を歩いても、めったに猫には出会えない。
見るからに夏、という絵本は、夏にしか売れない、他の季節には売りにくい本とみなされ、あまり歓迎されない。
海辺の民宿みたいに、夏だけで1年ぶん稼げるならいいけれど、そんな本はごくわずかだ。
個人的には、冬に夏の話を読んだってその逆だってぜんぜんかまわないじゃないかと思うけれど、それは「読む」側の話であり、「売る」側は常に季節感にこだわる。まるで野菜や果物を売るみたいに。
これは四季の区別のはっきしりた日本ならではの、それも特に絵本だけの現象なのか、それとも世界中みんなそうなのだろうか。
まあそういうわけで、なるべく季節感のない花をと、いろいろ考えた末、絵本では花屋さんの「ダリアとガーベラ」にしました。ポーチュラカは、今年もうちの庭に咲いています。




ふ・む・なッ!

本日の「いいね!」

バス停屋上緑化作戦

人間だけでなく蜜蜂のためにもなるという一石二鳥。オランダ。
植えられているのは乾燥に強いセダムの一種らしい。(これ、蜜があるとは知らなかった!)

 

…と、「いいね」じゃない

月にごみ収集車は来るのか

火星や金星に行く前に、それをなんとかしていただきたい。
(上のタイトルは閑猫が勝手につけました)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

しゃべる犬

2019-07-13 17:21:52 | 日々

いつも猫ばっかりなので、たまには犬の話をしましょう。

山の中に地物の野菜などを扱う売店があって、ときどき魚を買いに行く。
なぜか山の中なのに、町なかのスーパーより新鮮な魚があるのだ。
レジの前に立つと、どこからか声が聞こえる。
ラジオかと思ったら、そうではなく、そこに置かれた茶色い犬のぬいぐるみが声を出しているのだった。
耳を近づけると、「なでてほしい」というようなことを言っている。アニメの小さい男の子の声、女性の声優さんが無理して子どもっぽくしゃべっている声だ。
よしよし、と頭をなでてやると、それに反応するわけではなく、「ボクね、お熱出ちゃったの」とか、脈絡のないことを次々と言う。
「どこかのおばあさんが飼ってたみたいでねェ」と店番の人。
「飼ってた…」
飼えなくなった理由はいくつか想像できる。聞けば話が長くなりそうだから聞かないことにする。
本人または家族が、不要になったけれど、こういうものだから捨てるにも捨てられず、というわけで、ここで貰い手を待っているらしい。
しゃべる人形は、わたしが子どもの頃にもあった。いくつかのせりふを機械的に繰り返すだけで、みんな最初は珍しがったけれど、すぐ飽きた。遊びが限定されて面白くないのだ。
あれから半世紀もたったのに、まだこのレベルなのかと、すこし意外に思う。せりふのレパートリーは飛躍的に増え、学習能力もあるという。でも、相変わらずランダムに発言するだけだ。人の話を聞かない。ずーっとしゃべらせておけば同じせりふが回ってくるのだろう。会話は成り立たない。
子どもの玩具かと思ったら、ヒーリングパートナーなどと称して、おもに独り暮らしの高齢者を対象にした商品であるらしい。
はたしてこれで人は癒されるだろうか。生き物に似た姿形のものが、一方的にしゃべっていて、話しかけても答えてくれない。わたしだったらかえって寂しくなるだろう。ラジオのほうがましかもしれない。
(実際に飼って、楽しく癒されているよという方がおられたら申し訳ありません。あくまでも個人的な感想です)
しゃべらなくてもいいから、話しかければだまって聞いてくれる、聞くふりだけでもしてくれる人形があったら、そのほうがいいのでは…と考えたけれど、どっちにしても、機械で人間を癒せると思うのは、メーカーの幻想なんじゃないかと思う。
たぶん、まだ、いまのところは。

(「いまのところは」っていうのは、いま森博嗣のWシリーズを読んでいるからです)

 

もうひとつ、犬の話。

車で走っていて、前の車があまりにも遅いので、右に出て追い越した。
Mが運転して、わたしは助手席に乗っている。
追い越すとき、左を見たら、運転席に犬がいた。茶色い犬だ。
垂れた耳が風にひらひらなびいて、機嫌よく笑ったような口をしていたので、思わずこっちも笑った。
「運転席に犬がいた」
「運転席に?」
「うん」
言ってから、何かおかしいと気づく。運転席側の窓のすぐ内側に犬が見えたのだ。ということは…えーと…運転手はどこに?
加速して追い越すときにちらっと見たのだから、せいぜい3秒くらいの間だ。むこうの車は、時速40キロ以下のノロノロ走行だったので、すでにはるか後方で、ミラーにも映らない。左ハンドルの外車ではない、どこにでもある国産の軽ワゴンだった。後部に高齢者マークが貼ってあった。
運転をする人ならわかると思うけど、ハンドルを握る右手の、さらに右側にはあまりスペースがないから、そこに犬を乗せるのは難しいし、無理して乗せると右ひじがぶつかって運転しにくく、とても変な姿勢になるはずだ。
あ…膝にのせて、右手で抱っこして、片手運転? だからノロノロだったのかな。
「運転してたの、どんな人だった?」とMが聞く。
「いやー、わかんない。犬しか見なかった」

運転席に犬が乗っていた、という話を、そういえば、むかし書いたのでした。
真っ赤なぴかぴかのスポーツカーでね。
かっこいいシャツを着て、サングラスをかけた犬が、ちょっと片手をあげて、
「やあ、どうも。おさきにしつれい」
ブロロロン。
風みたいにさーっと追い越していっちゃった。
渡辺有一さんがごきげんな絵を描いてくださって、自分でもかなり気に入っていた本だけど、27年前といえば、犬はまだ庭の犬小屋でつないで飼うのがふつうだったから、そういう設定になっている。いまだったら動物愛護団体におこられてしまいそうなのでした。

ラッキーのひみつ
竹下文子・作
渡辺有一・絵
偕成社 1992年

 


本日のにゃんこ

夜、ちょっと涼しかったので、ここで寝ている。
このキャリーケースに入れられると、行き先はろくなところではないんだけど、それはそのとき限りで忘れてしまうのか、扉をはずしてあるから平気なのか、見るたびに違う子が入って寝ている。
でも、そのうち飽きるらしくて、誰も入らなくなるので、そうなったら押入れに片づけてしまい、何か月かして出すと、またよく入る。
害獣駆除の箱罠を仕掛ける猟師さんも、似たようなことを言っていたっけ。

 

これは、コマがうちに来たとき。
1500グラムほどだったので、同じキャリーがずいぶん広くみえる。
いまや体重は3倍以上になり、くしゃみも出なくなりましたよ。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

紫陽花散歩・その3

2019-07-09 17:35:12 | 日々

雨が多かったせいか、今年のあじさいは例年より長く咲いていた。
てまり咲きの大きな西洋あじさいは、盛りを過ぎたが、もうしばらくは楽しめる。でも、このあとタイミングを逃さないように刈り込む作業が待っている。
このところ、興味はすっかり山あじさい系に移ってしまった。
山あじさいは枯れても枯れたなりに風情があるし、全体に小ぶりなので切る必要がない。
梅雨が明ける前に挿し木が成功するといいけれど、だめでもまた来年がある。
好きなものを選んで、ゆっくりつきあっていこうと思う。


山あじさいは、真ん中の青いところが散って、装飾花はうっすらピンクに変わる。

 

日のあたらないところでは白いまま。

 

 

藍姫さん、いい感じになってきた。

 

 

紅ちゃんも。


 

甘茶は花期が長い。ひと月以上、次々に咲いている。

 

 

ミモザ(フサアカシア)の枝に、薄黄色の小さな蝶が、はたはた、はたはたと、まつわりつくように飛んでいる。
いまごろ、花もないのに、何をしているのかなと、ぼんやり見ていた。
遠目にわかるほど羽が傷んで、飛び方も弱々しい。
雨はやんだが、空模様はすっきりしない。そうか、あじさいの花って蜜がないんだな、と思う。
今年のように大雨がつづくと、金魚や亀はともかく、鳥や虫たちはどうしているかと気になる。
虫の中でも蝶は苦手だ。ひらひら薄くて壊れやすくて。激しい雨風から身を守れるのだろうか。幼虫からさなぎになって、ようやく飛べるようになったのに、毎日毎日雨ばかりで、楽しいことなんか何もないのではないか。
そんなこと、わざわざ考えなくてもいいのだけれど、苦手だからよけいに気になってしょうがない。
夕方、庭に出たとき、ふとミモザを見たら、枝先の柔らかい葉の上に、きらりと光るものがあった。
1ミリにも満たない小さな小さな白い卵。
あっちにも、こっちにも…ほとんどすべての枝先に、ひと粒ずつ、しっかりとくっついている。
調べたら、マメ科のミモザは、黄蝶の幼虫の食草のリストにあがっていた。
はたはたしていた蝶は、お母さんだったのね。
子どもが生まれたらすぐ食べられるように、おなかいっぱい食べて大きくなれるようにと、この木を選んで産んでいった。
選ぶことがすべて。だって、あとはもう何も世話をしてやることができないのだから。
また雨が降ってくる。
雨に打たれても、卵は大丈夫なんだろうかと、あらたな気がかりができてしまった。
ミモザはこの春に買って植えたばかりだ。まだ小さな木だけれど、勢いよく新芽がのびているから、多少食べられても枯れることはないだろう。自然には本来それくらいの受容力があるはずだ。
アナタの選択は正しかったよ、と言ってあげたい。すべてのお母さんに。

 

本日の(招かれざる)ゲスト

裏の空き地にナニカいるなと思ったら、

 

ナベゾーです。
いち早くカメラに気づいて逃げていくところ。
ここしばらく、うちの子とのトラブルは起こっていないようだけど、油断はできないな。

 

本日の「いいね!」

あのアイテムをデジタル化せよ! 「ちりめん本」編

最新技術もすごいのですが、いいなー、この本。


国際日本文化研究センター ちりめん本データベース

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世話焼き

2019-07-07 22:51:00 | 日々

黒ねこ真鈴は世話焼き猫で、

 

コマティキは甘ったれ猫。
子猫のときは、きなこママにくっついていたけれど、最近は真鈴おばちゃんと一緒のことが多い。

 

真鈴の特技は、こだわりの毛づくろいです。
ていねいにていねいに、なめてなめて…



なめてなめて…

 

なーめてなーめーて…

 

はー。これでよしっと。

 

いや、もうちょっと、このへんが。

 

「あ、クロネコトラックきた」「ほんとだ」

 

本日の「いいね!」

Nihon Noir - Tom Blachford

オーストラリアの写真家トム・ブラックフォードが撮る「SF映画のような」夜の東京。
江戸東京博物館とビッグサイトは、スピーダーバイクで行くのがおすすめ。

 

おまけ

ワニが待ってる

フロリダのワニは英語が読めるのか。それともやっぱり各自が経験から学んだのだろうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする