閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

夏椿

2010-05-30 13:25:12 | 日々
夏椿が咲いたのに気がつかない。
草の上にぽたぽたと落ちているのを見て、初めて気づく。
この花は、いつもそうだ。
桜のように、咲き終えて一斉に散るのではなく、
咲くはしから落ち、つぎつぎ咲いていく。

見上げても、葉かげの花は逆光でよく見えない。
やや遠目に見下ろせるような場所にでも植えなければ、
観賞しにくい花である。

落ちた花を手にとると、いかにも初夏にふさわしい、
涼しげな色かたちをしている。
濃い香りも持たず、おとなしげだが、決して地味ではない。
これが着物なら、おそらく高価なものだろう。
さりげなく着こなして、ひけらかすそぶりも見せない。
よく見ると花びらのふちにフリルがあり、
ほんのり紅もさしていて綺麗だ。

落ちて初めて気づき、見上げてもよく見えない。
これは、そういうところを楽しむ花なのかもしれない。
というより、そういう形の自己表現をする花なのだ。
奥ゆかしい、というのとは少し違う。
まわりくどい、といってしまうと身も蓋もない。
ぴったりの形容がなかなかみつからないが、
こういう人って、いると思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

CM

2010-05-28 23:49:24 | 日々
恒例の「勝手にテーマソング」。
「アリクイかたづけサービス社」のCMソングを製作中。

コモリさんのピッコロ、
チュウゼンジさんのフルート、
オオコウチさんのチューバ。
(チューバは2本あるので大変だ)
ココちゃんのタンバリン。
あとは、ドラムに、カウベルに、鐘。
カリンバその他、あやしげな打楽器いくつか。
ピッ!と鳴るホイッスル。
ほうきに、ガラスクリーナーに、みかこさんのバイオリン?(笑)
…という摩訶不思議な編成になっております。

さあ、今年は、あと2つくらいテーマソングつくれるでしょうか。
たのしみだなあ。(←本末転倒してる人)


アリクイにおまかせ
竹下文子・作 堀川波・絵
小峰書店

このアイテムの詳細を見る

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そろった

2010-05-27 10:57:43 | 日々
1セットそろいました。鹿の角。

向かって左が、前に拾ったものです。
これを用いて「呼び出し魔法」をおこなったところ、
みごと成功して、右も…というのは、もちろん嘘。

持ってきてくださったのはW先生。
拾い主は、このへんの山に詳しいナギヒコ先生。
場所は、ここから10キロばかり東の山の中。

どちらも「4歳」の枝角ですが、
よーく見比べると、枝ごとの長さや太さが微妙に違い、
別の個体のものらしいことがわかります。
人の手相みたいに、角の特徴から、
その鹿の性格や運勢がわかったり、しそうな感じ。
(いや、これは毎年生え変わるんだから、
過去1年の履歴がわかる、とか?)

こういうのを頭にのっけた牡鹿が、
こっちの山にも、あっちの山にも住んでいるんだ。
すごいなあ。
会ってみたいです。
(でも畑には来ないでね)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

唐種招霊

2010-05-26 08:39:07 | 日々
カラタネ・オガタマ…と読みます。
中国原産の常緑樹。

お隣に2本、薄黄色の花のと、紅花と。
バナナフレーバーみたいな甘~い香りに招かれて、
せっせと上までのぼってきてしまいました。
ああ、うっとり。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ちらかしこびと

2010-05-25 08:26:29 | 日々
「アリクイかたづけサービス社の電話番号を知りたい!」
というご要望をいただいておりますが(笑)
ついでに、おかたづけの話を、もうすこし。

子どものいるおうちでは、毎日のように
「片付けなさーい!」の声が聞かれるでしょう。
うちでも、言ってたと思います。
あ、そんなに言わなかった?
どうでした?(←「元子ども」に聞いてみている)

子どもが何かすれば、必ずモノが散らかる。
これはあたりまえのことであります。
チャーリー・ブラウンの漫画に出てくる、
歩くだけで泥んこになっちゃうピッグペンと同じ。
何も散らかさない子どもがいるとすれば、
その子はまったく何もしていないか、あるいは
ゲーム機ひとつ抱えてずーっと座ってた、ということで、
それはちょっと怖いんじゃないかなあ。

「うわー、散らかしたね! いっぱい遊べたね!」
と本当はほめてあげるべき、なんでしょうけれど、
現実には、なかなかそうもいかないわけで。

わたしの小さい頃は、2DKのアパート住まいで、
子ども部屋というものは別になかったので、
そのへんにおもちゃをひろげて遊ぶ。そして、
「夕ごはん前に片付ける」
というのが鉄則になっていました。

しかし、おかたづけというのは、当然、あまり面白くない。
そこで、わたしと弟で考え出したのが
「ちらかしこびと」という一種のゲーム。

「そろそろ片付けなさーい」という声がかかると、
わたしたちは、台所との境のふすまを閉めてしまいます。
すると、どこからともなく、ちらかしこびとが登場。
「ちらかせ、ちらかせ、ちらかしこびとがやってきた」
とかなんとか、適当な節をつけて歌いながら、
どんどん散らかす…んじゃなくて、片付ける。
(そう、こびとさんの国の言葉では、
片付けることを「チラカス」と言うんですよ!)

そして、すっかり「ちらかし」終わったら、
高らかに叫ぶわけ。
「お母さん、みてー! こんなにちらかしたよ!」
すると、母がふすまをガラッとあけて踏み込んできて、
「もーっ、片付けなさいって言ったのに!」と
鬼のようにおこる。それから、ふとあたりを見回し、
「あれっ? きれいになってる?!」とびっくりする。
わたしたち、喜んできゃあきゃあ笑う。

…というのを、連日、飽きもせずやってましたっけ。
まあ、つきあってくれた母もなかなかの演技で(笑)

「片付けなさい」と言われて「片付ける」。
その現実は少しも変わらないんだけれど、
そこに空想をとりこむことによって
全体を面白い遊びにすりかえることができる。
異次元にジャンプしなくても、ここにいたままで、
自由に別の世界を楽しむことができる。

そうか、ファンタジーって「使える」んだ!
世界って「作れる」んだ!
と味をしめたわたし(当時、小学低学年くらい?)は、
さらにあれこれと「使い方」「作り方」を試しながら
そのまま現在に至り…

相変わらず、何かすりかえたりして、
飽きもせず遊んでいるらしい、ですよ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「アリクイにおまかせ」

2010-05-24 08:27:15 | お知らせ(新刊)
アリクイにおまかせ
竹下文子・作
堀川 波・絵
小峰書店

幼年童話の新刊です。
『アリクイにおまかせ』(小峰書店 2010年5月)

おかたづけが苦手なココちゃんの家にやってきたのは、
「アリクイかたづけサービス社」のスタッフ、
オオコウチさん、チュウゼンジさん、コモリさん。
(なんなんだ、このネーミングは…笑)
大中小3匹のアリクイさんが、あっというまにお部屋を
きれいにかたづけてくれる、という夢のようなお話。

絵は堀川波さんです。
「ごっちゃごちゃ」なんだけど、汚くない、
キュートな「散らかりっぷり」を描いてくださいました。
そう、散らかっているのは、子どもなりの理由があるんですよね。
ココちゃんの、左右で柄の違う靴下、とか、
女の子なら欲しくなっちゃいそうな小物がいっぱいです。

昔、何かの本で、動物園のアリクイのところは
いつも地面がすごくきれいになっている
(ふさふさの尻尾で掃いているから)という話を読みました。
そこから「アリクイ」→「お掃除」→「かたづけサービス社」
を思いついたんじゃないかな?
童話のタネって、どこにころがっているかわからないし、
それがいつ芽を出すかもわからないので、
まったく油断のできない毎日…。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

またやられた

2010-05-23 08:15:45 | 日々
鹿の道です。

ほんの数メートル左に人間のつくった道があるのですが、
なぜかそこは利用したくないみたいで、
独自にバイパスをこしらえ、夜な夜な通っていらっしゃる。

金網の上に紐を張り、数日は被害がなかったので
よしよしと思っていたところ、またやられました。

ここの畑は、山の上から丸見えの位置。
気軽なカフェテリアのように見えるのでしょう。
「アレとアレがうまそうやなぁ」と明るいうちに品定めして、
夜になると「いこか」「いこいこ」と降りてくるんだ、きっと。

どこからどんなふうにして囲いを突破するのか、
(走り高跳び? それともゴム跳びみたいに?)
現場をこの目で見てみたいものだと思うけれど、
一晩はりこみするほどの気力はないし。

「バーを30センチ上げまーす」とM。
絶好調で記録更新中の鹿選手ですが、
さあ、はたしてクリアできるでしょうか。
「はいれないように」するよりも、
「はいっても出られない」仕掛けを作るほうが、
もしかしたら簡単なのではないかしら。
いや、つかまえてもあとが困るけど…。

植えなおしたピーマンと唐辛子がふたたび全滅。
その横で、今回も、ハバネロだけは手つかずのまま。
「もう、ここはハバネロ畑にしようか」
って、そんなのばっかり作ってどうするのよ?

というわけで、根くらべ知恵くらべはつづく、まだつづく。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サンゴロウボックス

2010-05-22 09:01:52 | サンゴロウ&テール
はい、こちらが10巻セットの箱。

底以外の5面に絵と字が印刷してあります。
これはドルフィンも同じで、どっち向きに積んでも
中身がわかるという、業務上の理由から。

10冊まとめて持ち運ぶには大変便利にできていますが、
「しまっちゃうと読みにくいんじゃないですか?」と
出版社の人は首をかしげておられました。
いいの、それは(笑

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドルフィンボックス

2010-05-20 08:56:31 | サンゴロウ&テール
先日、フェアにて、発見。
「ドルフィン・エクスプレス」全5巻(岩崎書店)の箱入りセット。

これ、初版限定豪華特典つきボックスセット…などではなくて(笑)、
図書館販売用につくられた「業務用輸送ケース」。

なので、一般の書店で5巻セットで購入されても、
通常はこの箱はついていないんだとか。
どうしても箱入りセットが欲しい!という方は、
ご注文の際に「箱入りで」とはっきり指定されるか、
出版社に直接おたずねくださいますように。

本来、飾り用ではないので、デザインも実用的ですが、
わたしはもともと「箱」って大好きなので、ちょっとうれしかったり。
「黒ねこサンゴロウ」全10巻(偕成社)の箱入りセットもありますよ。


(先にお知らせした「箱だけ」の件につきましては、
受付を終了させていただきました。また次の機会に!)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「こねこのき・も・ち」韓国版

2010-05-19 14:28:31 | お知らせ(海外版)

「ちょっとまって ねるまえに」と
「おやつのケーキは ひとつだけ?」
(ポプラ社 2006年刊)の韓国版です。
「サンちゃん、ココちゃん」という子猫の名前は、
韓国風に変えてあるようです。
ハングル読めないので、よくわかりませんが…
ミャモンとニャモン、というような感じなのかな?

(ハングル版をご希望の方は、
左のカテゴリー「お問合せ窓口」からメールでどうぞ)



 

こねこのき・も・ち
ちょっとまってねるまえに (こんにちは!えほん)
鈴木 まもる
ポプラ社



おやつのケーキはひとつだけ?
―こねこのき・も・ち (こんにちは!えほん)
鈴木 まもる
ポプラ社
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする