閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

猫かぶり

2010-01-31 16:31:59 | 日々
夜中に、室温が下がると、すももが布団に入ってくる。
左の肩口からするすると入って、腕枕でちんまり丸くなる。
暑くなると自動的に出て行き、また寒くなると入ってくる。
サーモスタット内蔵。
このごろ少し性格がまるくなり、以前ほど噛まなくなった。
ヒトにやさしいネコ暖房。
エコポイントはつかないが、シッポがついている。

明け方、さらに室温が下がると、
茶々姫も布団に入ろうとする。が、先客がいて入れない。
反対側から入ることもあるが、
それではこっちが寝返りもできずきゅうくつだ。
(足元にはすでに黒猫が1~2匹のってたりするし!)

どうするかというと、そのまま頭にひっついて寝ている。
気がつくと枕を半分占拠されている。
猫からみれば低反発マットレス。
ヒトからみればふかふか毛皮の帽子。
猫をかぶって寝るのは、あったかいが、ちょっと苦しい。
なんとかなりませんかね、茶々さんや。
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2度目の満月

2010-01-29 09:37:01 | 日々
今年のカレンダーは、サグラダ・ファミリアで始まる12枚。
大判のモノクロ写真が紙のほとんどを占め、
数字は一番下に、横一列に小さく並んでいる。

カレンダーとしてはほとんど役に立たない。
1年間ガウディを見るのも良いかと購入したので、
数字は口実のようなもの。

数字の下に、直径3ミリくらいの黒い丸が
ぽちっとついているのを、単なるデザインかと思ったら、
月齢をあらわすマークなのだった。
よくよく見ると、黒と、黒白と、白の3種類があって、
つまり白丸が満月。
月の満ち欠けを見るには、週区切りで段になっているより、
一列のほうが把握しやすい、ということがわかる。

1月は、1日と、30日が満月。
ひと月に2度の満月があるのは珍しい。
2度目の満月をブルームーンといって、
べつにお月さまが青くなるわけではないけれど、
見ると幸せになれるとか、願いが叶うとか言うそうだ。

ブルームーンがめぐってくるのは3年に1回くらい
…というのに、今年はなぜかとても気前が良くて、
なんと3月にも同じように2度目の満月がある。
晴れたら、お月見。
ちいさく乾杯。
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音はがし

2010-01-28 13:44:00 | 日々
たぶん1年以上前にTVで見たのだと思うけれど、
横溝正史の「悪魔の手毬唄」。
事件の重要な鍵であるその手毬唄が、
ここ数日、耳にくっついて離れない。

「うゥちの裏のせんざいに すずめが三匹とォまって」
…と始まる歌詞は、昔のわらべ唄ふうだが、
横溝さんの創作だから、どこにも実在はしない。
しかしTVドラマなので、実際に歌われるシーンがある。
単調な唄で、何度も繰り返し出てくる。

よくある陰旋法のわらべ唄…に聴こえるが、じつは
ひとつだけ変な音が混ぜてあり、そのせいで
全体になんとも気持ちの悪い雰囲気が漂う。
うまくできている。
観たときにそれで感心したおぼえがある。
(旋律にくらべると、歌詞はそれほどよくできていない)

このあいだ、てまり唄についていろいろ書いたせいか、
ひょいっとそれを思い出してしまった。
以来、時も場所もおかまいなしに勝手に自動再生する。
いまやっている仕事はむしろ「西洋のお姫様もの」なので、
このBGMはものすごく迷惑である。
どうにかならないものでしょうか。

わたしの机の引き出しには、切手を貼り間違えたときの
「切手はがし」(という名の謎の液体)が入っていて、
ときどき貼り間違えるわたしは重宝している。
素早くキレイにはがれ、再使用にも便利だ。
こういうので「音はがし」があるといいのになあ。
ついでに「記憶はがし」とかも。
(悪用したら怖いですね…)


ところで、
絵本『かえっておいでアホウドリ』には
テーマ曲製作の予定はありません。
(ノンフィクションというのは、どうも自分では遊びにくい…)
作ってみたい方は、自由に作ってくださると嬉しいです。
聴かせていただけたら、もっと嬉しいです。
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きなな日記(のぼった)

2010-01-27 09:14:24 | きなな日記
かぜが びゅーびゅーふいている ゆうがた。
まりんねえちゃんと おにごっこをしました。
きななは さくらのきに のぼって にげました。
たかく のぼりすぎたので おりるのがたいへんでした。
だんだん くらくなってきました。
きのうえは さむかったです。
おうちにかえって ほっとしました。
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真冬に読むこの本

2010-01-26 09:18:44 | 日々
寒い季節に、
あえて「もっと寒い本」を選んでみる。

『鉄鼠の檻』京極夏彦
『長い冬』ローラ・インガルス・ワイルダー
『リンドキストの箱舟』アン・ハラム
『ハンニバル・ライジング』トマス・ハリス
『北極探検十二回』C.W.ニコル

積極的におすすめはしておりません。
一種の「寒行」として読むのだったら、
『アイス・ステーション』上下 マシュー・ライリー
なども追加するとよいでしょう。
湯たんぽなどご用意のうえ、
くれぐれも自己責任でおねがいします。

これらの本を、真夏に読めば涼しくなるか、というと、
そうでもなさそうなのが不思議。

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塔の窓辺で

2010-01-25 15:52:20 | 木苺通信

 

彼女の目は、森の上を飛んでいく
一羽の鳥を見ているが、
彼女の心は、何をみているのだろう。

「夕焼けのむこうの国」(『木苺通信』より)

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きなな日記(ころりん)

2010-01-23 09:33:03 | きなな日記
ヒトのかあさんが はたけにいくので
きななも おそとにでました。
ピラカンサのきに とりがきたので
どきどきして じっとみてしまいました。
はいいろの おおきなとりでした。
「ヒヨドリさんをとったら めッだよ」
かあさんが いいました。
ヒヨドリさんていうのか。
いつか とってみたい。

このまえ まりんねえちゃんと いっしょにねました。
かごのなかで 5ふんかんだけ くっついてねました。
せなかが あったかくて くすぐったかったです。

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てまり唄(覚え書き・その2)

2010-01-22 09:23:25 | 日々

○てまり唄(前項からつづき)

 きよみずの かんのんさまに
 すずめが三びき とまった
 その一羽が はちにさされて
 あいたた ぶんぶん あいたた ぶんぶん
 まずまず いっかん つきもうした

「一貫」は重さか、金額か。
「かしもうした」となっている資料もあり、
それなら金額になるが、わたしのイメージは「餅つき」だ。

 あのね おしょさんがね
 くらい ほんどうでね
 なむし なむし
 あらま おかしだね  
 いちにっと らんらん
 らんきょくって しっしっ
 しんがらもちゃ きゃっきゃっ
 きゃべつで ほい

母方の祖母(大阪生まれ)に聞いて、書きとめてあったもの。
てまり唄だと思っていたが、いま考えると、
「ほい」でじゃんけんをする手遊び歌の可能性もある。
祖母が亡くなって21年たち、確かめる方法がない。
最後が「しんがらほけきょうの せんがんじ」
で終わるバージョンと2通りあった。
しかし、ほとんど意味不明である。
あちこちすり減って、道端の古いお地蔵様のよう。

 ひい ふう みつ ななやこ
 とんでなか にじゅうなか さんたいちょ
 うめに うぐいす 
 とんでなか にじゅうなか さんたいちょ
 おおばん こばん
 とんでなか にじゅうなか さんたいちょ
 すいせん 
 とんでなか にじゅうなか さんたいちょ
 いったい にったい さんたいちょ
 つかもが もーよ くわずが しんぎくさんで
 おてふって おひざうって
 すっぽん とんがらしで もーよ

同じく祖母に聞いたもの。
たいそう調子が良くて口ずさみたくなる。
しかし意味はさらに不明。
これはかなり技術を要するまりつきであったらしい。
聞いたときはすでに高齢だったため、
実際にどこがどんな技か、教わることはできなかった。
「とんでなか」の「なか」で足の下をくぐらせたり、しそうだ。
唄につれて難易度が上がり、「つかもが」からが難しくて…
と聞いたような気もするのだが。

 

羽根つき唄など(覚え書き)

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てまり唄(覚え書き)

2010-01-21 09:34:17 | 日々

○てまり唄

 パンが およめに いくときは
 クリームと ジャムで おけしょうして
 おおきな おぼんに のせられて
 ついたところは コーヒーや

2行目は「くーりむーと じゃーあむで おっけしょっして」と歌う。
ついたところは喫茶店、というのもある。
「おはぎがおよめに」というバージョンもある。
あんこときなこでお化粧して、着いたところは・・どこだったかな。
おそらく、おはぎが先で、パンのほうが替え歌。
曲は「リパブリック讃歌」で明治時代には伝わっているが、
この替え歌は戦後のものか。

 でこぼこ きゅっぴさんの てをひいて
 はなみに ゆこうと はなばたけ
 はなみの さいちゅうに てがとれて
 きゅっぴさんが きゅっとないて きゅっ きゅっ きゅ

そう、キューピー人形は、すぐ手がとれる。
簡単に直せるけど。

この2つは、たいていメドレーで歌うのだった。
最後に「あんたがたどこさ」がきて、ひとまず終わり。
お次は長いもの。

 一かけ 二かけ 三かけて
 四かけて 五かけて 六かけて
 七つのらんかん こしをかけ
 はるかむこうをながむれば
 十七、八なる小娘が 片手に花もち 線香もち 
 おまえはだれかと聞いたなら わたしは九州鹿児島の
 西郷の娘でございます 明治十年 戦役で
 討ち死になされたお父さま お墓参りにまいります
 お墓の前で手を合わせ なむあみだぶつとおがみます
 もうしこの子が男なら 師範学校を卒業して
 イギリス英語を習わせて 梅にうぐいすとまらせて
 ほーほけきょと鳴かせましょ

途中で話が変わり、ぷつんと終わってしまうのがおかしい。
どこか抜かして伝わったような気がしてならない。

 一もんめの一すけさん 一の字がおきらいで
 一万一千一百と 一斗 一斗 一斗ます
 お蔵におさめて 二もんめに渡した

「わーたした!」でポーンとついて、次の人にリレーする。 
次の人は「二もんめの二すけさん」で始まる。
単調につくだけだが、飽きるほどは続かないものだった。

(この項、次回につづく)

 

てまり唄(覚え書き)その2

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絵本のつくりかた・工事篇

2010-01-19 09:31:00 | 絵本のつくりかた
大河ドラマ「龍馬伝」について、出久根達郎氏が、
「本の扱いがぞんざいすぎる」と書いておられた。
たまたまわたしもTVを見たので、なるほど!と思う。
出久根氏は小説家だが、古書店主でもある。
さすが専門家、目のつけどころが違う。
その時代、書物は今よりずっと貴重で高価だったはず。
弥太郎は貧しく粗野だが学問好き、という設定だからなおのこと、
汚ない手でめくったり、床に置いたりはしなかっただろう。

歴史ドラマには、当然、時代考証が欠かせないけれど、
歴史である以前に「お芝居」なのだから、
多少の違いは暗黙の了解で許されることになっている。
福山さんが実物の龍馬に似てなくたっていいのである。
女優さんは現代ふうのメイクで出てくるし、
昔の言葉や方言も、意味が通じる程に加減してある。
問題は、作る側が、どこにこだわるか。
そして、見る側は、どこが気になるか。


Mが絵を描いて、これから出る予定の絵本があります。
乗り物シリーズの1冊で、こんどは道路工事の絵本です。
舗装工事の現場に、いろんな工事車両がつぎつぎやってくる。
それを、最初から最後まで「カメラ据えっぱなし」で、
時間を追って見ていただく、という趣向。

道路工事というのは年中どこかで必ずやっているので、
取材をするには好都合です。
工事を請け負う地元の会社に知り合いがいるので、
Mは、途中で何度も行って観察したり教えてもらったり。
これで万全、のつもりで、15場面の絵が仕上がりました。

さて、レイアウト校正(原画をスキャンして、文字も入れて、
絵本の大きさにプリントアウトしたもの)が出まして、
念のため、工事会社に持ってって「考証」をしてもらったところ、
あらあら、あっちこっちに、思わぬ間違いが指摘され…。
(鉛筆描きのダミー段階でも見てもらっていたのですが、
やっぱりカラーの絵にならないとピンとこない部分って
けっこう多いのですよね)

この場面でこの道具は使わない、とか。
現場監督はこういう行動はしない、とか。
これは現場でやることもあるが本当はいけない、とか。
うーむ、さすが専門家、目のつけどころが。

さいわいアクリル絵の具を濃いめに使ってあるため、
人ひとりまるごと消すなどの修正もどうにか可能。
ですが…

「この段階で一晩おくことはありえません、ってさ」
「ええーっ?」

そう、工事の途中で「よるになりました」っていう場面が
ひとつあるんですが、そこで中断しちゃだめなんだそうで。
せめて、次の工程まで終えてからでないと、って。

子どもの読む絵本だから、それくらい、いいんじゃないか…
という考え方も、あります。
たぶん、99パーセントの読者さんには、
何が間違ってるか絶対わからないはず。
タイヤローラーとマカダムローラーの違いだって
知ってる人は少ないんだから。
だけど、読んでくれるお父さんが工事関係の人で、
「これ変だよな」って思われたら?
(これまでも、お父さんがバスの運転手だったり、
宅配便のドライバーだったりするお子さんが
わたしたちの絵本を読んでくれているのです…)

リアリズムでなくてもいい。
工事をするのがクマさんでもウサギさんでもいい。
でも、というか、だからこそ、リアリティは重要。
どうせわかんないからって手抜きせず、
しっかりつくっておかないとね。
(これまでの反省も含め、今後のために書いておこう!)

急遽、場面を入れ替え、あれやこれや、しまして、
なんとかなりそうです。
刊行は春の予定です。
どうぞおたのしみに。
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