大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

日ごろ撮影した写真に詩、短歌、俳句とともに短いコメント(短文)を添えてお送りする「大和だより」の小筥集です。

大和だより ~写詩 写歌 写俳~ 小筥集

2013年09月06日 | 写詩・写歌・写俳

<734> 大和寸景 「大和高原のソバの花」

       見るほどに 可愛さつのる 蕎麦の花

 大和は久しぶりに晴れ間が広がった。大和高原の一角、桜井市笠のソバの里では、ソバの花が咲き始めた。見ごろは今月の下旬ごろか。日差しはまだ強いが、高原を渡る風には涼しさが感じられ、広いソバ畑では白い花が一面に咲き、空には秋の訪れを告げるすじ雲が見られた。

                                                                                

 笠は山の辺の道の穴師の里から山道を東に車で十五分ほど走ったところ、おくどの神さまで知られる笠山荒神社がある山間の里である。この地区のソバは平成五年の畑地造成事業によって、痩せ地にも適応するソバを作付けしたことにより始まった。

 今では、ソバの里として定着し、「荒神の里・笠そば」の名で売り出され、現地のソバ畑近くには、この「笠そば」を食べさせる食堂兼地元の農産物を扱う店も開かれている。定休日は毎週水曜日。 写真は畑地一面に咲くソバの花とソバの花のアップ。白い五弁に見えるのは萼片である。