自分の言葉で語る

私は自分の言葉で、
自分の体験に基づいた考えを
できる限り語ることを大切にしたいと考えています。

しかし、
私がいくら「人間」に対する考察を深めたところで、
古今東西の聖賢の教えの中に、
全ては含まれています。

学べば学ぶほどそう思います。

そして、
現代を生きる偉大な人々の考えや言葉も、
やはり、
古今東西の聖賢の教えと重なっていくものだと感じます。

ただ、生きている時代と、
その体験は異なっているので、
常に新しく響いてくるものだと思います。

真理を突いた言葉は、
時を経て古びないものだと思います。

だから、
私が人としての在り方を探究していく上では、

現代を生きる先達や、
古典の言葉を借りて語ることに、
どうしても成らざるを得ないところもあるのです。

思いつきと、自分の掴んだ哲学的境地とは、
全く異なるものなのです。

しかし、不勉強であれば、
そのことがどうしても解らない。

自分の思いつきを、
自分の体験から出たオリジナルの言葉だと
私も若い頃は錯覚し、
思い込んでいたような気もします。

しかし、それは浅はかとしか言いようがない。

そうした浅い学びしかない自分の視点から脱却し、
もっと深い学びの自分になったときに、

初めて、言葉の重みというものがわかるのだと思います。

人生の味わい深さというものも
そこでようやく見えてくるのだと思います。