Vision&Education

木村貴志の徒然なるままの日記です。

品位の継承

2011年02月12日 | Weblog
品位を教育することは至難の業である。

これは、家庭など、
阿吽の呼吸が通じる空間か、
絶対的な専制君主のいる国家でないと、
ほぼ不可能である。

なぜか?

答えは簡単である。

例えば、品の良い人が、
「品位ある言葉遣いや立ち居振る舞いを
 子どもたちにも教えましょう。」
と言ったとする。

「そうですね、そうしましょう。」と答えるのは、
品の良い人たちだけである。

下品な人たちは、
「いやぁ、そうばってんくさ~、
(訳:いや、たしかにそうですが、)
そげん堅苦しいことば言わんでちゃ良かろうもん!!」
(訳:そこまで堅苦しいことを仰らなくてもよろしいのではないでしょうか?)
と下品に大声で言い始める。挙げ句の果てには、
「な~んば、そげん、カッコつけとうとや!」とまで声を荒げて言う。
(訳:なにをそんなに格好付けていらっしゃるのですか?)

そうすると、品の良い人たちは、
下品に反論することができないので、
(そうした時点で下品に堕落し、
上品な人ではなくなってしまうので…。)
あっさりと下品な人たちに押し切られてしまうことになる。

かくして、上品さは広がりを見せることなく、
下品さの勢力が次第に増していくことになるのである。

「上品さは下品さに駆逐される。」
「人品は上品から下品に流れる。」

どこかで聞いたような台詞だが、
残念ながら、まったくそうとしか言いようがない。

しかし、これで諦めていては男が廃る。
きっと突破口を見つけて、品位を大切にした学びを、
大いに広げていきたいものである。



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