『これ1冊で高校数学のホントの使い方がわかる本』より
本当は単純! 微積分
1 微積分って、実は小学校で習っていた!
・微積分は「カエルの姿煮」
・小学校で習った長方形の面積は積分だった
・直方体の体積も積分だった
・はじきの法則も微積分だった
2 積分は「すごい掛け算」だった!
・積分は微分より先に生まれていた
・積分の本質は「面積を求めるための掛け算」
・単なる掛け算では求められない面積も、積分なら求められる
3 微分は「すごい割り算」だった卜。
・微積の難しい記号は、実は単なる飾川?
・微分の本質は「傾きを求めるための割り算」
・単なる割り算では求められない傾きも、微分なら求められる
・微分と積分は表裏一体
4 微積分は、身近な電化製品の中で活躍していた!
・CDの読み取りには、実は微分が使われている
・携帯のバッテリー残量表示には、実は積分が使われている
5 ちょっと高度な微分方程式も、本質は単純だった!
・微分方程式は予言者?
・ニュートンがリンゴを見て思いついた運動方程式
・電気を操るためのマクスウェル方程式
・波を知るための波動方程式
・熱伝導がわかる拡散方程式
・ブラックホ一ルの振る舞いすらわかるアインシュタイン方程式
数学の森の中で迷子にならないために ~あとがきに代えて~
「数学は、意外と身近な存在で、意外と難しくないものだ」ということを、ご理解いただけたでしょうか?
今まで、例えば「微積分」という言葉が出てきただけで「自分には関係ない、難しいもの」と思考停止に陥っていた人は多いことでしょう。
しかし、この本を読んだ今のあなたなら、「微分は割り算」「積分は掛け算」ということはわかっています。ですから、少なくとも、変な苦手意識は感じずに取り組めるようになったはずです。あなたがそうなっていれば、本書は十分に役割を果たせたと思います。
そして、もし本書の中で紹介した何かに興味が湧いて、もう少し深<知りたいと思ってもらえたら、それに勝る喜びはありません。その際は、ぜひもう少し高度な本に挑戦してみてください。学べば学ぶほど、あなたの世界は広がるはずです。
ただし、普通の教科書で数学を学び始めるj、細かなところばかりに意識が集中してしまって、木を見て森を見ずと言うことになりがちです。そんな時は、いったん目先の勉強を休んで、本書で説明したように「これは何を目的としているのか?」という視点から数学を眺め直してもらえれば、と思います。そうすれば、深遠な数学の森の中でも、決して迷子になることはないでしょう。この本は「エンジニアの知を世に」という理念のもとに作りました。
個人的な話をして申し訳ありませんが、私は昔から人と少しだけ考え方が違っていました。小さいうちはほとんどそれを意識することはありませんでしたが、だんだん成長するにしたがって「面白いこと」や「楽しいこと」力で友達とあまりにずれていることに戸惑いました。
中高生になると、自分と波長の合うご<少数の友達とだけ深く付き合い、それ以外の人に関しては自分を伝えることをあきらめ、表面的にだけみんなに合わせた生活を送っていました。
今のエンジニアの世界は、こんな私と同じ状態にあるのではないかと感じています。一般的に、数学や物理の話は、普通の人の反応が良い話ではありません。ですので、我々エンジニアは一般の人とコミュニケーションをとることをあきらめ、居心地の良い専門家コミュニティの内部に閉じこもっています。近年、その弊害が出始めていることは言うまでもないでしょう。
確かに、我々の知識は一般の人に理解してもらうのは困難です。しかし、伝える努力というものは決してあきらめてはいけません。エンジニアは製品を作るだけでなく、その意味を適切に伝える義務も負っているのです。
この本は、そんな想いを元に作りました。出来がどうであるかは私には判断できませんが、その目的を少しでも達成できていれば嬉しいです。
本当は単純! 微積分
1 微積分って、実は小学校で習っていた!
・微積分は「カエルの姿煮」
・小学校で習った長方形の面積は積分だった
・直方体の体積も積分だった
・はじきの法則も微積分だった
2 積分は「すごい掛け算」だった!
・積分は微分より先に生まれていた
・積分の本質は「面積を求めるための掛け算」
・単なる掛け算では求められない面積も、積分なら求められる
3 微分は「すごい割り算」だった卜。
・微積の難しい記号は、実は単なる飾川?
・微分の本質は「傾きを求めるための割り算」
・単なる割り算では求められない傾きも、微分なら求められる
・微分と積分は表裏一体
4 微積分は、身近な電化製品の中で活躍していた!
・CDの読み取りには、実は微分が使われている
・携帯のバッテリー残量表示には、実は積分が使われている
5 ちょっと高度な微分方程式も、本質は単純だった!
・微分方程式は予言者?
・ニュートンがリンゴを見て思いついた運動方程式
・電気を操るためのマクスウェル方程式
・波を知るための波動方程式
・熱伝導がわかる拡散方程式
・ブラックホ一ルの振る舞いすらわかるアインシュタイン方程式
数学の森の中で迷子にならないために ~あとがきに代えて~
「数学は、意外と身近な存在で、意外と難しくないものだ」ということを、ご理解いただけたでしょうか?
今まで、例えば「微積分」という言葉が出てきただけで「自分には関係ない、難しいもの」と思考停止に陥っていた人は多いことでしょう。
しかし、この本を読んだ今のあなたなら、「微分は割り算」「積分は掛け算」ということはわかっています。ですから、少なくとも、変な苦手意識は感じずに取り組めるようになったはずです。あなたがそうなっていれば、本書は十分に役割を果たせたと思います。
そして、もし本書の中で紹介した何かに興味が湧いて、もう少し深<知りたいと思ってもらえたら、それに勝る喜びはありません。その際は、ぜひもう少し高度な本に挑戦してみてください。学べば学ぶほど、あなたの世界は広がるはずです。
ただし、普通の教科書で数学を学び始めるj、細かなところばかりに意識が集中してしまって、木を見て森を見ずと言うことになりがちです。そんな時は、いったん目先の勉強を休んで、本書で説明したように「これは何を目的としているのか?」という視点から数学を眺め直してもらえれば、と思います。そうすれば、深遠な数学の森の中でも、決して迷子になることはないでしょう。この本は「エンジニアの知を世に」という理念のもとに作りました。
個人的な話をして申し訳ありませんが、私は昔から人と少しだけ考え方が違っていました。小さいうちはほとんどそれを意識することはありませんでしたが、だんだん成長するにしたがって「面白いこと」や「楽しいこと」力で友達とあまりにずれていることに戸惑いました。
中高生になると、自分と波長の合うご<少数の友達とだけ深く付き合い、それ以外の人に関しては自分を伝えることをあきらめ、表面的にだけみんなに合わせた生活を送っていました。
今のエンジニアの世界は、こんな私と同じ状態にあるのではないかと感じています。一般的に、数学や物理の話は、普通の人の反応が良い話ではありません。ですので、我々エンジニアは一般の人とコミュニケーションをとることをあきらめ、居心地の良い専門家コミュニティの内部に閉じこもっています。近年、その弊害が出始めていることは言うまでもないでしょう。
確かに、我々の知識は一般の人に理解してもらうのは困難です。しかし、伝える努力というものは決してあきらめてはいけません。エンジニアは製品を作るだけでなく、その意味を適切に伝える義務も負っているのです。
この本は、そんな想いを元に作りました。出来がどうであるかは私には判断できませんが、その目的を少しでも達成できていれば嬉しいです。