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リトアニアのヴィリニュス

『東ヨーロッパ鉄道一万キロの旅』より

朝食のバイキングは種類が少なかった。今日は一〇時五分にヘルシンキを発ってリトアニアの首都ヴィリニュスに行く日である。バスは八時に出発。

百人乗りくらいの小さな飛行機で無事定刻の一〇時二〇分に到着。

ヘルシンキとヴィリニュスには一時間の時差がある。ガイドは迎えに来ていたがバスはなかなか来なかった。この間に両替をする。百USドルで四千リタと換えた。外はどんより曇っていて時々小雨が降っていた。

そのうらにきれいなバスが来た。

市内には二十分ほどで到着。

最切にバスの中から見たのは聖カジミエル教会であった。ここはイエズス会によって建てられた教公でリトアニア人の守護聖人である。広い道のドイツ人通りを通り、まずレストランに入った。ここで最初に川て来たものは冷たい紫色のスープであった。このスープは今までに食べたことはなかった。紫色の野栄、ジャガイモ、少量の肉、パンの比較的質素な食事であった。食事後に最初に訪れたのは緑色したハウスの国立ユダヤ博物館であった。ここは多くのユダヤ人を国外に逃がした杉原氏も関係のあるところであったが、入館はしなかった。外には月光のモニュメントがあった。ここから川に沿って進み、大聖堂に到着した。雨はまだ降っていた。ここにもバスが止まっていて見学者が多かった。この教会はヴィリニュスの中心に建つ大きな主教座であって、雷を祀る神殿であったと言われている。しかし、十三世紀に、十字軍騎士団の圧力から逃れるために、その時の王がキリスト教を受け入れて最初の教会を建てた。

その後いくだの変遷を経て現在の建築は十八世紀に大改築されたものである。東南にある聖カジミエル教会のチャペルが有名だそうである大きさは小さいが荘厳な感じがする。またかなり大きな絵画や彫刻もあり美術館という感じもした。大聖堂のすぐ脇には白塗りの高さが五十三メートルの鐘楼がある。この建物は十三世紀の城壁の一部で、ヴィリニュスで最も古い建物の一つであるそうである。大聖堂の前の広場の一角には、ヴィリニュスの創設者のゲディミナス大公の銅像が建っている。

ここからバスに乗りすぐ近くのゲディミナス城、ゲディミナス塔を見た。この塔は茶色の建物で現在は博物館と展望台になっているそうである。次にダウカンタス広場というところでバスは停車し、大統領官邸とヴィリニュス大学を見学した。大統領官邸と言ってもさほど大きなものでなく、白い二階建ての建物が数十メートル続いていた。国旗が立っているのは大統領がいる印であるという説明があったがこれはどこの国でも同じようである。

官邸に続いてヅィリニュス大学があった。入り口はラテン語で何か書いてあったが意味は分からなかった。図書館に入ったら非常に古い本があって、ここに保存されている最古の本は一四六七年のものであるそうだ。次に川沿いにある聖ペテロ&パウロ教会に行った。ここは旧市街から大分離れたところにあった。建物は一六六八年から七年かけて作られたが、内装は三十年以上かかったそうである。特に漆喰彫刻は聖人、天使から花などありとあらゆるものが製作されているとのことである。しかし多くは聖書や神話から題材が取られている。まだ雨が降っている。

次に旧市街の夜明けの門に行った。ここは昔九つあった城門で現在はここだけしか残っていない。階段を卜るとそこには礼拝堂があって祈りを捧げている人と観光客が一緒になっていてごった返していた。ここにある聖母イコンは一三六三年にアルギルダス公がクリミア半島から持ち帰ったものだと言われている。門を外から眺めると二階の上にリトアリアの紋章が見える。この狭い道は観光客で賑わっていた。少し行くと右側に琥珀博物館があり、ここも混雑していた。琥珀は色も種類が多く、トンボなど生物が入っているものが高い。日本でも久慈市で売っているがここの方が安いような気がした。安いものは数百円から高いものは数万円以上のものまで沢山あった。バスは雨の中、見晴らしの良い場所だからといって丘の中腹で停車した。ここで降りて写真を撮ったが、雨のせいかさほど良い場所とは思えなかった。次に聖アンナ教会に行った。この教会は十六世紀後半に建てられたゴシック様式の教会で、ステンドグラスのゴシック様式である。ナポレオンがヅィリニュスに入場して、この教会を見て、「我が手に収めてフランスに持ち帰りたい」と語ったのは有名な話であるとか。今日のホテルに行く道はすでにラッシュアワーになっていた。ルーメリディアン・ヅィロン・ホテルは旧市街から離れた高速道路沿いにあった。バスに乗って夕食に出かけた。地下一階の穴倉のようなところで、五、六人の人がヴァイオリンを弾いたり、歌を歌ったりしてくれた。帰りにもまだ雨は降っていた。ヅィリニュスは雨の街であった。
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ブリュッセルの共同性

ブリュッセルの共同性

 駐車場は集合チェックの時間。地下にある、アパート共同の駐車場、これも一つの風景です。小さな路面電車。その後に地下鉄。風景をどう持ってくるか。その時に共同という考え方。

 ベルギーはギリシャと同じ頃に生まれた国です。にもかかわらず、共同というカタチで、かなり、様相が違っています。ドイツとフランスの間に挟まれて、どうやって、自分たちの価値観を求めていくのか。戦争の時は利用されるだけ利用された。そして、EUの首都になった。ドイツとフランスの間にあるから。それはルクセンブルグも同様です。ギリシャは、その間、内紛だけを繰り返していた。独立も他国任せです。自分たちの力で独立を勝ち取ったという概念はあまりないでしょう。

 オランダは新しい福祉国家として、ワークシェアリングなどで、自分たちをやってきた。それが光の部分。影の部分としては、それを維持するために、膨大なインフラを動かしてきた。それらが絵にも風景に生かされています。

ブリュセルの空港で迷子

 昨日はブリュセルの空港で迷っていた。バケッジが出てくるところが分からずに、奥さんとウロウロしていました。当然、一番とか二番カウンターから出てくるだろうと見張っていた。それから、分かれてしまって、私は掲示板を見て、八番カウンターに行ったところ、我々のバケッジだけがグルグル、回っていました。
 
 それを持ったところ、どうしようかと思ったが、奥さんが見当たりません。不安だったので、その二つを持って、一番辺りに戻ってきた。雰囲気としては、その辺には居ないことを感じました。奥さんの思考パターンに合わせてみた。奥さんは何かの形で八番を見つけるはずです。八番に来たら、そこで待つと予測しました。八番に行く時に、居たので、呼びかけました。そしたら、居ました。

 この辺のバランスです。ケータイがなくても、バラバラに動いていても、とりあえず、出て行きます。必ず、どうにかなります。

ヨーロッパのモラル

 ヘルシンキからブリュッセルまでのエアバスの中身はひどかった。ヨーロッパでのモラルの劣化を感じた。飛行機の中で、子どもを勝手に騒がせていた。親からのコントロールはありません。通路に立っても、何もありません。

 前の人間は後ろを見ずに、席を倒してきた。私の足にぶつかって、「痛い」と言ったけど、そのままです。隣の親は、それを真似て、イスを倒してきました。どちらかというと、人種でしょうね。多様性をあまりにも認めたから、こうなってしまった。

 日本の集団性もまずいけど、EUでの個人的な多様性のようなもの、特に人種が変わると混乱します。

 隣は多分、ハンガリーの人みたいです。一切口を利きません。彼らは意思表示せずに、どういう風にしていくのか。

異なる価値観の国々

 ユーロ崩壊に対する見解に対して、ドイツはかなり儲かっているみたいです。それなりに、防御するでしょう。そのために彼らは働かないと、南欧を悪者にしている。

 働くのには、意味が必要です。何のために働くのか、何のために生まれてきたのか。家族のためなら、そちらが主になります。モノを作るのが楽しいことではなくなっている。有り余っています。これは分かり切っています。モノを使うことが楽しいことを南欧の人も知っています。

 だけど、北欧の人はそんな概念がない。作ることで、ヨーロッパを支配すること。だから、フィンランドはEUでありながら、儲かっている。クローネの世界は更に儲かっているみたいです。ポンドもサッチャーではないけど、EUに参画しなくて良かったと思っている。

 価値観の異なる国が一緒になることがどうなるかをEUはもっと真剣に考えるべきです。価値観の差です。生きる目的です。それに合わせて、政治体制を選んでいかないといけない。

 EUは通貨よりも時間を合わせて欲しいですね。フィンランドとベルギーは異なります。何時なのか分かりません。ヘルシンキは6時間の時差で、ブリュッセルは8時間-夏時間ですね。ドイツも一緒です。つまり、日本とは7時間です。

日本の集団性のメリットは崩れかけている

 この会社も組織として、集団性が身についているから、やるのが当たり前で、やっているだけです。そこには意味がありません。何のためにやっているのか、生まれてきた理由とつながっていない意味です。仕事を与えられたから、それをやっているだけです。人の迷惑を考えずに。

近所の探索

 ブリュッセルの逗留先から地下鉄の駅までの地図を書いてもらって、一人で散歩に出かけた。歩き出した途端に、地図を見ていたら、おばあさんが多分、分からないの、と聞いてきた。手が寒いです。

 アパートの共同地下駐車場はかなり、標準です。オーバーフローした車は、許可証をもらって、道の両側に埋まっています。そうしていたら、またしても、声を掛けられました。

 マッチという名のマルシェで、スイカが1ユーロです。喫茶店に飲むものが多い。アルコール系も含めて。魚も安いみたいです。タコが1.4ユーロです。

 携帯はノキアとサムスンです。パソコンはエーサーです。

ブリュージュ

 車はやはり、邪魔ですが、郊外のブリュージュまで出かけました。奥さんの友だちと旦那と奥さんと私です。車の中では寝ていました。塔に登ることになってしまった。333段+33段です。まだ、足がフラフラしています。

 お昼のスペアリブを食べるのに、時間がかかりました。
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