詩篇 3篇
ゆったりとした時間。なかなか読み進めないでいた本を読んでいます。本は、途切れ途切れでなく、一気に読むのがよいと思いました。
3篇の初めに、「ダビデがその子アブサロムから逃れたときに」とあります。この詩篇には背景が明らかにされているのです。ダビデにとってわが子に王位といのちを狙われるというのは大きな苦しみ。しかも、その遠因には自分の犯した大きな罪があることを分かっていただけに、心が張り裂けるばかりだったことでしょう。
そんなダビデを多くの人が「彼には神の救いがない」と言っているのです。もうおしまいだと言う周囲のことばは、どれほどダビデの心に突き刺さったことでしょう。しかし彼は、そのことばを聞きながら、「しかし 主よ あなたこそ 私の周りを囲む盾 私の栄光 私の頭を上げる方」だと、主を呼び求めます。人が自分に何と言おうと、私と神との間には強い結びつきがあるとの確信から出たことばです。4節で彼は、自分が主を呼び求めると主は答えてくださると言っています。
親子が敵味方になっていると悲劇的な出来事の中で、親子の関係以上に主との結びつきが確かであると、ダビデは信じていたのです。もちろん、彼がわが子との関係をないがしろにしたということではありませんが……。
5節に目が留まります。何か心に引っかかること、恐れや不安がありますと、夜眠ることが難しいときがあります。「主が私を支えてくださる」という確信がダビデをどのような中でも眠りへと導いたのです。