みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

主イエスにすがる

2014年04月04日 | マタイの福音書
マタイの福音書9章14-26節


 雨が続きます。「花散らしの雨」ということばを、朝の気象情報ではじめて聞きました。満開になってすぐなので、この雨で桜の花びらは散らないようです。週末にお花見ができますね。北にお住まいの方は、今しばしお待ちください。

 きょうの箇所を、同じ出来事を記録しているマルコの福音書5章21-43節と比べ読みますといくつかの違いに目が留まります。
 マルコは二つの出来事をかなりの量を割いて記しますが、マタイは簡潔だということ。
 次に、マルコでは娘が死にかけていると会堂管理者が懇願していますが、マタイは娘が死んだあとで懇願していると記します。
 さらに、マルコでは長血の女が主イエスの衣に触ったらすぐにいやされたと記していますが、マタイは主イエスが「娘よ。しっかりしなさい。あなたの信仰があなたを治したのです」とおっしゃったときから、直ったと記録しています。

 このような場合、どちらかが間違っていると考えがちなのですが、両者の記述を併せ読むならば出来事の豊かさを知ることができると思います。
 会堂管理者は娘が死にかけているうちから主に懇願し、娘が死んでもなおその信仰を取り下げることはしなかったと考えられます。長血の女は、主がおことばをかけてくださった直接の結果としていやされたのであって、女が衣に触ったからいやされたという「不思議」によるのではないということがわかります。

 「?主にすがるわれに悩みはなし」との聖歌を思い起こしました。
    


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