みことばの光的毎日

聖書同盟「みことばの光」編集者が綴るあれこれ

そこから祈る

2014年04月29日 | 詩篇
詩篇61篇


 これから、教会ではバザーがあります。もう30年近くも続いているのですが、いつもたくさんのご近所の方がおいでになります。掘り出し物もたくさんあります。心配された天候も日中はだいじょうぶそうです。

 この詩篇では、「地の果て」から「私の及びがたいほど高い岩の上に」という、ダビデの祈りに目が留まります。自国を離れて、心が衰え果てている…。ダビデにとって、それはいつのことなのかを想像しました。
 もしかしたら、わが子アブシャロムに追われて裸足で王宮から逃げた時のことが背景としてあるのかもしれません。

 自分のホームグランドから遠く離れた所に行かされたのは、ダビデだけではありません。アブラハムがそうでした。ヤコブも遠くに逃げました。ヨセフもエジプトに売られました。国を失ってバビロンに捕囚された民もそうです。
 この人々は、そこで、そこから、神に祈りました。不安定なところで、安全を求めて祈るのです。「私の及びがたいほど高い岩の上に」導いてくださいと…。

 そして、3、4節にある「避け所」「強いやぐら」「幕屋」「御翼」ということばは、緊急時の避難所から次第に、温かな安らぎの場というように発展してるように感じられますね。

 「地の果て」と言われるような場所は、教室にも、会社にも、そして家庭にもあると思います。けれども、そこから「神よ」と祈るなら、超高速エレベーターが連れて行ってくれるところよりもはるかに高く安全なところに、神は引き上げてくださるのだと思うと、喜びが湧きます。
  


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