エレミヤ書 40章
「…彼とともに、その地に残された民の間に住んだ。」6節
きのうは「みことばの光」2月号の版下制作をしました。いつもの月と違い、2月号には1年間にどの聖書箇所を読むのかが分かるカレンダーが載ります。細かな作業なのですが、4月のイースターの頃にはコロナはどのようになっているのだろうか、今年中止になったクリスマス市(いち)は11月終わり頃には大勢の人で賑わっていてほしい…などと思いながら、カレンダーに聖書箇所を埋めていきました。
この時エレミヤの目の前には二つの道が開かれていました。バビロンの親衛隊長はエレミヤの鎖を解いて解放し、いっしょにバビロンに行くならば世話をすると、ことばをかけました。
4節の「全地はあなたの前に広がっている」とのことばは、聖書のどこかにもあったと欄外の中を見ると、創世記13章9節、20章15節、47章6節がありました。13章9節はアブラハムが甥のロトに語ったものです。それを聞いたロトは、目で見て豊かに潤っているヨルダンの低地に歩を進めていきました。しかし、それはロトと家族を悲惨な経験へと誘うものでした。
親衛隊長のことばを聞いたエレミヤは、バビロンではなく、この地にとどまることを選びました。「その地に残された民の間に住んだ」ということばが心に響きます。「残された民」とは、39章10節によるなら「何も持たない貧しい民」のこと。
祖国を離れて当地で働き生活をする人々の多くは、「とどまるか戻るか」という思いを何度も抱くことだろうと想像しました。私たちも「それはいつなのだろうか」と考えます。信仰者にとっての模範解答は「主が動きなさいと言われた時」ということになるでしょう。「いついつだ」と聖書に記されていたら、どんなに分かりやすくていいだろうなどと思うこともあります。もちろん、そのようには書かれていませんが、聖書によって主は語っていてくださる時が来ると信じて、6節のことばを頼りに歩みます。