キノコ景気

「乾いた秋の山に雨が降る年はキノコが豊作になる」とジイチャンが予測した通り今年は山のキノコが大豊作のようだ。
産直の店頭は各種天然物キノコで溢れかえっている。

近年ではマツタケ並の高価格で取り引きされているコウダケも、例年だと予約分も消化できない状態で店頭に並ぶことが少なかったが、今年は朝の出荷準備の際に「三千円の値札シールを更に20枚追加」などと威勢のいい声が飛び交ったりしている。



他の生産者が景気のいい話しをしている時に唯一「蚊帳の外」となっているのも癪なので、稲刈りの時間を割いて田んぼに隣接している林の中を覗いてみたら、かろうじて一食分程度のアミッコ(アミダケ)を確保できた。

その新鮮なキノコを使ってバアチャンがイモノコ汁を作ってくれた。
いつも言うように「経済的な豊かさ」とは無縁だが「自然と食生活は豊か」が田舎暮らしのいいところ。
山のキノコの季節は稲刈りシーズンと完全に重なるので、キノコで「にわか成金になる夢」は当分果たせそうに無い。