周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

1月22—28日

2023年01月29日 | 日記・エッセイ・コラム

幼稚園バスの時間調整をしている間に撮ったJR岩徳線の周防花岡駅。こういう風景を見ると思い出すのは三月の東北に一人旅した学生時代。ズタ袋を担ぎ、ギターを背負い、詩人になって出かけた。一人旅が好きだった訳ではない。憧れだけで行った旅。現実は淋しさしか感じず、早よ帰りたくて時刻表ばっかり見ていた。

 

1/22(日) ぼちぼち今年初の出没やろなと予期していたが、現れない。明日は朝から病院やし早めに寝ようと店仕舞いを始めた矢先に戸をやさしく叩くような音。緊張が走ったが風のようや。しばらくしてまた小さな音。夜11時過ぎ、風の又三郎よりも静かにつねさんが現れた。再び暖房のスイッチをON。

 

23(月) バイクで欽明路トンネルを出た時やった。川端康成の小説はまだ読んでないが「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」という有名フレーズは知っている。この場合は「町境のやや長いトンネルを抜けると」と言うべきやが、雪や!全身が硬直。転倒すまいとドキドキで病院へ。測った血圧157。

 

24(火) 尋ねたいことがあって僕の主治医の診療所に電話をした。受付の女性が出られると思っていたのにドクターだったので驚く。ええ!休診中?ドクター自らの体調不良だとのこと。「自分の病気よりもショックですよ!」「医者も病気になりますから」。生まれて初めてお医者さんに言った言葉。「お大事に」

 

25(水) 若手牧師たちを誘って居酒屋へ。どこの教会の誰を誘って、どこに行ったかも楽しく書こうかと思ったが、飲むにつれ声が大きくなって、隣にまる聞こえになり、きわどい内容も出て、ハラハラした時間を過ごさせていただいので同席者の名も場所も伏せることにした。でも楽しかった。また誘おっと。

 

26(木) 下松幼稚園の園バス運転を頼まれる。運転終了時、ナビが今日の運転評価を言う。「一度だけ急ブレーキがありました」。ちょっと待て!異議あり!それは三日間稼動していなかったのでブレーキドラムがさび付いていたから最初のブレーキが利き過ぎただけや!「そうでしたか」とナビが言う訳ないな。

 

27(金) 授業のため学校へ行ったが久しぶりに不穏な空気を感じた。駐車場の車が少ない。誰にも見つからないように旧校舎の裏口から入って事務の人に尋ねようとしたら教師とバッタリ。「どうされたんですか?」「あの…授業は?」「今日は入学試験ですよ」。またやってもた。でも異議あり!異議は却下します。

 

28(土) うちの町内に猿が出没して、数人が襲われたというニュースは全国報道までされたらしく、ここ毎日「決して目を合わせないで」とか、防災無線で注意喚起をしている。高校生時代、修学旅行に行く前「他校の生徒とは目を合わせないように」と注意されたなあ。暴れているお猿もヤンキーなんかなあ。


1月15―21日

2023年01月22日 | 日記・エッセイ・コラム

ずいぶん前に牧師会の旅行で一度訪れた『手塚治虫記念館』に再び行った。前回はあまり時間が無くて急ぎの見学やったが、今回はゆっくり楽しむことができた。永井豪の特別展示もあったが、ここは短時間でスルー。なぜなら永井作品らしいセクシー画で満ちていたからや。他の客がおらんかったら、もっとゆっくり観たと思う。

 

1/15(日) しゃぶしゃぶとすき焼きのW鍋を用意し、角田一家をお招きして夕食。角田家の末っ子は初しゃぶだという。踏ん張って高い牛肉を用意したが、いつもは安物の肉を食っている者が急に高級肉などを食べたりするもんやから、僕は胸やけで苦しみ、孫の紗与は後から吐き出した。牛は吉野家に限る。

 

16(月) 今年になってまだバイクに乗っていない。岩国への通院で久しぶりにまたがった。未だに緊張するということは初心者の領域から脱していないということやろな。そのせいか右折時に出したウィンカーを切り忘れたまましばらく走った。たまにそんな人を見かけるけど、オッサンやオバハンばっかりや。

 

17(火) 阪神淡路大震災から28年。TVでは特集番組などが報じられているが先週神戸に行った時、頻繁に震災関連報道が流れていて、まるで昨日のことのようやった。地域の温度差は確かにある。しかし東日本大震災すら忘れたかのように原発推進を強行する政府と国民感情との温度差には黙ってはおられん。

 

18(水) 去年の暮れから帰省していた帆波が沖縄に帰る日。僕は保育園の礼拝があるので妻が空港まで送った。見送りデッキに立つ母の姿を機内から見つけた時、帆波は涙を抑えられなかったそうな。え?見送ってなんかいない?あの後すぐにショッピングに出かけたって?いったい誰の姿を見て泣いたんや?

 

19(木) 学校はもう先週から始まっているが、僕にとって今日が初出勤。苦手な職員室に入った時の挨拶に困る。今年最初なのでやっぱり「おめでとうございます」かな。でも今更「おめでとう」もどうやろか。大いに迷いつつ意を決して入室。結局誰の目にも僕は止まらず、小声で「こんちは」と言っただけ。

 

20(金) 最近ケツの締まりが悪いのか僕の意思に逆らって勝手に屁が出る。今日も授業中に何発か放ってしまった。やや大きめな一発が出た時すぐ側に女子生徒がいた。あかん。半径1m以内なので確実に聞かれたはず。おそるおそる生徒を見たら…寝とる。生徒が寝てくれていてこんなに安心したことはない。

 

21(土) 寝床の読書で昨年映画化された『ザリガニの鳴くところ』を読んでいる。色んな生物の生態紹介もあり、久しぶりに面白い小説に巡り合った。ただ難点がある。僕を眠りに導いてくれるのが寝床の読書なのに面白くて眠れん。早いとこ読み切らんと。でも読み終わるのも寂しい。どないせいちゅうねん。


1月8—14日

2023年01月15日 | 日記・エッセイ・コラム

初めて行った神戸の中華街。横浜中華街よりはずっと小ぶりやが情緒はええ。お昼を食べに入った店はまあまあの味やったが、うちの近所の福来順の方が安くて量も多いし旨い。でも陽気な店員のおばさんが土産に買った6個500円のゴマ団子を2個オマケしてくれたので良しとしよう。

 

1/8(日) 正月に帰らなかったので今日から帰省。母は岸和田の実家から妹の家にいるので神戸に向かう。最近また母が食欲を無くしているらしい。ええ?体重38kg?『たはむれに母を背負ひてそのあまり軽きに泣きて三歩あゆまず』などと啄木が詠ってはいるが、うちの母の場合おしゃべりだけはメガトン級。

 

9(月) 走野一家が神戸まで来てくれた。孫たちのルーティーンがある。最初はめったに会えぬ爺さん (婆さんは別) を避けることから始まる。そして次女が少しずつチョッカイを出し始め、長女も慣れてくる。最後はオモチャにされる。ちなみに彩七んちの孫たちは最初から僕を意地悪ジジイと避けて逃げまわる。

 

10(火) 台所の水道から水が漏れるというので修理を始めたのはええがこれが一筋縄ではゆかないことが判明。専用の工具が要る上、ホームセンターのおっさんにも「無理でしょう」と言われる。最初は断念しようと思ったが無理なんて言われると火が点く性格。どうせ自分の家じゃないしな。無責任作業開始。

 

11(水) 夜、走野の店『ちそうや』へ。実によく働いてくれるベトナムの留学生にこっそりチップを渡そうとしたら「イタダケマセン」と拒絶された。走野が言うにゃ彼は本国でもそこそこの家だとか。失礼しました。ベトナム=苦学生と偏見的視点で見ていました。僕がベトナムに行った時は接待して下さい。

 

12(木) ガソリンスタンドで洗車してもらった後、車に乗り込んだら「な、何ですか?」と言う男性の声。やってもた。妹の車はありふれたグレーの大衆車。僕が乗ろうとしたのは白の高級車。間違うにもほどがある。さぞ驚かれたことやろ。僕も今年一番驚いた。男性が居なけりゃそのまま乗って帰ったかもな。

 

13(金) 年老いた母を残して帰るのも気が引ける。山口では暮らしたくないというので無理に連れ帰ることもできん。まあ食欲も戻ったみたいで毎日よくしゃべっているから安心や。そのおかげもあってこの数日で少し太ったという。ええ?6kgも増えてる?冬眠前のクマじゃあるまいし、人間業とは思えんで。

 

14(土) 話し出すと止まらないコピー屋のおじさんが来会。今日も手土産を持って来られた。それにこのおじさんはうちの教会のことを「私が担当する地域で一番貧乏!こんな貧しい宗教って他に無いですよ」(ママ)などと言ってサービスをしてくださる。親切なお方なのか、無礼者なのか、いつも返答に困る。


1月1ー7日

2023年01月08日 | 日記・エッセイ・コラム

隣町に『佐賀の夫婦松』というのがある。1930年に天然記念物に指定されたが、1974年に枯れて指定を取り消された。まるで結婚生活44年目で破綻したみたいやが、左の写真のように今でも痕跡を残している。「夫婦・・・おもろきかな、おもろきかな、この長き旅の道連れに幸せあれ」分かる人はきっと懐かしいでしょ。

 

1/1(日) 今年も除夜の鐘が聞こえんかった。町内には10軒ほどの寺院があるみたいやがどの方角からも聞こえて来ん。中には鐘楼の無いお寺もあるが鐘を撞かない協定でも交わしているんやろか?人手不足なら手伝うで。新年早々の煩悩だらけの礼拝説教を「お寺のせい」にしたあと、皆で御節をいただいた。

 

2(月) 僕の兄弟とも言われる熊本のキム・ソンヒョ牧師と何年かぶりに電話。キリスト教界の愚痴に始まって、バイクの話から、お互いに飼っている猫(両者ともにトラ猫)談義など話が尽きぬまま3時間半。その後、それぞれの猫の写メを送り合う。正月早々60を過ぎたオッサンたちのすることとは思えんな。

 

3(火) 大晦日に書いた原稿がダメ出しを受けた。自分でも納得せん内容やったので仕方がない。仕事を抱えたまま年を越したくなかったので、やっつけ原稿になった自覚がある。編集者さんはしっかり読んでくださったという証やな。ドラクエ10をやりたかったが、今回は勇者となって原稿と戦うことにした。

 

4(水) 孫たちと映画『すずめの戸締まり』へ。混んどる。ポップコーンを買う5か所の窓口も全て行列。頭のいい僕は若い母親グループの列を選んだ。事前にスマホで注文しているのを見たからや。スムーズに進むはず…が何かトラブっとる。よく見りゃオバはんグループやん。痛恨の一撃!本編が始まったがな。

 

5(木) 進次郎(本名/康之)が一足先に沖縄に帰った。孫子を連れてドライブをしている最中にまたしても原稿ダメ出し電話。テーマはカルト宗教による被害者救済新法への感想。勇者になって書き直したつもりやが、ラスボスと戦うにはもっとレベルを上げにゃ。え?まだラスボスのずっと手前って?痛恨の一撃。

 

6(金) 三日連続で痛恨の一撃を食らいHPゲージが赤くなっているのを感じながら(これを読む教会員の大半は何のことやら理解不能やろが)一日を過ごす。明後日はもう日曜礼拝。こんな正月休みになるとは夢にも思っていなかった。ゲームでは教会で復活してもらえるが、周防教会じゃ逆にHPを吸い取られる。

 

7(土) ゲームの世界では宿屋に泊まればHPは全回復するが昨夜は3時間しか眠れず回復どころではない。食欲も無い。こんな時は韓国のノグリラーメン(正確にはうどん)に頼ろう。これは旧統一協会からの脱会者に教えてもらった食品で僕のお気に入りになっている。今年最初の満月でも眺めながら食うか。


12月25ー31日

2023年01月01日 | 日記・エッセイ・コラム

こんな近くでハッキリとした虹を見たのは初めて。写真では伝えきれない感動的な光景やった。黒沢映画『夢』の「狐の嫁入り」を思い出す。そう言えば最近、狐を見かけないなあ。前は教会の前にも姿を見せたのに。狐だけではない。狸も穴熊も見かけなくなった。たぶんうちの教会の狐狸妖怪たちに怯えて逃げ出したんやと思う。

 

12/25(日) クリスマス礼拝の後は毎年すき焼きと水炊きで会食をする。コロナになってからも続いている。それが終われば大島教会へ。礼拝後はティーパーティー。小さな教会は小回りが利いてええ。全ての行事を終えて周防に戻る。そして夜、サンタさんは来なかったが予想通り、つねサンタが手ぶらで来た。

 

26(月) つねサンタが帰った後、疲れで寝てしまう。補習授業があるのに何の準備もせんまま学校へ。やった!受講者は男子生徒一人。適当に誤魔化そ。ん?確か君は授業でグロい話をした時に気分を悪くして早退した生徒ではないか。その節は嫌な思いをさせてしまったね。今日は恋バナでもしてお茶を濁そう。

 

27(火) 帆波が沖縄から帰省。僕に「これな~んだ?」とスマホ動画を見せてきた。生物博士の僕に挑むとは身の程知らずな娘じゃ。こんなのは序の口よ。カツオノエボシじゃ。いや少し違うぞ。分かった。ミジンコか?いや違うな。なんとそれは帆波の体内映像やった。ガキのくせにガキなんか作りやがって!

 

28(水) 帆波に続いて夫の進次郎(何度も言うが本名は康之)が帰省。彩七一家も来て夜は礼拝堂で鍋パーティー。こう書くと楽しい時を過ごしているようにも見えるが心中おだやかではない。実は急に頼まれた原稿と教会と亀の里の月末会計報告を作らにゃいけん。こんな年末を過ごすことになるとは思わんかった。

 

29(木) 前々からやらにゃいけんと思いながら手つかずだった亀の里アパートのスロープ補修を次女の夫の鯵男(本名は義文)と進次郎が頼んでもいないのに始めてくれた。寒い中でセメントをこねての作業。なんと良い婿たちよ。僕もプレステ2についつい手が伸びそうなのを我慢して原稿に向かうことにした。

 

30(金) 友達と会いに行った帆波に一人残された進次郎が『アバター2』を観に行くという。そんなことさせるかい!僕も行く!まさかの義父の乱入に戸惑ったに違いない。結局帆波の帰りを待った後、家族みんなで行くことに。何年かぶりのレイトショーを観て帰ったのは午前さま。原稿はまだ書いていない。

 

31(土) あれよあれよで大晦日になったのに原稿はまだ完成していない。なのにクリスマス前から溜まりに溜まった録画番組を見てしまう。どうして僕は昔から誘惑に弱く、現実逃避してしまう性格のくせに、出来もしないことを引き受けてしまうんや。百八の煩悩を抱えたまま僕の一年が終わろうとしている。