周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

1月22―28日

2017年01月29日 | 日記・エッセイ・コラム

昨年12月に玖珂の町が雲海に沈んだ。とても貴重な光景や。とは言っても希少価値ではない。なぜなら冬から春にかけて時々起る現象。でも僕から言えば、まず雲海が起きている時間に僕が起きていない。起きてはいても山に登るのが面倒。ゆえに、雲海が発生!僕が起きている!登るぞ!この三つが重なる時にしか観られないので希少価値。

 

1/22(日) 夕方、昨日の花嫁さんが悲壮な顔をして訪ねて来た。まさかもう離婚?「洗濯代です」と言って封筒を差し出された。祝会で彼女が用意した紙コップからコーヒーが漏れて僕のシャツにかかったからや。律儀やなあ。でもね、黒シャツにコーヒーなんて目立たんし。年に一回位しか着んし。たまたま来月も着るけど、どうせ祥平の結婚式やし。と断る。

 

23(月) 呼び名は知らんが証明写真を撮る小屋(写真小屋と勝手に命名しよう)に行く。ええ!写真の写り具合を4回まで選べるの?最近は便利な機械になったもんやなあ。調子に乗ってつい色んな表情をしてしまい、気がつくと残り1回になってしもた。あかん!真面目に撮らにゃ。現像が仕上がって,一番写りが悪いクソ真面目な写真が7枚も出てきた。

 

24(火) クソ真面目写真を持って運転免許更新へ。現在全てが二重に見える僕には視力検査は至難の業となった。白内障を訴え「5月に手術する」と憐れみを乞い、繰り返しチャレンジをした。特に大型免許の深視力検査には手こずったが、なんとかクリア。まるで受験に合格した生徒を迎えるが如く、警察署員のおばちゃんも一緒に喜んでくれたのでした。

 

25(水) 台湾が脱原発を決意したという。その理由は福島の事故が大きく影響している。『他山の石』ということわざがあるが、まさにそれを教訓にした決意に驚いた。一方、日本はと言うと、まるで『対岸の火事』。いや、再稼働どころか、新たに原発建設計画まで進めようとしている国にしてみれば、もしかして福島はきっと『目の上のたんこぶ』なんやろ。

 

26(木) おお!同志よ!O牧師が来月白内障の手術を受けるという。歳も僕よりチョットだけ若いし、何やら勇気がわいてきたぞ。え?手術代が片目45000円、両目で合計90000円やて?急に勇気がしぼんできたぞ。いや高額医療費の補助が出るから安心や。再び勇気が戻ったぞ。しかし高額ということには違い無い。またしぼんできたぞ。誰か励まして!

 

27(金) 大竹の慶君が遊びに来たので昼飯にラーメン『彩龍』へ行く。ここは豚骨が売りやが、歳のせいか最近僕はもっぱら和風ラーメンの方を選んでしまう。ん?こ、これは!前よりも旨くなっとる。するとラーメン屋の親父さんが「いりこを変えた」と言って感想を聴きにきた。やはりそうやったか。見たて通りじゃ。このように時々当たったりすると気分は海原雄山。

 

28(土) 余ったペットボトルのジュースを1本にまとめる音を聞いた次女がハッと振り向いた。僕がボトルに小水をしていると思ったらしい。安心せい。リビングではやらん。牧師室か映画館だけじゃ。それから、念のために言っておくが、映画館でする時も変質者と思われぬよう、ちゃんと状況をわきまえてバレずにしている。父を信じよ。え?そういう問題ではない?


1月15―21日

2017年01月22日 | 日記・エッセイ・コラム

大阪の阪急デパートの食品売り場は誘惑に満ちていた。どれもこれも美味そうで『千と千尋』のアニメに出てくるような御馳走が上品に並んでいる。その場に居続けると罠にハマると思って、上の階に行ったところ、何かの行列に出くわした。並ぶのも面倒なので上から見ようとしたが、結局何の行列か分からなかった。そんなことはどうでもええ。山が恋しい。

 

1/15(日) 今日は分区の交換講壇日で僕は徳山教会を担当。大雪が予想されたので昨夜から徳山の娘夫婦の家で泊まった。でも夫婦とも産院に居るから一人こたつで寝る。この周辺は野犬が多い。やつらはこの雪ん中、どこで寝ているんかなあ?野犬も気になるけれど、常連のホームレス氏はどうしているのやら。結局明け方まで眠れんかった。

 

16(月) 小学校の同窓会案内が届いた。いわゆる『還暦同窓会』というやつや。同窓会など農伝同窓生研修会以外に出たことがない。4月30日か。ひとつだけ心配なことがある。時には暴れて先生を泣かせてしまい、時には通信簿に「オッチョコチョイ」とまで書かれて母を大いに嘆かせた僕が、今、牧師をしているということが同級生にバレはしまいか。

 

17(火) 午前5時46分。TV画面にはキャンドルを点す神戸の街が映し出されていた。当時、カーステレオから流れる中島みゆきの『時代』を聴いて涙が止まらなかったという現地の牧師のことを思い出す。22年後の今、あの歌詞のようになれたろうか?♪今はこんなに悲しくて涙も枯れ果てて・・・♪。「生きていてよかった」という言葉はとてつもなく重い。

 

18(水) 保育園礼拝日。いつものように紙芝居でごまかしながら30分間のお話を聴かせた。終わった後、なんと!園児から「感動した」と言われる。牧師になって苦節30数年、説教を語った後で「良かったです」とは(どうせお世辞やろうけれど)言われたことはあったが、「感動した」なんて言われたことは一度も無い。その園児の言葉に僕は猛烈に感動した。

 

19(木) やはり聴き間違いではない。フクロウの声や。5月にアオバズクは鳴くが、山口に住んで苦節30数年、この町でのフクロウは初めて。その鳴き声に僕は猛烈に感動した。ところで、死ぬまでにどうしても聴きたいフクロウの仲間がいる。コノハズクや。もし、その声が聴けるのならば、たとえ地の果てまでも(旅費1万円以内の範囲ならば)僕は行くぞ。

 

20(金) 東の方から来られた客人は忍びの旅。これがバレると職場で支障を来すことになりかねないので、どうか内密にしてほしいとのこと。こんなスリルがあって面白いことって滅多に無い。僕としてはジャーナルでスッパ抜いて、大いに支障を来す姿を是非見てみたいところやが、飯を御馳走してくださったので、今回だけは勘弁してあげることにした。

 

21(土) 客人を送った後、午後からは周防教会ルールに従っての結婚式。ルールその①『自分たちの式は自分たちで準備する』。その②『牧師や奏楽者への謝礼、ならびに教会への献金、会堂使用料等は不要』。その③『牧師が何を語ろうとも受けとめる』⇒特にここが肝心です。以上、この三点をご承知くださるのなら、どのような結婚式でもお受け致します。


1月8―14日

2017年01月15日 | 日記・エッセイ・コラム

以前行った今宮戎ほどの賑わいは無いが、露天商が並ぶ中を浮き浮き歩いた。鳥居の右側に立っている神官はアルバイトやろなあ。参詣客が通ると、しきりに紙垂を振って祓っていた。畏れ多くも昔、伊勢の五十鈴川でみそぎを受けている僕は、もう何も祓うものが無い。「バチ?当てられるものなら当ててみろよ!」←『教祖誕生』での北野武のセリフ。

 

1/8(日) 祥平の結婚式の打ち合わせで広島へ。久しぶりに街に出たのでぶらぶらして帰ろうとしたが、当然のことながら、どこも人だらけ。めまいがしそう。このままじゃインフルエンザだけ土産にもらって帰るのが落ちやと、そそくさ高速バスに飛び乗った。ビル群を抜けて山並みが見えだした時、水中に潜って息が苦しくなり浮上したような気分になった。

 

9(月) パンに塗ろうと僕の好きな桑の実ジャムの瓶を開けたら、なんとカビだらけ!賞味期限を見たらまだ充分残っている。そこで思い出したのは餅のカビ。餅とはカビが生えるもので、水につけて削って食うのが当たり前という教育で育った。ジャムも一緒やろ。スプーンでジャムのカビを取り除いて食べる。アウトかセーフか?まあ、結果は後から出るはず。

 

10(火) 昨日、長男夫婦に次女が産まれたので休暇をもらって大阪へ。その前にやることがいっぱい。大島教会の役員会の開会を3時間繰り上げてもらい、週報も作って、原理問題委員会の会計も仕上げ、できる限りの仕事をした。まあ、その気にさえなりゃ一日どころか半日で出来るもんや。それを一週間かけてやるのが「牧師様はお忙しい」と思わせるコツ。

 

11(水) 孫を見に病院に行くため、阪急電車の服部天神駅で降りたら大音量の祭囃子。そうか、今日はえべっさんの最終日か。すなわち「残り福」ちゅうやつや。孫に会うのをそっちのけで神社に行く。長男の店に熊手でも買ってやろうかと社務所に行って見たら、安いのでもウン千円。高い物はウン万円。思わず宮清めをしたくなったが宗教が違うのでやめた。

 

12(木) 腕時計を買いに行ったのはええが、母が「私が買うたる」と言ってきかない。そこで1080円均一の時計を物色していると、「そんな安もんやめときなさい!」と大きな声で母が言う。それを聞いた店主が一言「百万円の時計でも時間は同じだっせ」。よう言うてくれました大将!さすが関西の商売人。僕もそう思います。でも・・・やっぱりやめときますわ。

 

13(金) 天王寺駅ホームの立ち食いうどん屋は高校生時代から出汁のにおいで誘惑する。発車まで10分。考えているヒマはない。ええい!と、券売機できつねうどんの券を買った。しかし出てきたのは「きざみあんかけうどん」。おっさん、間違うとるがな。でも時間が無いので黙って食う。店を出て券売機を確かめると・・・僕のお手付き。文句言わんで良かった。

 

14(土) 山口に帰ると次女夫婦にも次女が産まれていた。以前、性差別にうるさいお人が言うとったけど、子供が産まれた時に「女の子ですか?男の子ですか?」と尋ねるのはNG。デリカシーが無い行為だとか。「性は自分で決めるもの」というのがその理由らしい。でも闘うのはそこですか?そんなことで突っ張っとったら、誰もが口も心も閉ざしてしまいまっせ。


1月1―7日

2017年01月08日 | 日記・エッセイ・コラム

初日の出ではないが、僕の子の一人にしている今年も巫女のバイトをした娘から送られてきた写真(そう言えば、ある牧師も学生時代巫女をしたらしいで)。ところで、去年天語が送ってきた満月の写真は、本物のウルトラスーパームーンやったらしい。日本中、雨なのであかんと思っていたが、石垣島では見えたんだと。そうか、疑って悪かったな。

 

1/1(日) 病院から「クリスマスと正月は教会に行ってはいけません」と釘を刺されていたKさんが来たぞ。礼拝後の食事で所定の位置についたぞ。手が伸びるぞ。一人争奪戦が始まるぞ。おお!案の定、数の子から攻め出したぞ。そういう僕も家族から釘を刺されながら、こっそり隠れて食う一年になりそうや。Kさん。太く短く気ままに生きようではないか!

 

2(月) 新年早々記録を更新。昨年12月に海に入ってパンツを洗ったTさんが帰られたのは朝の5時。今後も記録更新が予測されるので、その度に「海でパンツ・・・」と紹介するのも面倒やなあ。なにかええ呼び名は無いか?「あずき洗い」という妖怪がおるけど、「下着洗い」はどや?「海おやじ」もええな。ああ、早く実名を公表したい。え?もうバレてるの?

 

3(火) お節に飽きてうどんにした。その昔、恩師の森田恒一牧師が「僕はね、毎日うどんを食っても飽きません」と、当時高校生の僕に敬語で話してくれた。それを聞いて(久米田教会の収入からして、うどんしか食えんのかなあ。僕なら日清焼そばやけど)と、申し訳なく思ったが、あの頃の森田牧師と同じ歳になって思う。毎日食べるなら・・・やっぱうどんやな。

 

4(水) 気が付きゃもう三が日が終わっとった。しまった!初詣に行きそびれてしもうた。それもこれも新年から昼夜逆転生活となるきっかけを与えてくれた「妖怪下着洗い」こと、つねさんのせいや。あ!いけん!名前を公表してしもた!だが彼は毎年亀の里フェスタをはじめ、教会活動に多大な力を貸してくれる未信者。そんなつねさんが海でパンツねえ・・・。

 

5(木) 今年のマグロ初競りは7420万。いわゆる新年のご祝儀相場。過去には1億5千万以上がついたこともある。でも毎年思うんやけど、そのマグロで握った寿司を食べた客が口をそろえて言う「口の中でとろけます」と。たぶんそれは、普通に旨いマグロなんやろうが、金額が旨さを増大させるんですよ。よし!僕も今年からうどんを百万円やと思って食お。

 

6(金) 牧師新年会の後で「明後日の成人式には着物が無いので出ない」と言う帆波を誘って、焼き鳥のつねさんに行く。なぐさめようと、僕が某旅館から借りてきた浴衣を着るかと言ったら「いらん」と一蹴された。いずれにせよ式典には興味は無いらしい。日曜に岩国市長のくだらん訓示などを聞くよりゃ、僕の説教を聴きたいんやな。ん?そんなことは言ってない?

 

7(土) 中国のお土産だと言われ、いただいた高級腕時計ロレックスの文字盤がポロポロはがれ出した。おかしいなあ。ロレックスってこんなことになるんかなあ?スイスの本社に苦情を申し立てて新品と交換してもらおうかなあ・・・とも思ったが、友人が偽物をくれる筈ないし、僕としては中国との国交正常化も大切にしたいので、今回は我慢することにした。


12月25―31日

2017年01月01日 | 日記・エッセイ・コラム

『門松は 冥途の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし』という句があるが、どう?新年にふさわしい写メでしょ。みかん畑で見つけた猫ちゃんの腐乱死体から頂いてきた頭蓋骨を処理してシャレコウベオブジェを作り、牧師室に展示しています。ちなみに「僕を焼いた灰でプチトマトを作って食え」が子供たちへの遺言。実ったら皆さんにもお分けします。

 

12/25(日) 毎年クリスマス祝会は周防三大鍋。定番はスキ焼と水炊き。三つ目は、チゲだったり、うどんすきだったりと、毎年変動するが、今年はモツ鍋となった。しかし人気はやはりスキ焼で「さっきまで礼拝をしていた連中なのか?」と疑ってしまうほど肉の争奪戦はすさまじい。かと言って、分け合ったりなんかすると、それはそれで周防の信徒らしくないが。

 

26(月) 最初から分かってはいたが、昨夜も今日も食事は祝会の残り鍋です。それと言うのも、昨日はKさんが欠席やったからや。思い出すのはKさんと、若くして亡くなった大将、東西両横綱の鍋の大一番。肉を入れた途端に奪い合う、一口も譲らぬガップリ四つの大食い勝負。この二人がいてくれたら、二日も三日も同じ鍋続き・・・なんてことは無かったのに。

 

27(火) 年の瀬の眼科の待合室は座る席も無いほどの大混雑。院長直々の診察を受けるのに2ケ月も待たされたが、白内障の手術を受けるにしても、手術待ち患者が600人いて、軽く半年先になるとか。おもろい。僕も気長な男や。待たせてもらいまひょ。それはそうとね、せんせ。今日は診察予約していたのに、待たされること4時間。予約の意味無いやん!

 

28(水) 宅配便を出しに行った。この時期の宅配業者はとにかく大変。江戸時代にも宅配はあった。現代同様、量や重さで料金が違うが、当時は日数でも料金は違った。江戸⇔伊勢は3~5万円程度。ニュースで荷物を投げつける宅配業者が報道されていたが、自分で届けることを考えたら、たった千円前後で働かされる業者。投げたくなるのも無理はない。

 

29(木) カジノ法案まで強行に通した政府が「ギャンブル依存症の対策も進めます」とか言うとる。たとえて言えば、料理屋が「食事に腐ったもんを混ぜますが、胃薬も出します」という事か?僕にはそうとしか聞こえんのやが。でもまあ考えてみたら、そんなイカれた政治家に投票する奴らは、すでに何らかの依存症にかかっとるんやないかと、真面目に思うぞ。

 

30(金) 新しい朝が来た、希望の朝だ♪という歌は、夏場ならばともかく、-3.4℃の朝にとても歌う気にゃなれん。でも温風機やエアコンなど無かった頃の寒さに比べると、今は天国や。以前、札幌の女子高生が真冬にミニスカ通学していたが、あれはファッション。僕は小学生時代、真冬でも半ズボンで通学していたけれど、あれは友達との意地の張り合い。

 

31(土) 長男から学んだ料理を作る。鍋に出汁:薄口しょうゆ:みりんを15:1:1で合わせ、スライス生姜を加えて火にかける。沸いたら有頭エビを入れサッと茹でる。えびの芝煮や。でも出汁の取り方、素材、火加減等で味は変わる。説教も同じで、個々人の作り方で味は変わる。しかも、本人は自信作やろうが基本的にどれも不味い。てな訳で良いお年を。