周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

11月22―28日

2020年11月29日 | 日記・エッセイ・コラム

以前にも取り上げたノアサガオ。この季節になっても平気で満開。グリーンカーテンなどにも使われているが、この寒さの中にいつまでも咲く姿には憐みすら感じる。それはジョロウグモも同じで、木の枝などにまだ巣を張っている姿に「そんなに頑張らなくてもいいよ」と言ってやりたくなる。考えてみりゃ、僕の人生でそんな言葉を言われたことなんて一度も無かったなあ。

 

11/22(日) ずいぶん昔、まだ教会学校があった頃に来ていた生徒に30年ぶりに出会った。彼が言うにゃ「えらいこっちゃ!」と叫びながら皆の所に来てブーっと屁をかましたのが僕に関する記憶だと言う。聖職者があんなことをするのか?と子供心に驚いたらしい。僕が聖職者かどうかは別として、他の牧師ってそんなことしないの?牧師は皆するもんやと思ってるんやが。

 

23(月) 年に100冊ほど本を読むという僕の宿敵芦田愛菜ちゃんには及ばないが、春ごろから読まねばならぬ本(神学書の類)ばかり読んでいたが(まるで聖職者みたいやなあ)やっと読み終えることができた。そこで中断していた愛読書『世界動物文学』全30巻の最終巻に取り組む。これを例えて言うと・・・面倒くさい会議を終えた後に若い姉ちゃんとカラオケに行くような気分かな。

 

24(火) もうすぐ母の誕生日なので贈り物を買いに行く。これがまた頭を悩ませる。というのも母は素直に喜ばんしケチまでつけるからや。「正直に言わんとまた同じもんを贈られたらお互い困るやろ」が母の言い分。一理あると言えば確かにあるけど、もっと素直に喜べば丸く治まるし、あげた方も気分がええのに。しかし困ったことにその性格はしっかり僕にも遺伝している。

 

25(水) 間もなく学期末試験が始まるので生徒たちに授業のまとめを配る準備をする。これが予想以上に大変な仕事で「なんでこれがタダ働きになるねん。時給に換算して請求したろかいな」などとつぶやきながら、ここ毎日机に向かっている。勢いで教師を引き受けたが今になって分かったこと。教える方もちゃんと勉強せにゃいけんのやなあ。もっと早よ気付くべきやった。

 

26(木) 今日の授業は『ダーウィンの進化論がなぜキリスト教界からの反発を受けたか』がテーマ。手ごろな参考動画がYouTubeにあったので生徒に見せて楽しよ~っと♪と考えたまでは良かったんやが、しばらく使っていなかったのでパソコンとプロジェクターをつなぐ方法を忘れてしまい、さんざん手間取ったすえ職員室に戻って助けを呼ぶ始末。機器に関して僕は全然進化せん。

 

27(金) 面白くて生徒が眠ることのできない授業をしてやる!が、当初僕が自分に課した目標やった。なのに今日は自分の授業で自分が眠くなってしまう。というのも、最近睡眠が不安定で困っている。今朝も妙な夢を見た。助けたクモが尼さんに変身して僕になつくという夢で午前4時に目が覚めてしまった。でも西洋美人の尼さんやったから、満足な寝不足と言えなくもない。

 

28(土) 本を読んで眠くなったタイミングで睡眠に入るというのが僕のルーティン。少しでもタイミングがずれるとやり直しとなるが、昨夜は寝不足やったのできっと眠れるはず。が、思わぬ落とし穴。ここに書くのは気が引けるが初歩的ミスで完全に目が冴えてしまった。くっさぁ!布団の中でこいた屁の逃げ場が無く、しつこく残っていたのや。思わぬ伏兵(屁?)に今夜も寝不足。


11月15―21日

2020年11月22日 | 日記・エッセイ・コラム

錦帯橋/吉香公園の紅葉谷へ行った。GoToとかで土日は結構カタギの衆で混雑しているらしいが、ヤクザな商売の牧師は平日にしか行かない。右の写真は教会のイチョウ。駐車場はレッドカーペットならぬイエローカーペットで敷き詰められていた。昔、末っ子の帆波がこの中に埋もれて遊んでいた。おびただしいダニがいるとも知らずに。

 

11/15(日) 朝から天神さんの境内清掃作業。持ちつ持たれつ。ギブ&テイク。おんぶに抱っこ。同じ穴のムジナ・・・これはちょっと違うな。時々駐車場を借りるからという理由だけではなく、教会も地域の仲間であることをアピールするチャンスやからな。神社と仲良くしてね=僕の後任牧師を招く時の条件。教会のイチョウの葉も夜中にこっそり天神さんに運び込もうかな。

 

16(月) 外出から帰ったら駐車場に10台くらいの自転車。礼拝堂に小学生がわんさか居て大暴れしていた。後片付けをさせて柿を手土産に持たせる。しかしお前ら一体どこの子や?その中のひとりが「これあげる」と言って差し出してきた品を見ると生ハム。生ハムねえ・・・不思議なものをくれるなあ。もしかしたら、あの子らは《集団ざしきわらし》やったのかも知れんなあ。

 

17(火) 広島女学院高校3年生のクラス授業。今年はコロナ対策で持ち時間は50分と短い。これで例年と同じ謝礼額やったら楽勝やなあ。不謹慎なソロバンを弾きながら、先日の検便話しなどをしたり、いつものようにキリスト教とは関係のない、とんでも話をしてお茶を濁す。授業のあと、後ろで聞いておられた先生が挨拶に来られて言う「教頭です」。それ、先に言うてよ!

 

18(水) 愛隣幼児学園の礼拝。子供の成長というのは早いもんで、年少児も次第に僕の日本語を解し始めている。すなわち「うかつなことは言えん」ということや。ジョークをいう時にも下ネタやブラックは避けねばならない。だからここでの礼拝は、さまざまな人を前に説教をする中でも最大級の配慮と緊張を要するのである。とにかく親に告げ口ができる年齢や。要注意。

 

19(木) つねさん襲来。先週、岩国でクラスターが出たので、店を閉めていると言う。いつものように雑談をし新聞のバイトに出かけてった。さて僕も寝るか。床に入った丑三つ時。玄関で低い男性の声がする。泥棒が声を出す筈がないし、ホームレスのおっちゃんか?つ、つねさん!どうしたん?「携帯を忘れたかも」だって。しかし真夜中のつねさんの声って・・・不気味や。

 

20(金) 今日も3年生のクラスに乱入して弁当。女子生徒に「先生って何歳?」と聞かれたので「42歳」と答える。怪訝な表情。リアクションに困っている。その後で「プラス240カ月」と付け加えた。今度は「見えな~い!」と言われ有頂天になる。ん?その言葉どっかで聞いたことがある。若く見られて舞い上がるスマホのCMの梅沢富美男と同じやがな。まるでヒヒ爺や。

 

21(土) 年に一度の岩国の共同墓地掃除に行く。崖のような斜面を登って到着した墓地には、大量の落ち葉とドングリが待っていた。熊が冬眠に入る前、脂肪を蓄えるのに欠かせないドングリ。今年は山の実りが少なくて頻繁に人里に出没して、人との遭遇事故も増えている。熊にこの場所を教えてやりたい。どうせ一時間もすりゃあ、再び落ち葉に覆われる不毛な墓地掃除。


11月8―14日

2020年11月15日 | 日記・エッセイ・コラム

コロナ禍で開催が危ぶまれた文化祭やったが、例年(とは言っても僕には初めて)二日間行われる予定が一日限りとなり、11月13日《愛校祭》が開催された。写真は筝曲部による琴の演奏。密室を避ける事情で屋外での演奏やったがなかなかの腕前。僕は高校生時代、ピアノを弾ける子、琴を奏でる子、歌手のバックダンサーに憧れていた。その願いは全て叶わなかった。

 

11/8(日) 本棚を寄付してもらったのは7月下旬のこと。教会和室の本棚が壊れているので交換整理をしなければ・・・と思いつつ4カ月も重い腰は上がらんかった。そんな中、ヤノイチ牧師の掛け声に押され、唐突に作業が始まる。本棚だけでなく和室全体の大掃除となった。長いこと不明だった貴重な『連れション人形』まで発見!どんな人形かって?まさかここでは書けません。

 

9(月) 本の分類は僕にしかできないので今日は一人で気長に整理をする。本とは言ってもほとんどが漫画。20年以上の歳月の間にボロボロになっているものや、途中が抜けていて全巻そろっていないのも多い。それが僕の大切にしている漫画だったりすると怒りまでが込み上げてくる。犯人はたぶんうちの子供らや。全巻見つかった時の喜びと、怒りを繰り返しつつ夜中まで作業。

 

10(火) 明日の学校健診を前に検便を採る。ポッチャン便所の小学生時代以来のこと。洋式の方法も書いてあるがどうも自信が無い。そこで床に紙を敷いて試みた。すなわち野糞方式や。昔は3cmくらいの便をマッチの空き箱に入れ、それを紐でぶら下げ振り回しながら学校に持って行ったのに、今は耳かき程度の量。ほんまにこんなんでええのかなあ?多めにサービスしておこう。

 

11(水) 学校健診。検便を提出したまでは良かった。保健の先生に「問診票を入れ忘れてますよ」と言われ、箱に集められた検便袋の中から自分のを探す。大量の検便袋をまさぐる二人。申し訳ないやら恥ずかしいやら、今まで味わったことのない感覚。小学生時代やったら間違いなく「検便男」などと呼ばれたに違いない。もしかして今ごろ保健室でそう呼ばれているかも知れん。

 

12(木) 次女の彩七と『鬼滅の刃』を観に行った。この歳になって一人で行くのが恥ずかしかったからや。三女の帆波から「泣けた」と聞いていたので、周囲を気にせずに心置きなく泣くため最後列の席を取った。準備万端。さあ泣かせてもらいまひょ。しかしBGMのスピーカーが近すぎてセリフがよく聞こえん。それに構え過ぎたせいか、吉本でも泣く僕なのに泣けんかった。

 

13(金) 高校の文化祭。ホールに入ると女子生徒が「こっちこっち」と僕を招くので隣の席に座ったら、なんと腕組みをしてきた。やっぱ、おっちゃんモテるやんか!周囲の目を気にしながらも、しみじみと思う「今まで生きてきた甲斐があった」。続けてその生徒が言う「若い先生にこんなことしたらセクハラって言われるもんねえ」。生きがいが崩れ、一瞬にして寅さんになる。

 

14(土) それは木曜の夜のこと。期待して待った甲斐があった。ハイエナのような白いうんこが出たのである。これがバリウム効果というものなのか。感動のあまり写メを撮り忘れて流してしまった。先日ある方から届いたハガキに(このジャーナルを読んで)「教会員の皆さんはハラハラドキドキでしょう」などと書かれていた。うちの信徒はこんな程度じゃ屁とも思ってませんよ。


11月1―7日

2020年11月08日 | 日記・エッセイ・コラム

中は暗くてよく見えなかったが、ここはイエスが葬られていたという墓。な、訳ないがな。大島にある岩風呂である。風呂とは言ってもいわゆるサウナのように熱気で汗を流すシステム。その昔、農作業や漁業仕事を終えた人たちが利用したという。今はもう使われていないみたいやが、何年か前にTVで放映していたのを見た。ここで焼肉したら最高やろな。

 

11/1(日) 永眠者記念礼拝。聖壇の上に並べきれない写真はオルガンの上に置いた。ピアノの上にはペットの遺影もある。この中にはほとんどうちの教会員はいない。クリスチャンではない方の写真も多い。遺影は年々増える。それは避けられない現実やが、見ていて思わず笑みがこぼれた。だってこれだけ色んな宗派が集まったら「あちら」はきっと賑やかに違いないから。

 

2(月) 念のため、昨夜も使徒襲来シフトを敷いて「いつでも来い」と待っていたのに結局つねさんは現れなかった。先週DVDを14作も借りてったから、さすがに観きれんかったんやろ。貸し出しリストを見ると『花より男子』『トイストーリー』『NANA』。相変わらず「らしくない」チョイスや。ん?『極道めし』。そうそう、その辺の作品がつねさんにはよく似合う。

 

3(火) 南岩国のショッピングセンターへ。映画の大ヒットもあり、どこの店頭も『鬼滅(きめつ)の刃(やいば)』グッズで溢れている。その多くは一目でオリジナルではない便乗商品だと分かる。とにかく今は『鬼滅』とさえ書いておけば飛ぶように売れるからな。そんなバッタもんでも買う情けない連中がおるんやなあ。ブームをいうのは恐ろしい。とりあえず僕もマスクを買った。

 

4(水) 寒い季節がやってきた。盆地である玖珂町の朝は先週には早くも2℃を記録。牧師室で仕事をする時、足を温めるマットも出したし、あとは火鉢型の灯油ストーブを出すだけや。これで冬を迎える準備は万端。ぽかぽかの部屋で過ごしていたら、いつの間にか冬眠する熊のように眠り込んでしまった。メールの着信音でハッと目が覚める。やばい!明日の授業の準備をせにゃ!

 

5(木) 全米で大騒動を巻き起こしている大統領選挙のことを授業で話した(これは準備をしたものではなくアドリブ)。特にトランプ大統領の大きな後ろ盾となっているキリスト教原理主義者のことについて語る。知らず知らずのうちに気合が入る。あっけにとられた顔の生徒たちを見て我に返った。ちょっと熱くなり過ぎたみたいやな。結論「とにかく宗教には気をつけにゃいけんぞ」

 

6(金) 来週は学校で健康診断がある。大腸がん検査の問診票に「肛門の病気の既往歴」を尋ねる項目があった。《痔・痔ろう・脱肛》ねえ。以前、肛門の出口に突然できた小指の先くらいのイボを切除したがあれはいったいどの項目なんやろ。そこで保健室の先生にお尋ねした。「あのう、たぶんイボ痔だと思うんですけど、項目に無いんですが・・・」。「痔にマルしてください」。

 

7(土) ♪爪をかむのをやめたのは~何か理由(わけ)でもあるのでしょうか~♪はチェリッシュの『白いギター』の一節。別に理由は無いけれど、自分でも知らぬ間に小学生時代からの爪をかむ癖をやめてしまっていた。昔は手の指だけじゃ飽き足りず、足の爪までかんでいて、よく母に叱られたもんや。ちなみに、鼻くそをほじくる癖は未だに健在で、見つかると今でも母に叱られる。


10月25―31日

2020年11月01日 | 日記・エッセイ・コラム

萩博物館に展示していた昭和の殺虫剤噴霧器。もちろん覚えている。臭いまで覚えている。きらいな臭いではなかった。妹にぶっかけて母親に怒られたこともしっかり覚えている。僕と妹は小学校時代あたりまで殺し合うのではないかと思うほど仲が悪かった。中学生時代から喧嘩が無くなり、今では膝枕をして耳くそをほじってさえくれる。それはそれで不気味やが。

 

10/25(日) ついに新記録樹立。つねさんが三週連続で来会。理由はビデオの返却。その昔、岡山のお婆ちゃん(ボクサー藤猛の「岡山のお婆ちゃん」発言の岡山県ではなく苗字が岡山)が「本を貸すバカ返す大バカ」と言っておられたが、毎週々々律義に返却してくれる働き者のつねさん。やっぱり頭が下がる。けど今夜も眠れん。まさか次の日曜の夜も現れるのでは?覚悟しとこ。

 

26(月) 僕の先輩で、後輩で、同級生の福井さんから一年ぶりに電話。ややこしいが、その理由を書くとなると字数オーバーとなるので各自で想像してください。だいたいこんな電話がくるのは「ええ気分」になっている時。剣道の達人で児童文学作家。声を聞いたらまた会いたくなってきたなあ。しかし酔っぱらうと一緒にいるのがとても恥ずかしくなるような牧師でもある。

 

27(火) コロナでずっと中止になっていたが、今日高校で初めての礼拝。収穫感謝礼拝や。今まで色んな学校で礼拝をしてきたがこんな礼拝は初めて。笑ってもらってなんぼの僕の説教なのにコロナで声を出すことを禁じられている。よ~し!とばかり、使徒の動きも止めるN2爆雷級のとっておきのネタを投げかけた!失笑。おかげでウケないお笑い芸人の気持ちが味わえた。

 

28(水) 広島で事業団の施設長会議があり、それが終わってから帆波と夕食をとることに。その前に「自転車のパンク修理して。でも園の前はダメ。近くの公園でやって」と言われたが、そんなことを言われると俄然闘志が沸き、思いっきり園の前で修理を始めた。そして職員さんに「帆波の奴がパンク修理をさせるため、わざわざ山口から父親を呼びつけた」と吹聴してやった。

 

29(木) 先日の全校礼拝の中で「職員室で食べるのは嫌やから(ガキの頃から職員室は叱られる場所という記憶が未だに抜けんので)皆さんの教室にお邪魔させてもらいます」と公言したので、今日の弁当は3年生のクラスでいただくことにした。高校生時代を思い出すなあ。とは言っても僕は毎日2時間目が終わるまでには早弁をしていたから、実のところそれほど懐かしくもない。

 

30(金) 金曜日は午前中で僕の授業が終わるので弁当の必要は無いが、週一回のペースでの教室乱入では年を越してしまい3年生の全クラスに行けなくなる。そこで今日も持参して食べる。帰り際に2年の女子が「牧師!うちのクラスにはいつ来てくれるの?」と尋ねてきた。おっちゃん!モテるやん。その言葉だけで今日一日、おっちゃんは元気満々で過ごせるで。いや、一生かな?

 

31(土) 教団を二分する問題が噴出した70年代。大阪万博もその一つやった。僕は中1で地元の利便、問題が何かも知らずに7回行った。この話をする度、親が牧師の息子が「僕は親父が反対だったから」と悔しがっていた。夜プライムで『太陽の塔』というドキュメンタリー映画を観て考えさせられる。そんな裏話があったのか。あれから50年・・・。けど、やっぱ行ってよかったなあ♪