周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

母・康子のジャーナル

2010年12月26日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 菊池康子。享年76

東京から越して来た母が27日後のクリスマスの朝、亡くなりました。雪が舞う寒い寒い日のことでした。

11/29(月) 長男夫婦に連れられ母が山口入り。今日からうちの家族になる。

12/1(水) 右足の褥瘡(じょくそう)がかなり酷いことを往診医が指摘。

9(木) 大島の海を見せたくて車で出かける。きれいな夕陽が沈んだ。

12(日) 母のジョークが周防教会のおばさまたちに大うけ。

13(月) 母がみんなともっと生きるために手術を決意。

15(水) 岩国医療センター(通称=国病)に入院。

17(金) 14時より右足大腿部からの切断手術。

20(月) 順調に快復しているとのこと。ひと安心。

22(水) 下痢と嘔吐があったらしい。風邪かもしれないと危惧。

24(金) 肺炎を発症していて、あまりおもわしくない。

そしてクリスマスの朝…。たくさんの子供たちが歓喜の声を上げているであろう朝、私たちに届いたのは最悪の知らせでした。

手術をすすめなければ、もっと生きられたのではないか?

山口に呼んだことは間違いだったのではないか?

後悔と自責の念だけが何度も何度も襲ってきます。

でも、母の長女雅子,次女紀子,長男啓の家族が集まった時、私は知りました。ここに居るみんなこそが、母がこの世に残してくれた最高のプレゼントだったということに。クリスマスの朝、私たちは忘れられない贈り物を母からもらったのでした。たった27日間のあまりにも短い山口での母との暮らしでしたが、その価値は計り知れません。

今ごろサンタは17年間、天国で待ちくたびれていた父に、母を贈り物として届けてくれていることでしょう。


12月12―18日

2010年12月19日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 「たいした味ではなかろう」と分かっておきながらもメニューにあるとつい注文してしまうオムライス。しかしこれには驚いた。ケチャップがかかっとらん!しかも卵をクルリと巻きもしない。「こんな俺を食ってみろ!こっちが食べるお前を評価してやる!」。奴は僕に挑戦している!と思ったが…実は単純におばちゃんがかけ忘れただけやった。

12/12(日) クリスマスを前に全国から会堂建築の募金依頼が届く。どこも祈りに満ちた内容で「全ては神様のご計画のもとで…」とかなんとか書かれている。てやんでえ!祈って銭が集まりゃ泥棒はおらんわい。必死で集めろ!でも僕は今、もらった年末ジャンボが当たるよう心から祈ってます。皆さんも是非ご加祷ください。

13(月) 岩国医療センターの玄関前駐車場には障害者用スペースが3台分しかない。仮に空いていてもリフトバスは停めさせてくれん。車体に「亀の里」と書いてあるので営業車扱いになるからだという。べらぼうめえ!こちとら年250万の寄付がなきゃ運営できんのじゃ。営業車扱いしたいなら亀に大募金をしてから言え!

14(火) 今夜がピークのふたご座流星群を見逃して寝てしもうた。今年最後の流星群を見逃しちまうとはドジ踏んじまったぜ。しょうない、21日の夕方に起こる皆既月食を楽しみにしとこっと。天体ショーの魅力はタダで見られること。それに都会と違ってここは毎晩S席。都会で輝くネオンも魅力やが…やっぱ星の光がええ。

15(水) 義理の母が入院。まさか東京から山口に来て手術(右足の切断)を決意しなければならないなんて誰が想像したろう。でも義母の決心を聴いて僕は久しぶりに心が熱くなった。人間、心が熱くなるなんて経験はめったに出来んこと。牧師の説教では心を熱く出来ない皆さん!是非、今後の義母に期待して下さい。

16(木) 初雪が舞った。韓国では「初雪の日に好きな人と一緒にいたら恋がかなう」というジンクスがあり、特別な意味を置くという。若いもんは夢があってええのう。いつの間にか、雪の日には出かけることすら億劫になる年齢になってしまった僕は何を失ったんやろなあ?あ、でも雪見温泉やったら喜んで行きまっせ。

17(金) 午後義母の手術が行なわれた。無事に済んだものの、僕らは心の中の何かが断ち切られた感じで家の中が暗い。夜、大阪の母に手術のことを伝えたら泣いとった。泣いたついでに7月の叔父の死や、去年の親父の死、あげくの果ては22年前の祖母の死の話しにまで及んで泣きのツボに入ってしもた。誰か止めたって~な。

18(土) 冷蔵庫でゼナを発見。元気を出すため飲もう!ところでこういう栄養ドリンクを飲む時に最も大切なのは、その品物のランク。すなわちピンからキリまである値段やがな。きっと1本5000円のゼナに違いない!と信じて疑わずに飲むと、みるみる元気が湧いてきた。ちなみにこれはゼナF0-1。6月で使用期限切れやった。


12月5―11日

2010年12月12日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 有馬温泉には「金の湯」と「銀の湯」と呼ばれる二種類の温泉が湧く。ただ、僕の健康に合いそうな効能は無く、むしろ高血圧,動脈硬化等の禁忌の方が多かったのが悲しかった。しかし、「金の湯」なんて、よくもまあぬけぬけと名付けたもんや。大きな声じゃ言えんが、僕にはどうしても「温い肥溜め」のように感じてならんかった。

12/5(日) うちのめかりが時々香水のにおいをつけて帰って来るらしい。僕はかいだことがないが確かに男性ものの香水だという。きっとその男性(?)にはめかりなんて変な名前じゃなく、もちっとシャレた名前で呼ばれ可愛がられているに違いない。ちなみに行きつけの獣医ではメカリじゃなくメカソと登録されている。

6(月) うちの青年が失声症を発症。心配するな。友希なんて3回も発症しとる。美智子ちゃんも、映画『赤ひげ』のおとよも、『新世紀エヴァンゲリヲン』の葛城ミサトも、聖書じゃザカリヤも体験者や。まあ、失声どころかほぼ全員が失言症の牧師たちに比べりゃ罪がないだけマシやろ。僕の祈りで9時間後に完治した。

7(火) 日本の子供の読解力が65ケ国中15位になったとかで、危機感を抱いた文科省が読書時間を増やすよう命じたところ8位にアップしたという。いったい何位以内に入ったら安心するんやろ?例えばうちじゃ天語がクラスで半分以内に入ったらカンニングを疑うし、帆波が学校に行き出したら病院で診てもらうがな。

8(水) 金星の軌道に乗りそこねた探査機『あかつき』やが、6年後に再びチャンスが巡ってくるという。金星と言えば先週12/4の夜明け前に光り輝く姿を現した。思わず拝みたくなるような明けの明星やった。明星と言えばチャルメラには子供の頃から大変お世話になった。思わず拝みたくなるようなラーメンやった。

9(木) 便座のヒーターが入らなくなり業者を呼ぶ。断線しているとのこと。保証期間が過ぎているので便座代26000円+出張修理費8000円が要りますと言った後、「理不尽ですよね。納得いきませんよね」と出張修理費の8000円だけにおまけしてくれた。ええ!ホンマかいな?まけ過ぎやろ?逆に納得がいかん。

10(金) 大阪の母が今日新しい(とは言っても中古)車が来たと電話してきた。話を聴くと、「軽やから全然馬力が無いねん。乗り心地も悪いしなあ。ボディーの回りも傷だらけや。それに事故したらいっかんの終わりやで」などと愚痴る。「買った後から後悔しても」と言ったら、「うれして電話したんや」と。どっちやねん!

11(土) 今年の大島みかん収穫ボランティアは8名。しかも僕以外全員が初心者。ここでベテランとして指導したいとこやが、年一回しか手伝わんにわか労働者ゆえ、案の定、指導ミスで大きく時間をロス。目標のコンテナ50箱には届かず。大島みかんだけに「おお、しまった!未完成や」ってか?…作業の疲れやろな。


11月28日―12月4日

2010年12月05日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo僕の故郷の牛滝山で出会ったお地蔵さん。『愚痴聞き地蔵』なんて書いてあるが、人の愚痴を聴く時はそんなに嬉しそうにしたらあかんがな。その仕草はどちらかと言うと盗み聞きか、「今日、耳日曜~」にしか見えんで。しかし、先日岩国で出会った『お掃除地蔵』にしろ、地蔵さんちゅうのは赤いもん着せられる宿命にあるんやろな。

11/28(日) ちょっと用事で宇部にあるグリーンブリッジ教会に電話をしたところ、「今しがた教会にレスキューが来ていたんですよ」とT牧師の奥さんが話してくれた。なんと息子のJ君が屋根に登って降りられなくなってしまい、119番に助けを求めたという。おもろいことするやないかJよ。おじさん…そういう子、大好きや。

29(月) 東京より雅子様の母上(いわば皇后様やな)が来会。今日からうちで同居することになった。要介護4というと介護経験者たちはみんな口々に、「そりゃあ大変ですね」と心配してくださるんやが、僕ら家族はあんまりピンと来ていない。なんせうちは要介護どころか、妖怪度5以上の連中であふれとるからなあ。

30(火) 亀の里のクリスマス募金郵送作業。分区内の教会から有志が手伝いに来てくださった。ありがたい!と言いたいとこやが…いつも三百部は余るはずのニュースが今年はなぜか足らん。郵送先が増えたわけではない。考えられることといえば…。いや、考えん方がええかも。なにか重大なミスに気付きそうやから。

1(水) 義弟夫婦を大島に案内する。僕の一押し、橋のたもとの売店のエビカツと、たちばな屋のにぼしラーメンに大感激してくれた。もちろん僕が作った訳ではないのに自分が褒められたみたいに嬉しくなる。まるで自分が建てたかのように、来る客来る客に関西空港を自慢していた親父の気持ちが今少し分かる。

2(木) 福山のイースト教会のH牧師(注:Hな牧師という意味ではない。かといってHではないと弁明しているのでもない)が吉野家の三千円分の金券を送ってくれた。使用期限が3日しかないので「使い切れますか?」と心配してくれたが、なんのこたあない。たった一日で使い切っただけでなくまだ二千円ほど足らんかった。

3(金) 牛丼といえば先週、僕が狂喜乱舞する出来事が起こった。なんと「当選おめでとうございます!」と『吉野家百十一周年記念丼&お椀セット』が送られて来たのだ!春に10通の応募はがきを出したがことごとく落選し、別なルートで応募した1通が見事当選!正教師に合格した時の比じゃないくらい感激しとる。

4(土) 娘が回診していたら、見舞い客が患者に手かざしをしている場面に遭遇し「ちょっと待って」と止められたという。牧師とて祈りの最中に回診が来たら戸惑うぞ。看護師に待ってもらうか、神様に待ってもらうか、あんたならどっちを選ぶ?しかし…手かざしか。その患者さんがその後どうなったか教えてもらおっと。