実家の僕の部屋の天井に貼ってあるペナント。最近はほとんど見なくなったが、ひと昔前は旅行土産の定番。旅先で必ず買ったが、親父も旅先で買っては僕にくれた。でもね、自分で行って買わんと意味ないねん。「ありがとう」と言いながらも(こうなりゃ親父が行った旅行先に僕もいつか必ず行ってやる)と心に誓ったことを覚えている。
5/24(日) 新月の夜は星を観にゃ…とばかり、夜風に誘われるまま天神さんの境内の方に歩いて行った。ここは真っ暗やからよく観える。ここまではよかった。暗闇の中を手探りで歩いとったら石段に蹴つまずいて、左側頭部を神社の壁にしこたま打ちつけてしまう。おかげさんで種類の違う星がたくさん見えました。
25(月) 遠くからヨタカの鳴き声が聴こえてきた「キョキョキョキョキョ…」。キャンプ場で聴いたことはあったが教会で聴くのは初めてや。うれしいなあ。できればフクロウやトラツグミあたりも鳴いてくれんかなあ。それはそうと、今夜は亀の里の事務所で盛んにヤスオの鳴き声がこだましている「ナッサケナイノオ~」 。
26(火) 広島駅でこだまからのぞみに乗り換える時、熟睡してしまい発車のベルで飛び起きて列車から飛び出た瞬間にドアが閉まった。冷や汗もんのスリルと、ホームの客の注目を一斉に浴びたおかげで完全に目が覚めた。できることなら、看護実習で毎日睡魔と闘っとる彩七(サイナ)にもこれくらいの覚醒を与えてやりたい。
27(水) 横浜での研修のあと大阪へ。今回は前に修理しきれんかった水道が気になって実家に立ち寄ったんやが、帰宅早々母から差し出されたメモには修繕箇所が5つも書かれていた。増えとるがな!その前に怒涛の愚痴や世間話しに付き合うこと2時間半。母親のストレスの修繕はこのあと土曜までかかった。
28(木) まずは最大の難所の洗面所から。以前から何度修理しても蛇口から水がポタポタと漏れる水道。思い切って蛇口を交換することにした。35年前の洗面所は難敵で結局洗面台を取り外しての工事となる。そのあと再び母の話し相手。親父の体調は以前に比べて安定しているが母親のストレスはどうやら臨界点や。
29(金) 今日は台所の水道、風呂場の排水溝、ドア止め部品の取り付け、古くなった固定立て簾(タテス)の交換。これが業者なら(母親のお相手代はサービスとして)工賃3万円ってとこやろな。さて、今夜も近くの池からしきりとカイツブリの声が聴こえる。もの悲しい声に最初は心がなごんだけれど…こう毎晩続くと騒音やで。
30(土) 親父に「ほな帰るわ」と言うと「帰るんか?」と答えてくれた。認知気味の親父ゆえ会話が成立するだけでも嬉しい。そしていつもこの瞬間、できるだけ頻繁に帰ってやりたくなる。「また来るわ」と言い残して帰った僕は、広島駅でのぞみからこだまに乗り換える時、熟睡していて到着の放送で飛び起きてドアを出た。