周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

4月19―25日

2020年04月26日 | 日記・エッセイ・コラム

生まれたばかりのイチョウの葉。世間じゃ人間様がコロナで大騒ぎしている中、いつものようにイチョウが芽吹き出した。これから見る見る大きくなって、駐車場に広い木陰を作ってくれる。木の下に車を停めてもヒヨドリの糞から守ってくれる。秋にはギンナンの実のプレゼントを贈ってくれる。そのかわり、ゴミ袋50以上の落ち葉の処理は覚悟せねばなるまい。

 

4/19(日) 無牧になった光教会の協力牧師として月1回の説教を担当することになり、今日がその初回。ひとつだけ心配なことがある。この教会の代務である角田牧師の説教と僕の説教は精進料理と立ち食い蕎麦ほどの差がある。食わされる方は混乱するやろなあ。その証拠に去年まで辻説教フルコースを味わっていた大島教会では、僕が戻った途端、食中毒が生じているような。

 

20(月) その昔、名古屋のK牧師が「大嫌い!顔が受け付けん」と女優の杏さんを酷評していたが、動画で加川良の『教訓Ⅰ』を歌う彼女を見て驚いた。どこでこの歌を知ったんやろ?なんでこの曲を選んだんやろ?安保闘争時代の社会を皮肉った歌詞。PKO騒ぎの時には放送自粛になった歌。そんな加川良は若い頃から僕の憧れ。K君、この動画を観て杏を見直したまえ。

 

21(火) 歯の定期健診へ。いつもと違うこと。①受付で体温を測定された。②診察台に座ったらイソジンでうがいを求められた。③マスクをさせられたまま治療が始まった。それは嘘に決まってる。前々から聞きたかったことをおそるおそる尋ねてみた。「ところで僕の歯は何本残っているんですか?」「21本です」。まだそんなにあったんや。乳歯の時代よりも一本多いぞ。

 

22(水) 亀の里委員会で毎年5月に開催される《亀の里フェスティバル》の中止を決める。この時の収入は大きいが「周囲の視線を考慮して」という理由を前に、亀だけあって、手も足も出ない。社会では要請を受けても開業する店舗の名前を公表するとか言っている。それじゃ要請ではなくて命令にすべきや。「任意」などと言いながら、拒むと「連行される」のに似ている。

 

23(木) 世界的に子供たちの間で「コロナ遊び」が流行していて、大人たちが心を痛めているらしい。やれ!やれ!大いに遊べばええ。戦争時代に戦争ゴッコが流行った。子供は不安や恐怖を遊びに取り組む。ある本によると、安倍とかいう人は子供時代、首相官邸に押し寄せたデモ隊の「安保粉砕」の抗議を真似て遊んだらしい。その時、祖父の岸は笑って見ていたという。

 

24(金) ずいぶんとコロナ騒動を揶揄ってきたが、最早ジョークすら言えなくなってきている。長女は休業で自宅待機継続。大阪の長男の店では苦肉の弁当販売。次女は外に出られぬ娘らの相手で育児ノイローゼ。石垣の次男は音信不通(これはいつものことや)。広島の末っ子からは「礼拝やめろ」とうるさく抗議がくる。♪ここらで止めてもいいコ~ロ~ナ~♪(自動車ショーより)

 

25(土) 休業しない大阪のパチンコ店の名前がついに公表された。命を顧みず入店する客の中には必ず多くのギャンブル依存症者がいるはず。その一方で大阪はカジノ誘致構想を大々的に打ち立てている。この矛盾に気付いているんやろか?ちなみに日本の推定ギャンブル依存者数は現時点で世界のコロナ罹患者数とほぼ同じ。この際、カジノ構想はきっぱりと撤廃すべきや。


4月12―18日

2020年04月19日 | 日記・エッセイ・コラム

矢野先生から度数96という強烈なウォッカを頂いた。(多くの人は僕を見ただけで酒豪と勘違いするが)こんなのを飲んだら、即刻あの世にご招待されるだけや。20%ほど薄めたら消毒液代わりに使えるらしい。いやもったいないから、来る人、来る人に自慢しよっと。そして「どうしても飲みたい!」という方が現れた時に、一滴ほど味わってみよっと。

 

4/12(日) イースター。周防教会でも大島教会でも礼拝を行なった。緊急事態宣言が出された地域では中止している教会もあるが、宣言が出されていない地域でも礼拝自粛は広がっている。このまま続けていると同業者から白い眼で見られるかもしれん。おっかなびっくり、こんな妙な気分での礼拝は初めてや。コロナの勢いに屈するのは仕方がない。でも白い眼には負けたくない。

 

13(月) 再びカミュの『ペスト』を読み返している。学生時代はなんとも思っていなかったが、このような状況で読み返してみると「すごい小説やな」と驚いてしまう。当時、キリスト教信仰はペストが蔓延する中、大批判を受け、人々は失望のうちに教会を見限った。しかし災禍が去った後の教会は同じような過ちをまたしても繰り返してゆく。伝染病よりもずっとタチが悪い。

 

14(火) 牧師館のエアコン3台を二十四年ぶりに交換。取り付け業者の若い兄ちゃんが4時間がかりで交換してくれた。高所作業に手間取っていたみたいなので、作業の後「ご苦労さま」とビールなど6本ほど手渡すと子供のように喜んで帰られた。これをもし最初に手渡したとしたら何かサービスをしてくれたかも知れんが、なにやら賂(マイナイ)みたいで僕の主義ではない。

 

15(水) 愛隣幼児学園で今年度最初の礼拝。おるおる三歳児たち。「エー、アナタ、日本語ワカリマスカ?」から質問をして、どの程度モノが通じるかを試みる。「イエスさま知ってる?」「はぁい」。「クリスマスは?」「はぁい」。「牧師は?」「・・・」。「ところで聖餐論に関してですが・・・」なんて聞けるわきゃない。教団に聞いても不自然な答えしか返って来んからな。

 

16(木) 教団から気色悪い表現の声明が色々と出されているが、礼拝の自粛はもちろん、聖餐式の自粛まで呼びかけられている。ほお~そうなの。ついでに考えて頂きたいんやが、いっそのこと聖餐式を永久に止めませんか。そうすれば少なくとも問題の一つが解決へと導かれる。すなわち一人の追放された牧師が戻ってくる。これから誰もがいがみ合わなくてすむ。名案でしょ?

 

17(金) 役員会にて礼拝存続の決議をする。礼拝をすることが目的ではない。教会の役割りを考えての決断。とは言え、砂上の決議ゆえ、全て感染の状況次第で崩れる。教会が成すべきことは第一に感染源の断絶協力。それは当然のこと。しかし今の県内の状況から考えると、行き場を失った子供たちやご高齢の方々へ会堂を24時間開放すること。とにかく今はそうしたい。

 

18(土) テレビが壊れた。映像は出るが音声が出てこない。東芝のサービスセンターに電話をした。こら!あんたとこのテレビはたった5年で壊れるのか!詐欺商法か!消費者をバカにするんか!と、言いたかったがコールセンターの姉ちゃんには何の罪もないので我慢した。ちなみに修理代の目安を聞いた。ご、五万円程度?おんどりゃあ!でもグッと耐えた模範的な消費者。


4月5―11日

2020年04月12日 | 日記・エッセイ・コラム

走野の店の「つきだし(お通し)」と「お造り」。「豪華過ぎる」というお声もあるが本人のこだわり。そんな走野の店『地酒と旬菜/ちそうや』も大阪府の緊急事態宣言で、ついに休店に追い込まれた。そこで親バカですが、再開した暁には是非また行ってやっておくんなせえ。新大阪駅から御堂筋線で一駅「東三国」下車、徒歩2~3分ですけえ。

 

4/5(日) 礼拝後、教会総会(巷では周防は「妖怪総会」と呼ばれている)を開催。会員の出席はたった6名(その他、陪席4名と僕)と今年は過去に無いほど出席者が少ない。本来ならば少なくとも13名の会員がここに居るはずやった。啓蟄はとっくに終わっているが、周防の虫たちは未だに外出許可が出ない。今は礼拝をしているがコロナで中止となる時は近いのかも知れんな。

 

6(月) 閉鎖した豊浦教会の備品を頂きに下関へ。ここでついこないだまで礼拝はもちろん、過去には幼児施設も開設されていた。中に入ると掃除さえすればいつでも再開できる雰囲気が残っている。小さな教会はこれからもどんどんこのような運命をたどる。そんな状況の中、都会に溢れている教会の中から「うちを売って助けよう」という所がきっと現われる!訳ないわなあ。

 

7(火) 診療所で踊りのお師匠さんに出会う。ご主人のラーメン屋はコロナ騒ぎで休店中だそうな。大阪の走野の店も緊急事態宣言が出たら休店に追い込まれることやろ。人が恐れる病原菌を人が運ぶ。超流通時代ゆえ拡散スピードも速い。「新幹線」が日本の大動脈だとすれば、今は「新感染」と化して広める。言っときますけど、ここで神様に祈ってもどうにもなりまへんで。

 

8(水) 聖光高校の始業式と入学式が行なわれる。400人もの人が全員マスクをしている姿を初めて見た。プログラムも大幅にカット・縮小されている。僕に与えられた持ち時間は聖書朗読と説教と祈祷とを合わせて3分以内。地球上で戦うウルトラマンの持ち時間やがな。でも逆に闘志がわく。よ~し、やったろやないか!と語り出したまではええが、やっばぁ~30秒も超過した。

 

9(木) 今日からいよいよ授業が始まり、初めて聖光の教壇に立つ僕は前任の橋本牧師をはるかにしのぐ素晴らしい授業を行ない、生徒のハートをガッチリとつかむ!筈やった・・・のに、授業開始は二週間延期となりました。コ、コロナめえ!わしの貴重な時給まで奪いやがって。あ、不謹慎な発言をしてすみません。橋本牧師なら、きっとこう言うに違いないやろと思って。

 

10(金) カミュの名著『ペスト』が空前の売れ行きだとか。内容はほぼ忘れてしまっているが僕も学生時代に読んだ本や。昨夜はネット映画で『感染列島』を観た。身につまされる。その昔『ザ・デイ・アフター』を観て映画館を出た時、どこかで核戦争が始まっているような錯覚に見舞われドキドキした。折しも世界中に核の恐怖が蔓延している時代やった。でも、今は平和か?

 

11(土) 聖光高校の通信制入学式。本日の失敗。うっかり、式服の上着を忘れて行った。教務部長が親切にもご自分の上着を貸してくださった。説教(今日は5分も話してしもた)の後「礼!」の号令を待たずにそそくさと降壇してしまった。ちなみに、先日の始業式では上手から登壇して下手に降りるのを一人だけ上手から降りて注意された。どうも僕は儀式というものが苦手や。


3月29日―4月4日

2020年04月05日 | 日記・エッセイ・コラム

平日の錦帯橋。満開の桜。各地で呼びかけられている「花見自粛」のせいなのか観光客は少な目。というか、地方ゆえ休日以外の観光客はそもそも少ない。昔からの超穴場。でも土日はいつも大混雑。しかし今年はどうか?そんなことを想像すると、こわいもの見たさに出かけたくなる。山口と大都会の温度差は大きい。

 

3/29(日) 教会玄関に落ちていた糞で早くもツバメが帰って来たことを知る。糞と言えば以前広島の観光地の山でクマの糞らしいものを見たことがある。その時の決め手になったのは、①大きさや形が大型動物のものであったこと。②色んな木の実の種が混ざっていたこと。③ほとんど臭いがしなかったこと。いずれにせよ「うんち」を見てあんなに興奮したのは初めて。

 

30(月) コメディアンの志村けん氏がコロナで亡くなったというニュースが報じられた。さっそく栗栖さんから電話があり、「志村けんが亡くなりましたね。寂しいです」と開口一番に言われた。僕は特に志村氏と親しかった訳ではないので何て応えていいのか戸惑ってしまう。そう言や、栗栖さんの生きざまを見ていると、確かに「ドリフで育った感」が全身にみなぎっている。

 

31(火) 臨時役員会。2019年度の決算をした結果、近年には無い三十万円もの余剰金が出てみんな震えあがった。この大金どうやって隠そうか?もしも教区にバレたら援助金を打ち切られてしまうぞ。そうや!借入金の返済に充てよう!実際、返済するとすっかり無くなった。ちなみに全国には毎年一千万以上の余剰金が出るバチ当たりな教会はざらにある。温度差は大きい。

 

1(水) 聖光高校の辞令交付式。理事長から辞令が手渡される。そこには非常識・・・じゃなくて「非常勤講師に任命する」と書かれてあった。辞令と聞いて頭に浮かぶのは昔のドラマのある場面。「母さん!辞令だ!刑事になったよ」と満面の笑みで家に走る『刑事君』の桜木健一の姿。もし僕が母に言えば「あんた大丈夫か?」と言われるに違いない。非常識な息子やからな。

 

2(木) ぼちぼち教会総会の資料を作らねばならん。とは言っても、いつものようにほとんどの資料は教会員が作ってくださるので、僕は例のごとく、マンガの挿絵を入れるだけ。♪仕上げは牧師さ~ん♪ってか?すなわち僕がすることは、いらんことをして資料の価値をおとしめること。それでも楽しみにしている人もいる。♪わがままは牧師の罪、それを許さないのは教会の罪♪

 

3(金) コロナの影響で職場が休業に追い込まれ、友佳が自宅待機をしている。零細企業の実態である。今後のことは職場からの「追って沙汰」待ち。しかし待てど暮らせど連絡が無い。こんな時、父として慰めの一つも言わねばなるまい。そこで、「きっと首やぞ」「もう忘れられとるぞ」。友佳のイライラはピークに達した。もしかして僕って、あまり良い父ではないかも。

 

4(土) 帆波から「礼拝は休みにしんさい」という電話があった。なんでも「お年寄りが多いので心配だから」だって。プルプル・・・(←小刻みに体が震えている表現。この際、ワナワナでもよい)。おんどりゃ!どの口が言うとんねん!たまに帰ってきてもガーガー寝ていて、何度起こしても礼拝になど出たためしがないお前が言うセリフか!ま、その気持ち、参考にはしてやるぞ。