周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

10月22—28日

2023年10月29日 | 日記・エッセイ・コラム

子供の頃、チンドン屋さんの後をどこまでもついて行って迷子になりかけたことがある。あんなに楽しい楽隊はなかった。亀の里フェスティバルに来てくださったのは隣町の高森チンドン隊の皆さん。メンバーは全て高齢者。見事な老後の楽しみ方や。面白くてピンボケになってしまった。

 

10/22(日) 晴天の秋空の下、4年半ぶりに亀フェス開催!その間、分区内教会も無牧が増え、人が来るか心配やったが近隣~広島まで沢山の方々が来て下さった。ゲーム担当は聖光高校の生徒。何と言っても強力助っ人は高森チンドン隊。フェスタ終了後に駆けつけたノアのフラが観られなかった方々は残念!

 

23(月) つわものどもが夢のあと、となった会堂の大掃除を始めた。昨夜泊まって明け方帰路についた広瀬夫妻がわざわざ引き返してくれた。それからここ何年も雲隠れしては平日時々現れるFさんも参戦してくれた。これも全て雅子効果やろな。牧師に任せたら来年のフェスタまでそのままの状態やろうから。

 

24(火) どうやら僕にもスイッチが入ったようや。会堂掃除がおもしろくなってきた。うちの教会の最大の欠点は収納場所が極端に少ないこと。そこで僕の数少ない能力である「整理癖」を発動。まるでパズルをやっているようで楽しい。ただ一点だけ問題がある。パズルゆえに一度崩したらえらいこっちゃ!

 

25(水) 愛隣幼児学園に行ったら柿もぎをしていた。ミナ園長が高枝切りバサミで器用に収穫している。時々熟し過ぎた柿が園児めがけて落下する。当たったら面白いのになあと思いながら見物する。小学生の頃、柿泥棒をした。その時に初めて知った渋柿の味。これが世に言うバチか!身をもって学んだ瞬間。

 

26(木) 学校に持って行く弁当を作るんやが、どうしても卵焼きがうまく作れない。焼き方はまあまあやが味が悪い。これは遺伝やな。僕の母親の卵焼きも不味かった。友達の弁当の卵焼きがうらやましかったのを覚えている。よし明日は他人丼風に作ろう。これは母の得意料理。高校時代ほぼ毎日このおかず。

 

27(金) しまった!他人丼風に作るのに牛肉を買うのを忘れた。再び不味い卵焼き。生徒に卵焼きの交換を申し出られたが断った。ちなみに次女の彩七は卵焼きの達人やが、教えてもらうのは僕のプライドが許さないので全て自分で研究するつもり。成功するまでにコレステロール値が爆上がりしてしまうかも。

 

28(土) 早朝、病院から電話。雅子の容体急変と聞きバイクを飛ばす。高速道の路面がまだ朝露で濡れているのであまり飛ばせない。車にすりゃ良かった。気持ちが上がったり下がったりの日々。株をしている人も毎日こんな気分?なんてふざけたことが書けるのは、雅子が思っていたよりも元気やったからや。


10月15―21日

2023年10月22日 | 日記・エッセイ・コラム

左は広島大学病院の玄関にあるモニュメント。クリスマスツリーの樅の木をモチーフにして広島の四季や原爆ドームなどが描かれている。右は近くにある公園から見た病院。写真を撮ることができたのは気持ちに余裕が出始めてからやった。でも余裕がない人の目にはどんな作品も目に入らないやろな。人の気持ちは瞬時に揺れ動く。

 

10/15(日) 今までジャーナル上では伏せていましたが先月11日に妻の雅子が岩国の病院で末期ガンの宣告を受けました。見る影もなく落ち込んでしまった僕の側に子供らがずっと居てくれました。広島大学病院に入院した妻のもとに毎日通いました。ところがあらゆる種類の検査や生検を受けた結果、なんと

 

16(月) ガンは見つからないとの診断。ただ肝臓がもはや機能しないので現在は生体間移植の準備をしていて、どの子供が適合するかを調べています。残念ながら長男は不適合。今は長女を検査中。いずれにせよ当初、緩和ケアを勧められていたことを思うと治療法が見つかっただけで心の闇に光が射しました。

 

17(火) 赤ん坊が泣きやむソングというのがあるが、生後3カ月の帆波の子に「とんとんトマトちゃん」という動画を見せると本当に泣きやむ。僕らが子育てをした時代にはそんなもの無かった。進歩か進化か知らんが便利になったもんや。妻のことでメソメソする日々。大人が泣きやむソングがあれば教えて。

 

18(水) 日曜の亀フェスのためドリンクを買いに行く。「余ったらどうすんねん!」という心配よりも「足りなきゃどうすんねん!」という不安の方が強いので大量に買い込んだ。余れば自分で買い取ってクリスマスに使えばええし、それでも余ったら来年のキャンプで使う。え?賞味期限?内緒に決まっとる。

 

19(木) ギンナンの件やが「僕がしごうする!」と豪語したものの実は85のお婆ちゃんが全て処理して下さった。僕も黙って見ていた訳ではない。「僕がします」「もうやめて」と何度も告げたんやが、この婆ちゃんは聞く耳持たぬ頑固婆…もとえ!意志の強いお方ゆえ全てお任せした。ありがとうございます。

 

20(金) 徳山で牧師会。バイクで行ったので夜に備え厚手の上着を用意し、その上からレインコートまで重ね着。これで万全や。前に広島から震えて帰った時の教訓がここに生きる!そして走り出した途端「さぶ~!」。ここは山口の盆地やった。熱いシャワーを思い浮かべながら歯をガチガチしながら帰った。

 

21(土) 明日の最終準備。たくさんの方々がお手伝いに来てくださった。嬉しい限りや。でも僕は知っている。誰もがこう思っているに違いない「雅子さんがいないので牧師だけじゃ何の力にもならんからな」と。牧師は口ばっかりで動かない。雅子は黙ってひたすら働く。みんな、ちゃんと見ているんやなあ。


10月8—14日

2023年10月15日 | 日記・エッセイ・コラム

聖光高校の文化祭で体育館に飾られていた阪神リーグ優勝時の岡田監督胴上げシーン。生徒が作った巨大な作品。カープファンが圧倒的に多い山口ゆえ、僕ならちょっと遠慮してしまうがなあ。しかしどうやって作ったんやろ?その技術と根気に敬服した。かく言う僕は1985年限定の阪神ファン。毎年応援していたら身が持たん。

 

10/8(日) 岸和田のだんじり祭りは9月と10月に行われるが、9月の方が有名でニュースでも報じられる。僕が子供の頃に参加したのは10月の方。今年は昨日今日がその祭りやった。某牧師が「岸和田祭りを無くす」と言っていた。異教の祭りは神に背くからか。でも僕はその祭りの法被を持っていたりして。

 

9(月) この一週間ほぼ毎日広島に通っている。往復120kmは全く苦にはならない。昼過ぎの出発なので通勤ラッシュと重ならないのがラッキーやがこれがもし渋滞の中となれば話は別。ゆえに通勤などで通っている人のことを思うと頭が下がる。毎日出勤。毎日ラッシュ。やっぱ僕には会社勤めは無理やろな。

 

10(火) 今月の22日に開かれる『亀の里フェスティバル』の案内チラシをご近所に配りに行く。4年半ぶりの開催となる。亀の里アパートの一大イベントやが準備が大変や。テントや遊具は予約したし、後はガスボンベにコンロに食材の注文と…とにかく色々。でも前に天神祭りを主催した時よりもずっと楽や。

 

11(水) 夜9時のこと。広島からの帰り国道2号を岩国市内に入った時、道端に立つ人の姿。ヒッチハイカーや。「どこまで?」「福岡方面です」「泊まるとこあるの?」「無いです」「うちに来る?」「いいんですか!」。神戸の男子大学生2人。教会に連れて帰ったら娘たちが言う「なんでも拾ってくるんやから!」

 

12(木) 危うく今日の役員会を忘れて出かけるとこやった。ここ最近集中力が欠けとる。出かけていたら夜の用事もすっぽかすところやった。その用事とは亀フェス応援に来てくださる《高森チンドン隊》の方々に挨拶に行くこと。陽気な高齢の方々が快く引き受けて下さった。チンドンか。血沸き肉躍るなあ。

 

13(金) 今日から高校の文化祭(愛校祭)。実は明日の朝の礼拝説教の箇所を忘れてしまったので学校まで聞きに行く。もはや集中力とかの問題ではないぞ。体育館では生徒らの舞台公演。思えばコロナのため本格的な文化祭は初めてや。妻の雅子と出会ったのも彼女の大学の文化祭。悔しいけれど、僕の一目惚れ。

 

14(土) 二日目はバザー。知らんかった。事前に食券を買うのがここのルール。何も食べられんやんと諦めていた。そんな僕に生徒らが自分の食券をくれる。やった~!と喜びたいが、そこはけじめをつけて代金を払った。でもそんなにいらんよ。どうすんねん!誰が食べるねん!おお、これが世に言う食券乱用か。


10月1—7日

2023年10月08日 | 日記・エッセイ・コラム

「朝に咲いて昼にはしぼむ。まるで朝露のよう」という命名のいわれもあるが、英語ではデイフラワーと言うらしい。とは言うものの、結構夕方まで咲いていたりするのを目にするが、やっぱり朝の花が一番きれいにみえる。そんなツユクサの上で寝ころんでシャツを青く染めてしまい怒られた記憶のある花でもある。

 

10/1(日) 夜、窓を閉めると暑いが開け放つと涼しい風が入るなあ~と思った矢先にけたたましいエンジン音を轟かせてバイクの集団が国道を爆走。70年代の東京では数百台が我が物顔に暴走していた。それ以前はカミナリ族と呼ばれていた。今夜の暴走族は「絶滅危惧種まだここにあり」と訴えていたんやろか。

 

2(月) またしても帆波母子がうちにいる。誤解されると困るので一応言っておくが夫と不仲とかではない。むしろラブラブ。ここにいる理由の何%かは僕にあるようやが、その謎解きはディナーの後として、小中不登校やった帆波が逞しく育った姿に「あれは何やったんやろ?」と妻と昔を振り返る今日この頃。

 

3(火) ほんの二日前まではパンツ一丁で寝ていたのに今朝は寒さで目が覚めた。衣替えとはよく言ったもので秋が猛スピードでやって来た。愛用のアロハともしばしお別れか。もう少し寒くなったら(懸賞に当たった当時は太っていて着られなかった)僕のお気に入りのジョンレノン・ジャンパーの出番となる。

 

4(水) 刑事さんがきて「この辺に防犯カメラは無いですか?」と聞かれた。見かけたことないなあ。住み良い町やからなあ。何があったのか尋ねたかったが僕も急いでいたので聞きそびれた。その昔お巡りさんがやって来て「鍵は閉めて」と言われたことがある。あいにくうちの教会は24Hオープンなんですよ。

 

5(木) お好み焼き屋で後ろの席に座っていた年配女性たちの会話が賑やか。嫁の話をしているらしい。最初は全く気にもとめなかったがどうやら嫁のことではないみたいや。ジャニーズ?今話題になっているあの事件のこと?婆ちゃんたちの話題にまで上がるのか。でももう少しボリューム絞って話してほしい。

 

6(金) 今日で高校の中間試験が終わった。疲労困憊している生徒たちに授業をするのも酷なので雑談でお茶を濁す。亀の里のことでも話したらきっと興味ないから寝るやろ。と思ったがみんな目をランランとさせて聞いている。試験を終えた安心感で神経が高ぶってるんや。せっかく寝させてやろうと思ったのに。

 

7(土) 昨夜バイクのヘルメットについているビーコム(自分で調べて)で初めて音楽を聴きながら夜の広島を快適に走った。途中まではね。長袖を着ているが次第に寒くなり始め、山口に入った頃から寒さはピーク。流れる曲は『白い冬』選曲を間違えた。♪一人で思う秋はもう深く…感じるものは悲しい白い冬♪さぶ~!


9月24—30日

2023年10月01日 | 日記・エッセイ・コラム

アロハオレンジの『アロハランチ/ポーク』。本当はギャング丼を食べたかったが見慣れぬメニューがあると、どうしてもそっちを食べてしまう。シェフの友希に感想を言いたいからや(過去には辛口の意見も言った)。しかし出された瞬間あまりの量に食欲が喪失。だから持って帰った。爺さんにはキツイが美味かったぞ!

 

9/24(日) 41年前、山口県に来て最初に感動した光景は川面に群れ飛ぶ無数のホタルやった。その次に感動した光景は金色に実った稲穂の畦を真っ赤に縁取って咲き乱れるヒガンバナ。残念ながらホタルは激減してしまったが今でも所々で見られる。ヒガンバナはまだ健在。僕?40年ですっかり衰えてしまった。

 

25(月) 歯科検診。今日は歯のクリーニングだけやが「よく磨けていますね」と褒められた。思えば苦闘すること幾年月。とはチョット大げさか。でも初めて褒められた。気を良くしたついでに診療所へ。ここでも血糖値が下がって褒められた。しかし考えてみると病院にかからんことこそ褒められるべきやな。

 

26(火) 所用で広島へ。久しぶりにネオンキラキラの夜の街を歩く。ドン・キホーテに入ったのはええが、居並ぶ商品に目がチカチカして、焦点が合わなくなり気分まで悪くなる始末。そう言えば、都会は情報量が多すぎて慣れるまで時間がかかると聞いたことがある。やっぱネオンよりお星様キラキラがええ。

 

27(水) 転校してきた生徒のために聖書と讃美歌を購入。二冊で6000円を超える。あんたはそれだけの価値がある授業をしているのか?と問われると自己嫌悪に陥ってしまう。聖書よりも面白い本はいっぱいあるのになあ。たとえば『神さまってなに?』(森達也)や『完全教祖マニュアル』(架神恭介・他)とかは最高。

 

28(木) 昨日聖文舎で買った聖書と讃美歌を転校生に手渡した。計6380円のところ6000円にオマケした。差額の380円は言うなれば僕からの「お詫び」です。それを言うならば生徒全員の負担は100万円を軽く超えるぞ。あんたはそれだけの価値がある授業をしているのか!もう考えんことにしようっと。

 

29(金) 隣町に小さな古本屋がある。今まで入っている客の姿を見たことは無い。僕も今日で二度目の訪問。どう見ても元々本好きのおじさんが趣味道楽で開いているとしか思えない本屋さんや。時代劇の文庫本を中心に10冊ほど買って帰ったが、これだけあれば秋の夜長を楽しめる。ちなみに聖書は無かった。

 

30(土) 昨日アロハを着て行ったら生徒に「もう秋ですよ」と言われた。昨日は中秋やったし明日から衣替えか。でも暑いやん。先週は庭のイチョウでツクツクボウシも鳴いていたぞ。ただ夜はクツワムシがうるさく鳴くしカメムシも飛びまくり出した。僕は風流よりも現実を取る主義や。今夜もパンイチで寝る。