周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

7月22―28日

2012年07月29日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 東京では大規模な反原発デモが行なわれている。ここ岩国では沖縄の反基地デモには全く及ばないが、オスプレイ抗議に約600人が基地の対岸堤防に集まった。反対の意を表明している市長は近くの建物の中から双眼鏡で基地を覗いている。遠慮せずこの炎天下に出てきて一緒に抗議しようよ。目立たないようコスプレイで来ていいからさ。

7/22(日) 今年も『亀の里フェスティバル』の日が来た。分区の教会の人たちが自ら持ち寄った品々を自ら買い求める光景を、いつからか「タコの足食いフェスタ」と呼んでいる。ところで毎年言うセリフを今年も言うぞ。「協力は嬉しいけれど・・。売れ残った商品は持ち帰ってくれ!周防はリサイクルセンターとちゃうぞ!このタコ!」

23(月) オスプレイ搬入抗議行動に行く。怒髪天を衝くという言葉が胸にたぎる。つくづく思った。抗議したり反対したりするのはいつも少数者。この国に何を言っても通じない。せいぜい百戦1勝程度。でも全国から支援者が駆けつけてくれている。逃げずに闘ったからこその99敗。山口でも梅雨が明けた暑くて熱かった一日。

24(火) 新聞やテレビではオスプレイの強行搬入よりもイチローのヤンキース移籍の方がホットなニュースみたいや。昨日抗議をした場所に行って誰もいない防波堤で一人考える。もしこれが岩国じゃなくて他の町の出来事やったら僕はどこまで真剣になれたかな。悲しい色の岩国の海やのに元気いっぱいにボラがはねた。

25(水) 一喝すれば家族が従わざるを得ないような恐くて強い父親にあこがれていた。今日、天語が趣味のモデルガンや武具を全て手放した。僕が怒ったからか?と問うと「きっかけにはなったがそうじゃない」と応えた。自分で考えた末の決断らしい。そうやったな・・。自分で考えて決断を出す。これに勝るものはない。

26(木) クリニックで血糖値を測られる。やった!今日も褒められたぞ。まるで芸をこなしたら褒めてエサをもらえるアシカやな。ところで時々耳からも採血されるが、ピアスの穴を開けるのもこれくらいの痛さなんやろか?これくらいの痛さで済むのなら思い切って開けてみようかな?次回看護婦さんに頼んでみよっと。

27(金) 僕は決して人前で泣かない子やった。ある時、自転車とぶつかってブレーキレバーが頬を貫通したがそのまま駄菓子屋に走って行った。顔中血だらけの僕を見て店のおばちゃんが叫んどったのを覚えている。今日ゴミ処理場でリフトバスの荷台から前のめりで地面に倒れて全身をしこたま打ち付けた。でも泣かんかった。

28(土) 経済力のある国にメダルが集まるオリンピックが始まった。ボルトが100mを9秒台で走っている時に、どこかで誰かがライオンに追いかけられて8秒台で逃げ、北島よりも早いスピードでワニを振り切って泳ぐ誰かがおってもおかしくはない。世界70億人中、たった70万分の1の代表が競って世界一だなんて騒ぐなよ。


7月15―21日

2012年07月22日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo夜遅く教会員の奥さんから電話。「タガメいる?」「いります!」と即答。激しい睡魔に見舞われている最中やったが、いっぺんに覚醒。野生のタガメを見るのは初めて。なんせ絶滅危惧Ⅱ類に分類されている貴重な生物や。あと僕が出会いたい生物はコノハズクとツキノワグマ。それと・・・中学生のころ好きやった同級生。怖い気もするが。

7/15(日) 教区信徒大会はポニョで有名な鞆(トモ)の浦のホテルを会場に開かれた。当初心配した数を超える226名(教区70教会中)の参加。大盛況!と喜びたいとこやが宗教団体の集まりとしては微々たるもの。昔、韓国の知人が恥ずかしそうに語っていた「うちは信徒が三百人ほどの小さな教会です」。てやんでぇ!周防は17名でぃ!

16(月) 夜、帆波がバイトをしているラーメン屋に行った。嫌がる姿を楽しみにしていたが、タイミング悪く帆波は仕事を終えた後。でも厨房の陰からこっそりこちらの動向を伺っとる。注文を受けにきた店員のお姉ちゃんに「帆波の丸焼きを」と注文したら「300円です」と返答。やるねえ。ええ店でバイトを始めたもんや。

17(火) 矢江子さんにもらったタガメの餌を探しに田んぼへ。農薬使用の有無はそこに暮らす虫の数を見れば分かる。蛙がケロケロと鳴いていない田んぼは要注意。蛙と言えばよく夜泣きをした僕をおぶって、母や祖母が蛙の声を聞かせに行ったと聞く。以来僕は夜泣きソバが大好きや。・・・しょうもないことを書きました。

18(水) 岩国市の科学センターに電話をすると、タガメを引き取りたいとのこと。科学センターなんてとこがあったんやなあ。知らんかった。どんなとこやろ?と訪ねてみたら、ある意味で予想は的中。職員室と理科室が合体したような建物やった。しかし職員さんはみんな愛想が良かったので、職員室から保健室に格上げします。

19(木) オスプレイの強行入港に反対する岩国の福田市長が「遺憾、遺憾」を繰り返す。彼はその意味を知って発言しているのか?遺憾とは「期待外れ。心残り。残念」という意味。ゆえに市長の心には市民が持つ怒りはない。意味を知らんのなら単なるアホ市長。知って発言しているのなら、こいつはクソ市長。

20(金) 南京虫(トコジラミ)が大発生しているらしい。DDTをブチまかれて真っ白になっている戦後の人々の映像を見たことはあるが、もしかしたら薬剤耐性をつけたスーパー南京虫の復讐か。とは言っても伝染病の媒介もせんし、傷病者も出さん。桁違いの害毒をまき散らすのは地球上で人間だけ。頑張れ南京虫。

21(土) 明日のフェスティバルの準備で過酷な一日。今週17日に中国地方の梅雨明け宣言が出されたが山口だけが除外されていた。今日午前二時に角田三郎牧師逝去の訃報メールが届いた。むし暑さの中、見上げる空にはどんよりした雲と、そこから時折透けて見える程度の青空。牧師人生ご苦労さまでした。享年86。


7月8―14日

2012年07月15日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo生きた化石カブトガニ。カニと言ってもクモやサソリに近いということは最近じゃ初級レベルのうんちく。後ろがオスで繁殖期にはこんな風にメスにガシッ!としがみついて離れない。どことなくサンダーバード2号に似ているので子供の頃から興味津々やったが、裏返した姿を水族館で見た瞬間飛び上った。幼少時クモが大嫌いやったんで。

7/8(日) 今日阪神が負けて自力優勝が無くなったと知ってなぜかホッとした。阪神ファンなら聞き捨てならぬ言葉やが、セパ合わせて選手平均年俸で1、2位を争うチームになってからの阪神にいまいち応援熱が上がらん。低年俸で最下位を争っている時のダメ虎が好きやった。そういう僕は85年優勝での満足組。

9(月) またしても歯のブリッジが外れてしまった。3月に大阪で応急処置をしてもらった時に「時間の問題」と言われていたが、あれから4ケ月も持ったんで御の字や。とりあえずカポッとはめて入れ歯のように使っている。ただ一つ心配はうっかり飲み込むのではないかということ。ま、その時はまた出るべき所から出てくるやろ。

10(火) 角田牧師一家が日曜の午後から神戸入りしている。父である角田三郎牧師(僕の恩師でもある)の容態が急変したらしい。天皇靖国問題の大家で、授業では石器時代の矢じりの持ち方まで教えて下さり、とつとつと授業をされておられた姿を思い浮かべる。が、神学校でなんで石器を学んだのかは覚えていない。

11(水) うちの礼拝堂には引き戸が13ヶ所もある。全て木製なのでとても温かな雰囲気を醸し出している。ところが毎年梅雨時期になるとストライキを起こす。戸が悪いのか敷居が悪いのかガンとして動かなくなってしまう。こうなってしまうと梅雨明けの太陽を待つ以外にない。ジッとその時を待つ。教会にふさわしい建具や。

12(木) 一週間前に左頭部に神経痛がおこった。一日で治まったが四日前に左足の付け根に引っ越しした。それも一日で治まって、今日左脇の下にあらわれた。これはなんかの予兆か?「そんな時は津軽の不老不死温泉にでも入って、涼しい白神山地の森の中でひと夏、休養しんさい」って、誰か勧めてくれんやろか?

13(金) 僕を叱ってくれる人って何人おるかな?批判や文句なら日常茶飯事やが、それと叱られる事とは違う。逆に褒めてくれる人って何人おるかな?礼を言われることはあるが、それと褒められる事とは違う。でも一人いる。Dr.K。今日久しぶりに褒められた。出来れば皆の前で褒めてくれんかな。頭を撫で撫でしながら。

14(土) 廃品回収車が回って来たので自転車やストーブ,パソコンに冷蔵庫を出す。冷蔵庫以外はみんな無料で引き取ってくれた。ボロボロに錆びた自転車や壊れたストーブは金属別に分けてリサイクルするという。機能的に見れば使用不能になったただの廃物。でも部分的に見れば宝の山。今日の教訓。人間、どこを見るかやな。


7月1―7日

2012年07月08日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 神学校の授業中、口語訳聖書のイザヤ書六章の『六』の文字がおかしいことに気づいた。誤字ではないが聖書の中でまさにその『六』だけ印字の種類が違うのだ。世紀の大発見を教師に告げたら「君がどんな牧師になるのか楽しみだよ」と呆れられてしまった。これは宮島の玄関にあった歓迎石碑。どや?この誤字に気づく人はおるか?

7/1(日) 雨の度に岩徳線が徐行と運休を繰り返す。梅雨の時期は毎日のようにダイヤが乱れる。お前は天日干しのスルメか!どこまで雨に弱いねん!と呆れてしまう。なんで根本的な雨対策をせんのや!そんなにヤバい線路なんか!と汽車に乗らん僕が文句を言う。ガキどもを学校まで送るのが面倒臭いからです。

2(月) 誰か覚えていますか?この委員会の設立議案が教区総会で出された時一人反対した僕のことを。今、委員長にされ、研修会案内作成,宿の予約,講師選び,茶菓の買出し,机の準備,研修会内容を企画し、自分の参加費を払う僕は何者ですか?でも若手牧師が集ってくれるのだけが励みの原理問題集会。

3(火) 夢にうなされたのは丑三つ時。場所は子供の頃の勉強部屋。冷たい隙間風が入って来る。あまりの寒さに「ベニヤ板を持って来て!」と叫び続けるが誰も助けてくれない。パニックになり目が覚めたらエアコンが25℃になっていた。若手牧師が設定したらしい。お前らなあ、もっと年配者の体を気遣え!

4(水) 先日テレビで放映されたスピルバーグ監督版『宇宙戦争』を観る前に1953年版の『宇宙戦争』を観た。噂では聞いていたが観るのは初めて。すごい。すご過ぎる。内容は書けんが目が点になる場面がドッサリ。ラストシーンは笑ってしまった。でも両作品とも共通の感想は、「あかんがなアメリカ人!」

5(木) ついに『続・ぬかるみの女』を観終えた。最終回が近いのにドラマはあちこちに展開してゆくので(どう収拾するの?)と心配していたら案の定ぬかるみから泥沼に入った。そして松竹新喜劇のようなエンディング。ここまで引っ張ってこれ?責任者出て来い!出てきたらどうすんねん?謝ったらしまいや。

6(金) 亀の里チャリティーの件でパストラルホールを訪ねた時、隣の体育館でグリーンコープが試食会を開いていた。昼はここで済まそうと実行委員三人で体育館を覗く。女性ばっかりや。場違いな雰囲気の中へ思い切って突入し試食しまくった。旨いやん!でも・・きっと教会も一般の人にとっては超場違いな空間なんやろな。

7(土) 昨夜、大雨で山陽本線が止まったので夜遅く南岩国駅まで天語を迎えに行った。あまいのう。若い頃あちこちへ一人旅をしたが、駅の待合室は貴重な泊まり場やった。ズタ袋に荷物を詰め、ギターを担いで下駄はいて。今そんな恰好して駅で寝とったら2012山下清か。よし次は天語にも駅泊体験させるぞ。


6月24―30日

2012年07月01日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo宮島は世界遺産に平清盛ブーム。これを利用せん手はない。この平安娘さんたちは「おもてなし隊」と呼ばれているらしい。他の客が居なくなるのを見計らって、後方からササッと近づき、勇気を出して「写メ撮ってもいいですか?」と声をかけるまで30分もかかった。僕って案外シャイで、TDLでミッキーが近付いてきたら逃げるタイプです。

6/24(日) どうやら知らんかったのは僕だけやったらしいな・・。帆波に彼氏ができたという。僕は連ドラの『カネーション』や『梅ちゃん先生』に登場するような、恐くて頑固な父親にあこがれる古い人間や。とはいえ、優しくて融通がきく親でもない。まあどんな親でも自分の子のことになるとアッチョンブリケやで。

25(月) 農伝同窓会の研修が岩国観光ホテルを会場に始まった。新岩国駅への出迎えの不備,開会礼拝説教者のオーバーブッキング,プログラムの変更など農伝色全開でスタート。これも十数年に一度巡ってくる災難やと思いながら割り切る。でもお客を楽しませるのは結構好きなんです。職を間違ったかも知れん。

26(火) 昨夜は蚊の襲撃に悩まされ、思いっきり睡眠不足スタートで宮島観光に案内する。現地では自由行動となり(というか、牧師たちが、しかも農伝を卒業した連中がまとまった行動などできるはずがない)、僕は校長と二人で宮島水族館に行って、店でお茶しながらもみじ饅頭を食った。まるでデートコースやな。

27(水) ホテルの従業員が蚊取り器を用意してくれたおかげで、昨夜はグッスリと眠ることができた。ここのスタッフの対応は三ツ星クラス。同窓生も満足してくれたので、自分が褒められたように嬉しい。参加しなかった連中は悔やむがよい!かと言って「来年もまた西中国で」などと言われたら僕は迷わず転任します。

28(木) 間違った電車を教えてしまったためにみんなが散りぢりになってしまうという悪夢で目が覚めた。いつも思うがツアコンを生業にしている人は偉いなあ。三日前に言った言葉、「職を間違ったかも知れない」はアッサリ取り消すことにします。しかし僕はなんで思ったことをすぐ夢に見てしまうんやろか?

29(金)「う~ん。このまま少し様子をみてみましょう」という言葉がドクターの口から聞けた瞬間、僕は心の中で(勝った!)と叫び、診察室から出たあとで思わずガッツポーズをした。ただし「血圧が高いですね」と言われてしまう。それは違いまっせ先生。その160という数値は裁判の判決を聞くドキドキ感のせいや。

30(土) 学生時代ガソリンスタンドでバイトをしていた時、社長が不慮の事故で亡くなった。今日がその33回忌なので花を送ったら、社長の奥さんからお礼の電話を頂いた。お礼は僕の方です。僕はあのバイトでたぶん神学校の授業よりも大切なことを沢山学びました。カーク・ダグラスに似たカッコいい社長さんやった。