周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

5月24―30日

2020年05月31日 | 日記・エッセイ・コラム

注文したエヴァンゲリオンのプラモデルが届いた。左から「零号機」「初号機」「弐号機」。プラモを作るのは久しぶりで、夢中になって組み立てた。昔のように接着剤(僕らはボンドと言ったが)を用いないで組めるようになっていて、これもそのタイプなので楽やった。還暦を過ぎたオッサンがする作業ではない気もしたが、作っている間の気分は小学生。

 

5/24(日) 午後から大島教会の礼拝へ。しばらくぶりに周防教会からも信徒2名が参加した。大島の代務牧師を引き受けて17年。その内の10年は辻建牧師が協力と言う立場で実質全面支援してくださった。「大島への恩返し」と言っておられたのを覚えている。ところで大相撲では世話になった人に勝つことを恩返しと言う。普通に考えたらそれって裏切りか仕返しとちゃうか?

 

25(月) その昔、亀の里アパートに藤健こと藤田健一さんという人が入居していた。思い出すなあ。僕は彼にアメリカ旅行に連れてってもらった。その藤健さんの消息を知りたいという人があらわれ、二十数年ぶりに電話をしたらまだ生きていた!電話に出るのは難しいそうやが、未だ健在な様子を聞いて感無量。いつか東京に行った時に訪ねてみよう。その日までは生きててね。

 

26(火) 聖光高校の授業で用いる聖書と讃美歌を販売する手伝いに行く。セットで5700円。アンビリーバボー!相変わらず高い。生徒に売るのが申し訳ないような気分や。この代金に見合った授業をしなければ申し訳が立たんぞ。ちなみに周防教会では未だに旧い聖書・讃美歌のまんま。どちらかと言えばこっちの方がアンビリーバボーか。だってうちの連中に5700円はキツイで。

 

27(水) 深夜2時頃やっと聞けた今年の「トッキョキョカキョク」。夏の渡りホトトギスがこの町に帰ってきたのである。でもまだアオバズクの声は聴こえてこない。やはり天神さんの樅の木に見切りをつけたんやろかなあ。せめて声だけでも聴こえてくれたら僕の心も晴れるんやがなあ。ん?何か変な声が聴こえてくる。耳をすませば二階からのようや。妻娘のバカ笑いやった。

 

28(木) コロナ禍が終息期を迎え、今週、約二ヵ月遅れで高校の授業が始まった。今日は僕のデビュー戦となる初授業。一年生のみの担当やが相手は思春期を迎える15~16歳。僕の孫と言ってもいい年齢。幼児や大人にはある程度慣れてはいるがこの年齢は微妙。僕はだんじりの町、岸和田の出身で中学の後輩に清原がおる!と言ったところ、生徒の反応は??。いきなり撃沈。

 

29(金) 授業二日目。僕は大阪の浪速高校の出身で先輩に『じゃりん子チエ』の作者はるき悦巳がおる!生徒の反応??。後輩の赤井英和に60円貸したが、まだ返してもらってない!生徒の反応は同じく??。おかしいなあ広島女学院高校では反応があったのになあ。まあそれも十数年前のことやからな。鶴瓶も高校の先輩や!生徒失笑。次回は林家ペーも先輩やと言ってみよ。

 

30(土) 玄関のツバメの巣には5羽のヒナがいたはずやが4羽しかいない。先日、巣の下に鳥らしき何かが食われた痕跡があった。想像するに巣から落ちたヒナがうちの猫か、別の猫かに食われたのだと思われる。ヒナが巣から落ちるのはよくあることやが、あいにく今回は気がつかんかった。これも大自然の摂理。ヒナ自身の運命。神様のご計画。ということにして、合掌。


5月17―23日

2020年05月24日 | 日記・エッセイ・コラム

壁に貼られた写真は江戸町奉行のコスプレをしている僕。その脇には『これにて一件落着』との文字が書かれている。その御真影に手を合わせているのは村田教に入信した某信者。ついにこの妖怪教会も狂信者を生み出すようになったか。ご興味のある方は参考文献として、邦画『教祖誕生』、洋画『奇跡を呼ぶ男』、書籍ならば『完全教祖マニュアル』をご覧下さい。

 

5/17(日) 光教会の礼拝が終わった後、毛筆で次週礼拝の説教題看板を紙に書いてから帰る。自分でも分かるが小学校習字三段の腕は歳と共に劣り、年々字が下手になっている。ゆえにこの看板書きは良い練習になる。まあ少々下手でも全然気にしない。だって僕が書くのは角田牧師の説教題やからな。僕の説教題は角田牧師がパソコンで印字してくれるからとてもきれいです。

 

18(月) 検察庁法改正案が先送りになったニュースに正直驚いた。政治家や国会などの行政側の判断ではなく、一個人から始まった民衆の声が招いた結果と言える。残念ながら廃案にこそならなかったが、とにかく「国に逆らっても無駄」という概念の一角が崩れたのは間違いない。もしかしたら腐り始めている我が教団も変えられるのではないか?という希望が見えてきた。

 

19(火) 中止になった教区総会の稟儀開催に関する書類を提出しに教区事務所へ。ところで世間では「稟儀」と書いて「りんぎ」と読むが、それは慣用読みであって本来は「ひんぎ」と読むのが正しい。でも「りんぎ」が一般化した今は「ひんぎ」と読むと間違いだと思われてしまう。だから僕は意地でも「ひんぎ」と読んでやる。ちなみに口腔外科の口腔は「こうこう」が正しい。

 

20(水) ここしばらくは「エヴァ漬け」。なかなかの漬かり具合やと思う。今日もネットで「エヴァ」のTVシリーズ全26話を15時間かかって観た。解説書もすでに6冊読んでいる。しかし知れば知るほど深い内容と、次々出てくる謎や疑問に往生している。えらい宿題を出してしもうたもんや。今更のようにカナちゃんの語った言葉が甦る「マニアをなめたらあきまへんで」。

 

21(木) 以前はものまね番組が大好きやったが今は全く観ない。理由は単純。さっぱり分からんからや。もはや誰も上田吉二郎や藤山寛美や花菱アチャコや淡谷のり子のものまねをしなくなった。知らん人のものまねほど面白くないものはない。鳳啓助や夢路いとし・喜味こいしや人生幸朗のものまねを聴きたい。桜井和寿のものまね?誰やそれ?桜木健一ならよく知っとるが。

 

22(金) うちで牧師会。夕食は走野が7年間料理修行をした「小料理なかの」に弁当を注文。板さんが「何ごとですか?」と驚いていたらしい。「はい、ちょっと三密会議がありまして」なんて今のご時世ではまだ言えん。明日大阪の緊急事態宣言が解除されるが、もし走野の店が潰れたら「なかの」に帰るよう勧めてみよう。そうなりゃ僕もそこで料理人修行を始めてみようかな。

 

23(土) エヴァ弐号機のプラモが届いた。今まで解説書やDVDにかけた授業準備費用は3万円超(必要経費には認めてもらえんやろな)。僕もエヴァとのシンクロを試みている。いや、もはやシンクロを越えて暴走モード。言葉の意味が分からん?そんな方は是非僕とエヴァってください。どんな授業になるのやら自分でも予測ができない。来週は初号機と零号機が届く予定。


5月10―16日

2020年05月17日 | 日記・エッセイ・コラム

4月のはじめ、下関方面へ用事で行った帰りに立ち寄った角島。この大橋を渡ってしばらく走ると『島のパン/たまや』がある。美味しいパンは島の人気。島外からのお客も多い。営業日は水~金。場所はネットで調べてください。さあ、ここまで宣伝してやったんやから、いつか広瀬夫妻はパンをドッサリ手土産に周防に現れるはず。

 

5/10(日) 久しぶりに礼拝出席が一桁となった。コロナの影響であることは言うまでもない。人がたくさん集まる教会ほどリスクが大きいのは当然。小さな教会はリスクが少ないのも当然。うちもそのひとつ。ところで、普段4~5人の教会が「規模を縮小して礼拝しています」という報告を聞いた。冗談で言っているのなら座布団一枚。真面目な行動ならば涙がちょちょ切れる。

 

11(月) 妻が虫垂炎の再発で土曜日から入院している。世間がこんな状況ゆえ、面会が出来ない。「鬼の居ぬ間に洗濯」という言葉があるが、恥ずかしながら僕は最近まで衣服を洗濯することだとばかり思っていた。もう昔の話ですが、妻が実家に帰っている間に大量の洗濯をして多くの服を縮ませてしまい、鬼のような形相で怒らせた経験があったので余計に勘違いをしていた。

 

12(火) 愛隣幼児学園の礼拝へ。いつもよりやや少ないが、それでもたくさんの子供たちが元気に登園していた。そんな子供たちに話しをしていると三歳児がひとり、こっくりこっくり舟を漕ぎ出した。先生が起こす。でもこっくりは止まらない。先生、その責任は僕にあります。いくらこういう時期とは言え、コロナの話しなんて子供が興味を持つはずがありませんからね。

 

13(水) 益田の『ねむの家』の松本施設長から書類が届き、その中に「今年は大丈夫そうですよ」とのメモ書きが同封されていた。イカ釣り情報である。楽しみや。去年は全くの不漁やったからな。しかも船酔いでゲロってしまったし。もしも人間様が自粛をしている間にイカさんが勢いを回復させたとしたら・・・。人間以外の生き物は全てコロナに感謝していることやろな。

 

14(木) 鬼・・・じゃなくて、妻が昨日退院した。留守中、服の洗濯も、命の洗濯もしなかった。そもそも命の洗濯の仕方が今いち分かっていない。僕がやったことと言えば、教会の玄関に営巣しているツバメをうちの猫が狙っているので、それを「こら!」と追い払うことだけ。大してこの世の役に立たない牧師ゆえ、せめて人間を信頼して巣を作るツバメの期待に応えねばなるまい。

 

15(金) 高校生に『新世紀エヴァンゲリオン』の宿題を出したまではええが、実は出した本人があまりよく『エヴァ』を理解していない。そこで僕も6冊ほど本を買って猛勉強中。この机に向かう姿が50年前にあったら人生変わってたやろなあ。少なくとも牧師になんぞならず、今頃は豪邸に住み、外車に乗って、鹿鳴館で夜毎踊って・・・。妄想に病んで、夢は枯野をかけ廻る。

 

16(土) 見知らぬ地方の古い教会に行った夢を見た。集会があるらしく人が集まって来た(なぜか白髪の福島義人牧師の姿まであった)。これからベートーベンを聴くという。会堂の隅々に段ボールで作ったスピーカー。しかし流れてきたのは下手なバンドのライブ。こっそり帰りかけると参加費を三千円も取られた。きっと「教会に安易に足を踏み入れるな!」というお告げや。


5月3―9日

2020年05月10日 | 日記・エッセイ・コラム

鬱憤ではち切れそうな孫娘たちを連れて出かけた。山間部を走っていたらフジ棚を見つけ、その下で弁当を広げる。5歳の長女が言う。「オニはフジがきらいなんよ」。『鬼滅の刃』というアニメのことや。鬼の首をぶった斬る残酷極まりないアニメやが、何故か幼児にも大人気。なのにクマバチに怯え、アマガエルを見て叫ぶ。どないやねん。

 

5/3(日) 疑いと軽蔑の視線で僕を見るティーチャー矢野の前で鰻を水洗いする。活きた鰻ではなく普通にスーパーで売っている調理済みの鰻。ポイントはタレを水で丁寧に洗い落とすこと。濡れたままの鰻をトースターで焼き直し、新しいタレをかけ、温かい飯にのせて食べると中国産鰻がなんと天然鰻に変わる。大層驚いたティーチャー矢野は、ますます村田教信者になるのでした。

 

4(月)『ドラクエⅤ』は今から30年近く前にスーパーファミコン用のゲームとして発売された作品やが、2004年にPS2でリメイクされた。昔の僕はTVゲームに夢中になり、その結果徹夜もしばしば。おかげで近所の子供らから「達人」とまで称されたこともある。今は体力も気力も衰えてしまい、たとえ「ベホマ」や「ケアルガ」をかけられても、完全回復しない歳となった。

 

5(火) カミュの『ペスト』を読み終えた。やや哲学的な内容で、気を抜くと何を書いているのか分からなくなる。その最後に興味深い言葉がある。「ペストによって深刻な懐疑主義を植え付けられ・・・彼らは相変わらずペストの基準に従って暮らしていた」。今、正義と疑いとが合体してモンスターが現れている。それらが今後の基準になったら・・・。73年前の架空小説は警告する。

 

6(水) 以前からしきりと礼拝中止を訴え続けていた帆波が夜遅く突然顔を出した。「こら!よそもんは(山口県に)来るな!」と迎え入れたが、すぐにその理由が判明。彼氏を連れてきたのである。紹介するだけして、そそくさと広島へと帰って行った。妻や娘たちはイケメン風な容貌にポーッとしとる。わしゃ騙されんぞ。イケメンどころか、イケ好かん小泉進次郎に似とった。

 

7(木) 休校中で自宅待機している生徒に家庭学習の課題を出すため聖光高校へ。課題ねえ。そこで考えたのが『新世紀エヴァンゲリヲンのストーリーを映画・本・ネット等で調べ、できる範囲で内容を理解してきてください』。このことを教区事務所のカナちゃんに言うと「マニアを侮ったらいけませんよ」と警告された。しかし、そのマニアに授業をしてもらうという魂胆もある。

 

8(金) 自分の母のことであったのをすっかり忘れていた。明後日は母の日やが、贈り物は娘たちがするのであろうとばかり思っていたんやが、妻に「何を贈るのか?」と聞かれてハッと気がつく。「そうか!わしのおかんやがな」。あわてて花屋に行って、紫陽花の鉢植えを買って郵送手続きをする。危うく忘れてしまうとこやった。ちなみに親父はもうおらんから父の日は安心や。

 

9(土) 近所に『入野の滝』という所がある。昔一度行ったが、新しい道路が横切った後、道が消えてしまい「滝まで100m」の看板があるにもかかわらず場所が分からん。そこで先日再度挑戦してみたがやはり途中で道が途絶えていた。魔物こそ襲っては来んかったが、気分はダンジョンをさ迷うドラクエの勇者。次回はレベルを上げて再チャレンジや。旅の仲間も募らにゃ。


4月26日―5月2日

2020年05月03日 | 日記・エッセイ・コラム

隣町にある椙杜(スギノモリ)神社。ここの宮司さんとは二年前の天神祭以来、懇意にして頂いている。御神籤(オミクジ)を引いた。なになに・・・【神の教】だって?『世の中に尽きぬ諍いの種も、親心になり、神心になって眺めれば腹も立たぬ。むしろ優しい気持ちになれる。穏やかな気持ちになって導いてやれ、救ってやれ、助けてやれ。そのためにも先ず自分が一歩退いて反省する事が肝要なり』か。アーメン。よし、次の説教で使わせてもらおっと。

 

4/26(日) 大島教会での礼拝後、のあの手作り(フォークをも跳ね返す高反発イチゴショート)ケーキで菊義さんの誕生祝いをする。「ジャーナルに書かれるよ」との悦子さんのお声に応えて書かせて頂きました。でも味の方は上々やったぞ、のあ。ところで、今を盛りのジャスミンの花で作られたレイを僕までもらったのはええが、あまりにも匂い過ぎて鼻が曲がってしまったわい。

 

27(月) 初めて「シラバス」という言葉を聞いた時、ブラックバスの亜種かと思ったが(女学院の矢野先生に聞いてやっと理解できた)そのシラバスを聖光高校に提出しに行く。え?あなたもシラバスを知らないの?僕が教えてあげましょい。要はですな、生徒に配る授業要領のことだそうです。まあ、言い換えるとすれば「食堂のメニュー」みたいな・・・。って、ほんまかいな?

 

28(火) 今年の春は「もしかして花粉症が治ったんやろか?」と思うほど症状が出なかった。花粉自体が少なかったことと、ほとんど家から出なかったことも症状が軽かった理由。それにしても何というええ天気や。ああ、野山が呼んでいる。おんもへ出たいと待っていた僕は我慢できず、人ごみを避けながら、春の陽気に誘われて不要不急のドライブへと出かけるのでした。

 

29(水) 自粛で倒産したり、職を失ったり、店を潰してしまった人たちが思い詰めて命を絶ったりはしまいかと案じてしまう。にわかに信じられないが、罹患者の出た家が嫌がらせの張り紙をされたり、石を投げつけられたりして、引っ越しを余儀なくされた人たちまでいると聞いた。コロナはいつか終息する。でも傷ついた人の心に教会が屁の突っ張りを見せる場面はあるのか?

 

30(木) 何気なく机の引き出しをあさっていたらプレステ2の機械が出てきた。これは神のお導きか。そうや!まだやっていないゲームがあったぞ。『ドラクエⅤ』!一気に夢と希望とに満ちあふれてきた僕は、さっそく電源をON。懐かしいメロディーが流れ出す。と同時に、過去何度も朝を迎えてしまった記憶も甦る。でも、もう遅い。勇者牧師は旅の扉を開いてしまった。

 

1(金) ♪楽しや五月~草木は萌え~♪る中、山口の国道のあちこちに表示される『県外への不要不急の外出自粛』との電光掲示板を横目で見ながら、県外にある教区事務所に向かった。山に咲き乱れる藤の花の色が、ことのほか濃く美しく見える。そう言えば今年の桜もきれいやったなあ。もしかしてそれは気のせいかも知れんが、人は気の持ちようで花の色をも変えられる。

 

2(土) 他の動物とは違って、人間は未来を予見し、幸せを考えながら進化していった。進化とは真逆にその未来を破壊し続けてきた人間。そこに、まるで「待った」をかけるかのような今回の新型コロナ禍。この先どんな方向に進むのかは誰にも分からんが、非難しあったり、裁きあっている場合では無いぞ。もし、教会が屁を突っ張らせる場面があるとすれば、たぶんそこや。