周防教会・牧会ジャーナル

教会週報の裏面の記事を掲載しています。

4月19―25日

2009年04月26日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo_5こないだ岸和田の実家に帰った時、息子と近所の風呂屋に行った。ここだけは昔とちっとも変わってない。昭和30年代そのものや。わっ!ビックリした!脱衣場の隅に大きな犬がつながれとる。あ~!畳の上で小便しよった!番台のおばはんが「これ!あかんがな」と笑って雑巾で拭きよる。そんな問題やないと思うけど…ねえ、おばはん。

4/19(日) 大島の教会総会は30分で終わった。というか、集まった信徒は2人だけ。新年度予算は114万円。それでもきちんと議案報告書を作成し、こうして総会を開くんやから《模範宗教法人》として県の学事文書課から表彰状くらいもらいたいとこや。でも代務をした5年で信徒が三分の一に激減。始末書の方が先やな。

20(月) 天語の弁当を作ってやった。その弁当の写メを撮って妹母子に送ったら「性格ゆがむで」とか「イジメに遭うぞ」という抗議メールが返ってきた。だが天語は事前に異変に気付き事なきを得たらしい。さすが我が息子。よくぞ見破ったな!今後も油断するでないぞ。さてその弁当の中身とは!…危のうて言えまっかいな。

21(火) ある新入社員の意識アンケートで《良心に反する手段でも指示通りの仕事をするか?》との設問に「はい」の回答が40%もあったという。このアンケート調査を教会の世界に置き換えて考えてみた。たとえば、教団や教区の総会で議員選挙の票を集めるよう指示を受けた新任牧師はどうや?教会で社会問題

22(水) を訴えたいが主任牧師に「伝道が最優先!」と言われた伝道師の場合は?聖餐をオープンにしたいけれど出来ないというのもその一つか?良心に反してまでしなきゃならんことなんて教会の世界には存在せんとは思うけれども、人間がいる限り教会も決して例外ではない。ところで…信仰よりも良心が先やろ?

23(木) うかうか酒に酔うこともできんのやなあ。でも、僕がよく知っている駐在のあの巡査部長なら、おそらく一晩寝かせて、酔いが醒めたら一言二言お説教をして、色紙にサインを書かせて、記念写真を撮って、メルアドを交換して、握手をして釈放やぞ。家宅捜査までするか?警視庁。お目当てのブツは出てこんかった

24(金) らしいが、それ以上に頭に来るのはマスコミ。こいつらほんまに人の不幸で飯食いやがる。全国の草なぎファンよ、立ち上がれ!僕は彼のファンではないけど応援するぞ。しかし、インタビューで「え~ファンだったのにぃ」と言った姉ちゃん!草なぎ君に代わって僕が言うたる。「お前なんかファンじゃなくてええわい!」

25(土) 今週は久しぶりに「世間ネタ」でジャーナルの大半を綴ってしもた。バイクでガス欠して往生したことも、天語が自転車で転んでケガをしたことも、ウルトラマンが八つ裂き光輪攻撃をしているシーンのフィギアを買ったのに、肝心の光輪が無くて悔しかったことも書けんかった。あ…妻が東京から帰って来たこともね。


4月12―18日

2009年04月19日 | 日記・エッセイ・コラム

2009 うちの教会総会議案報告書。2009年度バージョン。年々エスカレートしてゆくのが自分でも恐い。開くと各ページの空欄に漫画が満載。去年と今年は時代劇で統一してみました。信徒が漫画に夢中になっている間に議事を通してゆく魂胆。というのは嘘やが、この資料を見て「つまずくような信徒がいない」という方が問題かも知れん。

4/12(日) イースター。朝早くから珠実一族が大活躍して全ての準備をしてくれたのに、なぜか今日に限って欠席者が多い。一番に頭をよぎったのは休んだ人らの安否!…などと言っても今さら誰も信じてくれんやろから正直に告白すると、真っ先によぎったのはもちろん(昼食代の割り前が増えるがな!)でした。

13(月) 牧師会から戻ったのは夜9時過ぎ。帆波(ホナ)が「父さんいつ帰るの?」と言ってシクシク泣いていたという。そんな泣きごとを言っていたのか。母親が留守の不安がピークに達したのかも知れん。でも帆波が僕に頼るというのはよっぽどのことやで。例えて言うと…無神論者が神に頼るようなもんやろな。

14(火) 東京の母の人口呼吸器が取れたという。まさに復活や!以前ある信徒に「復活日なのに何故ゆで卵なの?有精卵の生卵ならまだしも復活に反するのでは?」と問われたことがある。現実的に考えりゃすぐに分かりまっしゃろ。24時間、卵抱いて寝るか?割れたらどうすんねん?ホンマに生まれたら飼うか?以上。

15(水) 自転車が盗まれた。先週みんなで上京している間に無くなったと思われる。わざわざ敷地の中に入ってきて盗むとは大胆な奴や。酔っ払いの仕業か?新しい自転車を欲しがっていた天語が隠したのか?『レ・ミゼラブル』を参考に…ずいぶん乗った古自転車なので親切な人がリサイクルに出してくれたということにしとこ。

16(木) 駐車場の片隅に今年も咲いていたスミレがついに枯れた。見上げて眺める桜もええが、どちらかと言うと地面に生える花が好き。先週大阪の実家に帰った時、道のへりでポツンと咲いている白いスミレを見つけ、とても幸せな気分になった。例えて言うと道で千円とまではいかんが五百円拾ったくらい嬉しかった。

17(金) 妻が上京して今日で12日となる。新岩国⇔東京間の往復切符を買っていたら有効期限が丁度切れる日や。よかった。片道切符にしておいて。今やから言えることやが、先週はみんなで喪服を用意して上京した。ところで復活した母やけど…イケメンの医師を見たら「カッコイイ」と言うほどの回復ぶりだそうな。

18(土) 車を運転していてちょっと考えごとをしていた時のこと。何気なしに食べていたカバヤのアーモンドチョコの中から、なんとアーモンドが2つも出てきた。あまりの椿事に考えごとが吹っ飛んで、とても得した気分になった。例えて言うと割った卵に黄身が2こ入っていた喜びよりもずっと嬉しかった。51歳の春だから。


4月5―11日

2009年04月12日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 子供の頃よく遊んだ久米田寺にある夢殿。桜はまだ満開やったけれど、僕には真夏の思い出の方が鮮明に残っている。けたたましいセミの鳴き声に包まれた夢殿は、文字通り夢のような場所で、枝に群がるセミを手で捕まえられた。あの日の足跡が残っているような気がして、桜の花ではなく、木の根元にばかり目がいってしまった。

4/5(日) 礼拝後『教会総会』を開催。議員数を確定するため「教会員は手を挙げて下さい」と言ったら(求道者の)Mさんも手を挙げられた。なんの問題もない。受洗者=議員などと宗教法人法で決められた理屈なんざ、この教会では意味をなさん。議員数確定なんて野暮なことを言ってしもうたわい。さあ、開会宣言や!

6(月) 東京の母が倒れたという知らせを受けて妻が帰京。幸い大事には至らなかったが、突然の妻の帰京に我が家の方が一大事。新学期に入学式にイースター…。弱腰になっている僕を最初は不安げに見つめる子供らの顔は見る見るうちに(この父親には頼っとられん)という表情に変わる。いつ見ても大したもんやで。

7(火) 朝は元気に話していたという母の容態が再び急変。心肺機能が停止。なんとか人工的に蘇生させたが「家族を集めた方がよい」と医師から言われたらしい。留守をどうしようか…と案ずる僕に「任せなさい!」という声があちこちから届く。そうか。周防は牧師が居なきゃ回らんようなヤワな教会ではなかったな。

8(水) 始発の新幹線で上京。今日は帆波(ホナ)と天語(テンゴ)の入学式やが今週いっぱい休ませた。集中治療室で機器に埋もれて眠る母。つながる機器の数は逆に希望を失わせてしまう。だが夕方、二度目の面会時、妻の呼びかけに母がうなずいた。奇跡が起こるかもしれん。希望が広がった。でも恐くて少しずつしか喜べない。

9(木) 喜びを小出しにしながら味わっていた矢先、親父が肺炎を起こしたという電話。東京の母の方は小康状態を取り戻したようなので、とにかく天語だけ連れて大阪へ。親とスープの冷めない距離で暮らすなどと言うが、実家に帰り着いた頃にはスープならぬ今朝まで高かった親父の熱が冷めていた。やれやれやで。

10(金) 昨日のこと。天語の友達から実家に電話があった。友達の携帯に番号が残っていて折り返しかかってきたんやが、運悪く出たのは母。天語が出るとばかり思っていた友達は、しどろもどろ。いたずら電話と勘違いした母は「アホか!」と言って切ったらしい。どや?大阪の、しかも岸和田のオバはんは恐いやろ?

11(土) 妻だけ残し、東京から帰って来た娘らが乗っている新幹線に新大阪で合流。ちょっぴり安心したけれど、まだまだ不安をいっぱい背負っての帰宅。教会に着いたら、あわてて上京したようすをそのまま物語っている散らかった部屋と、日に当たってしまい全てパーになった生協の冷凍食品が迎えてくれた。


3月29日―4月4日

2009年04月06日 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 勝手に名付けて「カーネル・タイガース」。また野球のシーズンがやって来てしもた。行方不明やった人形も道頓堀川から発見され「呪いも解けて今年は優勝や!」などと言う連中もおるが、強いタイガースに慣れとらん僕としては、後15年ほど川底でゆっくりお眠りいただきたかった。とにかく巨人さえ優勝せんかったらええ。ちなみにこの写メを送ってくれた青年は巨人ファン。余裕やのう。

3/29(日) 夕方、原理相談家族が来られた。ちなみに急に来られる家族の多くは「辛くて辛くて、気がつくと教会に向かっていました」という人が多い。僕に会ったところですぐに問題が解決するわけでなし。帰れば地獄が待っている家族たちに少しだけ元気になってもらう。あまり元気になると地獄の辛さに耐えきれないから。

30(月) 一週間前、九州自動車道のSAで『露の五郎/上方お色気噺し』を買ったのは偶然やった。1850円。迷いに迷ったあげく買った1枚のCD。今日、露の五郎(現在は五郎兵衛)が永眠。元・上方落語協会会長。彼が娘の影響で2003年にクリスチャンになった時はのけぞってしまった。最初はカルトのマインドコントロールに

31(火) かかったのかと思った。彼が語る怪談噺しや艶話は絶品やったので、クリスチャンになったら(もう二度とお色気噺しが聴けんようになるんか?)と懸念していた。でも、かく言う僕は牧師になってから下品になった代表例。人間はバラエティーに富んでいる。キリスト教徒も同じ。一致とか、画一化してきた時こそ要注意。

4/1(水) エイプリルフール。珠実にだまされた。牧師さまをだますとはなんちゅうバチ当たりな信徒や!彼女が言うには「普段の仕返し」らしい。まあそう言われりゃ返す言葉がないわい。自分でも思う。下品と嘘つきとわがままが融合した果てに僕(牧師)が完成したのではないかと。よしまた明日から励もう!何をや?

2(木) 広島の安宿にて。フロントで「広めのお部屋をご用意させていただきました」なんて言われりゃ誰でも「ラッキー♪」って思うがな。期待して入ったら窓の外が壁。「外の景色は見えませんが…」の一言くらい加えろよ。悔しいから家では映らんBS映画を明け方まで見て元を取った。見事なまでに無力な抵抗とも言えるけど。

3(金) 夜道をあちこち1時間近くも車でさまよったあげく、結局、隣町にある大ホールの駐車場の冷えたアスファルトの上に敷きものを広げて弁当を食べ始めた。外国人には解るまい。明かりに集まる蛾のごとく、桜に群れる日本人のわびさびを。ただ…震えながら飲み食いしている間抜けな自分らの姿を客観視せんことや。

4(土) ABM(迎撃ミサイル制限)条約から脱退し、ミサイル発射実験どころか核実験まで繰り返している世界最大のミサイル保有国アメリカに対して、何の抗議や抵抗も示さないどころか実験協力までする反面、田舎にまで「テロ警戒中」の看板を出す日本。踊らされたらあきまへんで!警戒せにゃならん相手は「この国」や。