9月25日。広島市民球場。阪神ファンの僕が1塁側2階内野指定席でカープの応援をしている。敵の敵は味方という言葉通り、アンチ巨人という共通点でここに座っている。最後まで妙な違和感が残ったが、それはそれで貴重な体験やった。巨人を応援したこともある。大リーグチームと戦った時やった。敵の敵って…結局何なんやろ?
9/21(日) 田の縁を真っ赤に彩る彼岸花の季節が来た。子供の頃、妹が彼岸花を摘んで帰ったら、母親に「縁起悪い」と叱られていたのを思い出す。日本中で勝手な言いがかりをつけられた花やが、実は結構この花が好きだという人は多い。縁起などどこ吹く風とばかりに咲く独特な形と色が痛快。
22(月) 牧師をしていると急な予定が入るなんていうのは日常茶飯事で、手帳に書いていないことが24時間関係なく起こる。教会員が亡くなったという訃報が入ったのも、急な相談事が入って広島に向かっている途中のことやった。しかし、ことと場合によっては死よりも優先するものも
23(火) ある。うちの教会は礼拝の最中に相談電話が入った時、礼拝より電話を優先するという申し合わせがある。「やれるだけのことをやって、後は神様に任せようか思うて」と笑いながら言っておられた棚田明子さんの葬儀を行なう。あなたも、ちゃんと優先順位をご存知だったんですね。
24(水) あかん。一昨日の前夜式で感極まってしまった。経を上げながら泣く坊主なんておらんぞ…と自分に言い聞かせていたが、棚田さんのお孫さんの泣き顔を見た瞬間、張り詰めていた感情の糸が切れた。でも僕は西洋坊主やし、まだまだ修行が足りんから許して下さい。
25(木) 移転新築のため今シーズンで幕を下ろす広島市民球場での残り試合はあともう僅か。僕が生まれて初めてプロ野球を観たのもこの球場やったので、どうしても、もう一回観戦したくて赤いシャツを着て出かけた。赤色で染まったスタンドに何度も起こるウェーブ。ハッと気付く。この光景は
26(金) まさに田の縁を彩る彼岸花や。それがウェーブすると、まるで彼岸花が風にゆらいでいるように見える。こんな球場は他に無い。試合は広島5―4巨人。逆転勝ちに興奮した客にビールをかけられながらも僕はとても心地よかった。すぐ隣に原爆ドームの屋根が浮かんでいる。よく目に焼き付けておこう。
27(土) 『聖餐~イエスのいのちを生きる』という本が届いた。「多様な聖餐式の形があってもよい」と主張する57人の牧師や信徒が書いた本。さっそく読んでみたが、どの方の主張も神学的観点においても、心情的立場からも説得力がある。が…10冊も販売を引き受けてしまった。同情的観点から誰か買って!