１０月２１―２７日

戦艦大和の10分の1模型。1945年4月7日12時半から二時間に及ぶ攻撃を受け沈没した。甲板は放水し続けなければ滑って転んでしまうほど、血と肉片で満ちていたという。戦死者2740名。生き残った270余名は軍神にもなれず肩身の狭い人生を送った。もし僕があの時代二十歳前後で生きていたら、どんな選択をしたんやろか？

10/21(日) 柳井のコンサート会場で見知らぬ二人の女性から「７月にはお世話になりました」と声をかけられた。「ああ、いいえ・・」と応えつつ(誰や？なんのお世話や？)と考えたが分からんかった。あとで手帳を調べたところ、どうも亀の里フェスティバルが怪しい。もしそうだとすれば、こっちがお世話になったんやがな！

22(月) 東京のひかりさんに送ってもらった《巨大戦艦大和》というドキュメントを観た。大和の生き残り兵士たちを取材したとてもええ番組で彼女もその制作メンバー。今日『大和ミュージアム』へ行く。「右にも左にも偏らない史実のみの展示」というのがこの館の姿勢。でも売店で売ってる品はちょっとなあ。買うてしもたけど。

23(火) 彩七に「お前の病院に亀の里チャリティーコンサートのポスターを貼ってくれ」と言ったら、恐ろしい返事が返ってきた。婦長から僕が病院にポスターを持って来たと聞いたって！「さとしって言うんでしょ。あなたに似ていた」とまで言われたそうな。え～！ぼ、僕はまだ行っとらんぞ。ド、ドッペルゲンガー？

24(水) 先日の「お世話になりました」事件といい、昨日の病院訪問怪事件といい、すっかり記憶に自信を無くしてしまったまま、今日久しぶりに映画を観に行った。『369のメトシェラ』という力作。メトシェラは969歳まで生きたという聖書の中の最長寿者。しかし969歳って・・聖書の著者の記憶は大丈夫かいな？

25(木) きっと何かどんでん返しがあるに違いないと思って今日まで見続けてきたが、ついにこと切れた。今回の連ドラの展開はあんまりや。中途半端なオカルト作品にするなら、せめて妖怪人間ベムくらい徹底しろよ。でも全部見ずに批判するのもいけんし、全部見て後悔するのも悔しいし。どうしてくれる日本放送協会。

26(金) 天語がネットオークションで「リュックを落札してほしい」という。9200円？却下！来週バイト代が入るから返す？却下！子供の頃にダダをこねたことがない天語が成人を前にしてダダをこねる。よし、条件を出そう。来年の春までにお前の幼児並みの文字をせめて成人並みに上達させよ！で手を打った。

27(土) 今年も某幼稚園バザーの手伝いへ。子供のゲームを担当した。空気砲で的をねらって倒せば景品がもらえるというやつや。一回百円で２発撃てる。でも倒した景品は良くて50円程度。へたすりゃタダの品もある。子供をだまして金を儲ける。これぞまさに的屋魂！信徒をだまして献金させる。これぞまさに牧師魂！

１０月１４―２０日

下松にあるシネコン。映画しか趣味の無い根暗な人間が劣等感を抱きながら行く映画館をシネマ・コンプレックスというのだと思っていた・・わきゃ無いやろ。それくらい僕にでも解るわい。でも、このコンプレックスをどう訳してええのか正しい意味は解らん。ちなみに９回タダで観られるポイントはここで貯めた。未だにもったいなくて使えん。

10/14(日) 今日おそらく周防教会始まって以来、初めて未信者が主日礼拝の司会をした。一部の教会では考えられん暴挙かも知れん。これも司会者の祈りを無くした結果や(これも暴挙か？)。みんなの前で祈ることは、たとえ信者であっても苦手なこと。でもそれを外したら誰でも司会の奉仕ができるようになったというお話。

15(月) 理由は長くなるので書かないが、夜の11時過ぎ僕は周南市の山間部で満天の星空を眺めていた。熊でも出て来そうな空気が澄んだ場所で、ここから見る星空は僕が住んでいる玖珂よりもずっと美しい。将来は一人になってもええから星がきれいで熊が出る山奥に住みたいと思っている。とにかく熊がキーワードです。

16(火) 僕が帆波を叱ってもカエルの面にションベンなので、彩七に下請けに出すことにした。うちではとにかく厳しく叱ってもらう時には彩七が重宝される。こいつに叱られたら僕が叱るよりも数段効き目があるからや。そういう僕も時々彩七にブチ叱られるので、いつか帆波にカエルの極意を教えてもらわにゃいけん。

17(水) ドクターに「おめでとうございます」と満点を頂いた。思えば「成す術無し」とサジを投げられ、世に村田重病説まで流れた５月から、たった五か月での復活。な～んや大したことないやん。これでまた思うままに食うたろ！と言いたいとこやが、もう少し優等生を続けてもええかな。人生で誉められることなんて他にまず無いから。

18(木) ドコモでスマホを勧められた時「折りたたみ式の携帯は受話口と聞き取り口がピッタリくるけど、スマホは小さすぎて口をヒョットコにして話さにゃいけんから嫌や」と応えたら、お姉ちゃんの笑いが止まらんようになった。そんなにおもろいか？箸が転がってもおかしい年齢はとっくに越えてるように見えるが・・。

19(金) 昔ファミレスで「コーヒーはいつお持ちしましょうか？」と言われ、「今日中」と応えたら、やっぱりお姉ちゃんの笑いが止まらなくなりウェイトレスの交替騒ぎにまで発展した。確かにその姉ちゃんは箸転びで笑う18歳前後やったが、こっちは軽いジョークで言っただけ。二人とも関西に行く時は気ぃつけや。笑い死ぬで。

20(土) 八木谷涼子という人物は一体何モンや？『なんでもわかるキリスト教大事典』という本を紹介され読んでみた。ゴッツイおばちゃんやがな！しかも本人はキリスト教信者ではない。尋常やない知識と感性。そんじょそこいらの牧師は勝てんで。いや、勝つとかいうレベルやない、戦いにもならんぞ。一度うちで司会しませんか？

１０月７―１３日

牧師室。当然のことやが僕はこの部屋に居ると落ち着く。しかし初めて来た人はたいていリアクションに困った末、「わあ～すごい」と言う。まあ、そうとしか言えんやろ。関西弁で言うと「エゲツナイもん」も置いてるんで、あまりジロジロ観察されてしまうと、「わあ～すごい」だけでは済まんと思うから、さっさと退室した方がお互いのためや。

10/7(日) 大島教会の辻建牧師の傘寿祝い。驚いたことに1978年から十年間教団総会議長をされた後宮俊夫牧師まで滋賀から来島。内緒やけど、もう召されていると思っていたので司会をしながら僕は思わず「次回の米寿祝いには小さな箱に入ってのご出席に」などと口走ってしまった。思わずってのは嘘。思って言いました。

8(月) 千葉のめぐちゃんが遊びに来ているのでカラオケへ。英国から来たマヤちゃんも参加。まだ日本語は片言やが、ザ・ピーナッツをはじめ日本の歌の上手いこと。そんじょそこらのホナたちよりも発音は上。You-Tubeで覚えたという。僕も英語の歌をほめてもらった。もちろん英国にも「ヨイショ」という言葉はあるらしいが。

9(火) 三連休が終わってめぐちゃんが千葉に帰って行った。千葉と言えばディズニーランド。ディズニーシーが出来る前に行ったのが最後か。でも今行きたいのは富士急ハイランド。絶叫マシンの『高飛車』に乗らにゃ冥途に土産を持って行けん。え？高飛車の乗車年齢制限は60歳？悠長なこと言ってられん。本気で計画しよ。

10(水) 携帯を忘れて出かけた。「不便でしょう」と聞かれて、「うん」と応えたいところやが、不便どころか、むしろ精神的に解放されたと言った方が正直な気分や。もしかして首輪を外された犬もこんな感じなんかな？僕が子供の頃は首輪無しで町内を自由にうろつく犬がいっぱいおった。時として携帯は人を縛る首輪かも。

11(木) 映画『天地明察』を観に行きたいが、千円の木曜メンズデーに限って用が入り未だに行けんまま。実は9回タダで観られる分のポイントが貯まっている。なんでそれを使わんの？と言われるのは分かってます。これには深い理由がある。せっかくコツコツ貯めたポイントを使うのが「もったいない」んや。おかしいですか？

12(金) ついにガン保険に入ることとなった。でも月々2150円なんてとても無理なので、960円のにした。そのかわり、ガンだと分かった時点での100万円は出ない。勧誘のおばちゃんも大変やなあ。長時間説得した結果が960円か。考えてみたら保険って言やぁ聞こえはええが、実際は体のええギャンブルみたいなもんや。

13(土) いよいよ10℃を下回る。嬉しいな。蚊がいなくなる。布団にくるまって眠れる。特に風呂が快適になる。寒い脱衣場で裸になって、体が芯まで冷えて、小さな石鹸カタカタ鳴って、死ぬかと思うほど震え上がった後、湯舟に浸かって文字通り蘇生する時の快感よ。たぶん僕はガンではなく血管の破裂で死ぬんやと思う。

９月３０日―１０月６日

これが２０年に一度の幸運を僕にもたらしたペコちゃん人形。十字架をバックに堂々と立って、ペコちゃんである証のベロを右上に出している。昔、妹がこれを真似て、しきりとベロを出していた。本人は可愛いと思っていたのかも知れんが僕には憎たらしさしか感じられず、案の定ケンカになった。身長30ｃｍ。非売品。売ればなんぼになる？

9/30(日) 市役所前に集まった1200人がオスプレイ抗議集会を開いている時、駅前では「オスプレイ配備は国防のチャンス」というチラシが配られていた。双方ともに自分たちの主張は正しいと思っている。どちらが正解かは学校などでは教えてくれん。どこで誰から学ぶんやろ？いずれにせよ、歴史の過ちから学ぶ人は少ない。

10/1(月) 実は入れ歯安定剤を使っている。半年前、差し歯が外れた時に旅先の歯医者から「一時しのぎですから早めにちゃんと治療してもらってくださいよ」と言われていたんやが、その歯医者の予言通り再び外れてしまった。最初は瞬間接着剤でくっつけてやろうか？とも考えたが、耳にピアスの穴を開けるくらい勇気が

2(火) いりそうなので入れ歯安定剤を使った。おお、なかなか具合ええやん。とにかく歯医者には行きたくないという信念と、今のふところ事情から生み出された解決法は功を奏している。ただポリグリップを買う時、どうしても「おふくろの入れ歯がね・・」などと見栄を張ってしまうのは、50代ならしょうがないでしょ。

3(水) 50代と言えば、コンビニのレジの顧客データ収集ボタンで、今でも90％以上の確率で49歳以下と判断してもらえるのが嬉しい。残り10％の店員は、きっと人を見る目がないねん。そんな時は店員の顔をグッと睨みつけてやっている。ん？もしかしたら・・人を見る目があるから50代以上のボタンを押すんかも知れんな。

4(木) がん保険の勧誘を受けた。掛け金は月々2150円。がんと分かった時は即座に100万円を支給。その他にも色々「ええこと」があるらしい。100万あったらミニコンポが買える。コンビニやガソリンのプリペイドカードを限度額まで補充できる。４人に１人はがんになる時代。宝くじより確実か。でも小市民を金で釣るなよ。

5(金) 昔やりかけていたナンクロの雑誌を見つけたので再び挑戦し始めた。自慢じゃないが(と書く時点で自慢をしている)僕は上級クラス以上の問題しか興味はない。超難問程度が丁度ええ。ところが雑誌の中級問題で何度も間違ってしまう自分に気付く。そんなバカな！やっぱり「何か」が忍び寄っているみたいや。

6(土) この前、柳井教会で出してもらった韓国のお菓子が感動するほど不味かった。あまりにも不味いので熊本の金牧師にハングルの写メを送って読んでもらうと、「昔からある伝統的な菓子で宮中にも進呈・・云々」と書いてあるらしい。『チャングムの誓い』というドラマがあったが、これを食ったらきっと評価が変わってしまうぞ。