玄関のニッチにも、小さいクリスマスツリーを飾った。
我が家のツリーには歴史があって(笑)、
最初に買ったのが、この、今玄関に置いた最小サイズのヤツだった。
そもそも私の実家には、ツリーなるものがなかった。
田舎のお化け屋敷だったし親も忙しくて、ツリーなど念頭になく、
いつか将来、自分の家を持ったら、クリスマスツリーを飾りたいな、
と、私は小学生の頃に『わんわん物語』の絵本を見ながら思っていた。
しかし親の家から独立したあとも、自分で借りたアパートは狭かったし、
世の中がバブルで盛り上がっても、公務員だった私は生活が大変で
(不況の今は信じられないでしょうが、そういう時代があったのです)、
それに男友達も居やしなかったので(爆)クリスマス何それ状態だった。
福岡での新婚生活も、最初は築50年の2DKの官舎だったから、
家を飾るよりも、押し入れの中の水漏れ対策のほうが急務だったし、
余分なお金があるなら、台所に湯沸かしを付けるか(官舎は水道だけ)、
居間用にガスストーブを買うか、どっちが先?という暮らしだった。
それでも、娘が生まれてからは、いつしか子供中心の生活になって、
90年代半ばの松江の官舎の頃からは、季節行事を意識するようになり、
転勤で神戸に行った98年の暮れに、官舎の近くにあった新神戸OPAの、
地下の雑貨屋さんで、写真のツリーを買ったのだった。
50センチツリーに、オーナメントも電飾もセットで、中国製で、
なぜか覚えているのだが、値段が999円だった。
今思い出しても、あのときは嬉しかったね(^^)。
これの次に買ったツリーは、今年は飾っていないのだが90センチので、
今治の官舎の居間が、それまでより多少広かったので、買った。
値段は覚えていないが、ネット通販で、
娘の気に入った、猫?の飾りがついていたので選んだ記憶がある。
50センチのが90センチになると、俄然大きくなった感じがして、
これまた嬉しかった。
ときどき100円ショップに出かけて、
ツリーの飾りを娘と一緒に選んで買い足したりしたものだ。
そして今、マンションのリビングに飾っているのが120センチのツリーで、
これは2003年に舅宅で同居を始めた年のクリスマスに、新調した。
結婚して以来、初の一戸建ての家に住めるのが嬉しくて、
ツリーも初めて、卓上サイズでないものを買ってみたのだった。
ああ、私はついに、クリスマスツリーを飾る家、を実現させた、
とひとり感慨にふけったものだった。
どれも、最初から持っていたわけではなかった。
ちょっとずつ、ひとつずつ、大きいものが飾れる暮らしになった、
……ということを、忘れないようにしないといけないなあ、
と思った、師走の朝だった(笑)。
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