東京新聞10月7日(日曜日)に載っていた記事です。
東京新聞は一都六県(東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県)に加え、静岡県の地域新聞になっています。
それなのに、北九州の話題が載っていました。
歴史的重要資産の折尾駅が取り壊されることになりました。
山口県日本海側の小さな漁村に住んでいたころ、ふらりと電車旅で折尾駅に数回程度下車、そして乗り換えに利用したことがあるので、遠い昔の記憶が呼び起こされました。
「折尾」をそのまま手話にすると、折りたたむの「折り」と、指文字の「お」になりますが、その土地のろう者が通用する、方言の手話があったはず。ここでは「折尾」の地名を滅多に使わないので、すっかりきれいに忘れてしまいました。
ドックおじさん(父)に「折尾」ってどういう手話表現なんですか?と聞いてみたら・・・
指を鉄砲のようにして、こめかみに当ててから、頬に移動。「何でこのように表現して、折尾なんですか?」「北九州のろう者なら、この表現をして、折尾と言っていたから、わしもよくわからん」。その地域で通用する手話なら、そのまま尊重し、全国で通用できるようにしたい。
折尾駅は1891(明治24)年に開業。1895年、筑豊興業鉄道(今の筑豊本線)が敷設され、日本で初めての立体交差になり、1916(大正5)年、今の駅舎に改築されました。
東京駅設計者の辰野金吾さんが設計したと言われており、駅構内の内部は東京駅と同じくほとんどレンガ造りになっています。
折尾駅も次世代に引き継がれるように駅舎を保存すればいいのに、どういうわけか今年中に解体。
1916年から2012年、計算すると96年間も現役で頑張っていたというわけです。頑丈なレンガ造りなので、わざわざ取り壊さなくてもよいのに、もったいないこと。
鹿児島空港近くの嘉例川駅。1903年(明治36)年1月15日からず~っと、その姿のまま保っています。
来年でなんと築110年!!この先もずっと明治の遺産として取り壊さず、現状を維持して欲しい。
嘉例川駅だけではなく、大畑(おこば)や矢岳(やたけ)、真幸(まさき)駅も明治の建築物です。
こう書いているうちに、折尾で筑豊本線に乗り換え、廃線跡を探る旅に出かけたことを思い出してしまいました。
何という路線でしたっけ??となかなか思い出せませんでしたが・・・昔のアルバムを引っ張りだし、調べてみると・・・
上山田線でした!!
日付は1992(平成4)年8月17日と書かれているので、今からなんと20年前っ!!
写真を見ると、まるで昨日のように思い出します。まさか、20年経っているとは全然思わず。
廃線マニアごとく、下山田駅に訪ねたときのコメントが・・・。当時の私はすっかり変わり者だったな~。
20年前の自分よ、その頃はインターネットもなかったのに、紙による資料を駆使し、よく調べたな・・・。
誰に見せるわけではないのに、細かい路線図も書いているな。
漆生(うるしお)線なんて、とっくに昔忘れ去られた路線だというのに、当時の私はかなり細かい。
上山田駅跡地はどうなっている?とネットで調べたら、なんと!!立派な嘉麻(かま)市立山田図書館に生まれ変わっていました。
当時は日本一を競うほど少ない市の「福岡県山田市」でした。山田市も合併し、「嘉麻市」に変わってしまいました。「嘉麻市」に変わったのは今から6年前の2006(平成18年)。それを今知ったなんて、遅すぎる。ちなみに日本一人口の少ない市は北海道の歌志内市。
日本一人口の少ない自治体は日本の首都、東京都に属する青ヶ島村です。
次の記事は20年前の記憶を呼び起こすことができたので、写真を交えながら、福岡の超ローカル線・上山田線を紹介したいと思います。