一昨日第2次補正予算が政府から示された。100兆円の当初予算に対して30兆円の補正予算。
内9兆円は基金としての予算だという。いろんな点で今の予算の作り方はおかしいと思います。借金も膨らむだけ膨らんでる我が国、規律ある予算管理に戻すことが必要だと思います。
まず 当初の100兆円に対して30兆円を補正するといういい加減さ。
こんなの「いい加減」の極みでしょう。いろいろ言いたいことあるが、本質のとこだけ。
当初予算は「これからの国の形」を設計する話。できた図面に対して必要金額を付けていく行為です。実施項目として必要なら計上すればよい。金が付けられるかどうかは次の問題。それだけの資金がないなら、我慢する、優先順位をつける それが当初予算であるはず。大事なことは「国の将来にとって必要な項目は全て列挙されてる」ということ。
ところが今の国の考え方は違う。当初予算は前年度から数%増加させた総額を決め、それを前年とほぼ同じ項目に配分してるだけ。その裏には「どうせ補正やるんだから」「補正で出せばいいから」としてるんです。だから当初で本来詰めなきゃいけない「国体の設計」は全くなされてないのです。当初予算では「そんなに増やしてませんよ」感を出しながらも、年間総額ではじつは1.3倍の予算を作ってるってことです。 これは「騙し」「欺瞞」です。
次は 「基金」を乱立させる中身。 これだって欺瞞でしょう。
基金は単年度ではなく複数年度にわたって特定の変革、改善を目的として予算設定する手法。長期的視野が必要な今、国の設計を全て単年度で考えようというのはどだい無理。だからあっていいと思う。しかし注意が必要だ。予算設定から実施、決済までに数年の時間を必要とする。
それ故に実施効果の検証がおろそかになるというのが一番大きい。現行の単年度決済の予算だって実施効果の検証があやふやなんですから。
もう一つは基金が多くなってくると、当年度の予算総額が見えづらくなる事。単年度で決済する予算と複数年度で決済する予算が混在することになるからです。これはともすると「予算対実施」の規律をあやふやにさせます。
実際今の政府与党にはこの欠点を上手く利用しようと動いてるふしもあるでしょう。
そして今回の補正予算。 上に書いた2つの欺瞞がセットにされたものと言えるんじゃないでしょうか。補正予算で基金的予算を設定すること 「あってはならない」とは言わないが、そういう数年度にわたるような計画は本来当初予算で組むべきでしょう。それが「規律」というものです。1200兆円、GDPの2倍強の借金大国ですよ。
予算規律が崩れて借金が増えたのか、借金が増えたから予算規律が崩れたのか。
いずれにせよ原点に戻る努力を始めないと、とんでもない国になりそうです。
今朝のこれに関連するニュース
・「クールジャパン機構」の赤字問題。
・防衛費増額をどうやって調達するか。
内9兆円は基金としての予算だという。いろんな点で今の予算の作り方はおかしいと思います。借金も膨らむだけ膨らんでる我が国、規律ある予算管理に戻すことが必要だと思います。
まず 当初の100兆円に対して30兆円を補正するといういい加減さ。
こんなの「いい加減」の極みでしょう。いろいろ言いたいことあるが、本質のとこだけ。
当初予算は「これからの国の形」を設計する話。できた図面に対して必要金額を付けていく行為です。実施項目として必要なら計上すればよい。金が付けられるかどうかは次の問題。それだけの資金がないなら、我慢する、優先順位をつける それが当初予算であるはず。大事なことは「国の将来にとって必要な項目は全て列挙されてる」ということ。
ところが今の国の考え方は違う。当初予算は前年度から数%増加させた総額を決め、それを前年とほぼ同じ項目に配分してるだけ。その裏には「どうせ補正やるんだから」「補正で出せばいいから」としてるんです。だから当初で本来詰めなきゃいけない「国体の設計」は全くなされてないのです。当初予算では「そんなに増やしてませんよ」感を出しながらも、年間総額ではじつは1.3倍の予算を作ってるってことです。 これは「騙し」「欺瞞」です。
次は 「基金」を乱立させる中身。 これだって欺瞞でしょう。
基金は単年度ではなく複数年度にわたって特定の変革、改善を目的として予算設定する手法。長期的視野が必要な今、国の設計を全て単年度で考えようというのはどだい無理。だからあっていいと思う。しかし注意が必要だ。予算設定から実施、決済までに数年の時間を必要とする。
それ故に実施効果の検証がおろそかになるというのが一番大きい。現行の単年度決済の予算だって実施効果の検証があやふやなんですから。
もう一つは基金が多くなってくると、当年度の予算総額が見えづらくなる事。単年度で決済する予算と複数年度で決済する予算が混在することになるからです。これはともすると「予算対実施」の規律をあやふやにさせます。
実際今の政府与党にはこの欠点を上手く利用しようと動いてるふしもあるでしょう。
そして今回の補正予算。 上に書いた2つの欺瞞がセットにされたものと言えるんじゃないでしょうか。補正予算で基金的予算を設定すること 「あってはならない」とは言わないが、そういう数年度にわたるような計画は本来当初予算で組むべきでしょう。それが「規律」というものです。1200兆円、GDPの2倍強の借金大国ですよ。
予算規律が崩れて借金が増えたのか、借金が増えたから予算規律が崩れたのか。
いずれにせよ原点に戻る努力を始めないと、とんでもない国になりそうです。
今朝のこれに関連するニュース
・「クールジャパン機構」の赤字問題。
・防衛費増額をどうやって調達するか。