「老後の資金がありません!」を観る

2023年10月26日 09時00分03秒 | 映画・演劇鑑賞
市役所主催で無料だっていうから昨日観て来た。 映画の内容はこちらから
簡単に要約すれば 数年前「老後資金は4000万円は必要」なんて話題がありましたね。三谷幸喜さんがそこをパロって、映画にしたもの。「金じゃないよ。友達だよ、社会参加だよ、楽しく生きようという気合だよ。」と言いたいんだろうね。喜劇仕立て。面白おかしく、併せて考えさせてくれたかな。
1000人入る会場だけど、8割がた埋まってたな。当然老人ばかり。僕でも参加者の平均年齢でみたら若い方に入るね。暇なんだろうな、家でゴロゴロしてるくらいなら、笑ってこよう。 タダだし、落語聞きに行く気分で というお客さんばかりなんだろう。自分だってその一人ですが。
作品の内容を考えると、 そうだね「金がいくらかかるから溜めておきましょう」なんて「備えの話」じゃ暗いよね。楽しく生きるというのとは真反対。 ひと頃、だからこうやって金貯めましょう みたいな話があったけど、三谷さんが言うように、そうじゃないよ。 その前に「どうやって楽しくやるか」を考えるべきだね。このあたりは僕の哲学と一致してるな。

これも奇遇な話なんですが、朝映画に行く前、読み溜めしてた10/17の朝刊を読んだんですよ。朝日新聞の中川透編集委員が書かれた論文です。今日本のどの自治体も人一人が亡くなった後の手続きが旧態依然として複雑だ。同じような資料を複数回書かされる。当人の戸籍を集めるのも大変な作業。なんとかワンストップでできんものかと書き、神奈川県大和市(我が市)には日本で初めて「おひとりさま政策課」というのが作られ、まさにこういう現状を変えていこうとしてるようだ と紹介してる論文だったんです。
その時は「へェ~」と読んだだけだったんですが、映画を主催したのがその「政策課」でした。新聞に紹介されてた「阿部課長」が上映前の挨拶をやってて、急に親しみを感じたりして。
確かに、オヤジ、お袋の事後処理で苦労したのを思い出すな。変えていこうよ。 ここに「市民目線の行政効率化」があるよね。こういうところからコツコツと。
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鎌倉の13人 第47回

2022年12月12日 12時03分17秒 | 映画・演劇鑑賞
NHK大河ドラマについて書いたことはない。だが昨日の観て、ちょっと書きたくなった。
昨日は第47回「ある朝敵、ある演説」という回で 次回が最終回らしい。だからもうクライマックスの入り口で、言ってみれば最高の場面でしょう、LASTは後始末と先々はこうなって行ったを知らしめる「まとめ」でしょうからね。    書きたくなった点は大きいのが2つ。

① 義時の潔さ
 まっここを言いたかったんだろうけどね。「政治家とはこうあるべき」を強く思ったんですよ。今と比較してね。 義時はただひたすら「鎌倉を守るためには」でやりたくもなかった政治に首を突っ込んでいった。その中で「成長してきた」を1年間見せてきたわけですよ。執権にまでなって「守るために」を尽くしてきたが、最後に「絶対の敵」朝廷がでてきて、「生意気な、お前がTOPと思うなよ、オレの言うことを聞け」=「鎌倉がつぶされる」事態に及んだ。まっ政治権力闘争の行き着く所なんだろうけどね。そこで義時は「自分が朝廷に頭を下げるのか、首を差し出すのか すれば鎌倉は守れる」と決断する訳だ。
 ここの「潔さ」に「ほろり」でしたね。政治家はかくあるべし です。「やりたいから」「順番だから」で首相やるんじゃないって言いたいよ。
自分がやらざるを得なくなってやる。やるからには「どうしたいか」をはっきりさせ、そこは絶対にぶれない。妥協しない。やり通す。そして最後に「やり通す」ために「自分の死」が必要ならさし出す 「清い」ね。

② 僕は本当に政治を解ってるのか
 2点目、これは自己反省的な感想です。 上に書いた「真の政治状況、義時の苦悩、最終判断」等々、集められた武士達は知る由もなく、ただ己の安全、生き延びることを優先して、どう立ち舞うかを算段してる。話は『政子が名演説を打って、鎌倉武士達を「朝廷を撃って、我が鎌倉を守ろう」と一致団結させ、「承久の乱」へと進んで行く』ことになるのだが。
 僕なんかが見てる「政治の姿」ってほんの表面でしかなく、ほんとはもっと深い所で想像できない真剣な動きがあるのかな。表面の理解だけで、批判してるのかもな? 昨日の「政子前」の武士同様なのかもな。そういう自己反省心がよぎったのも事実です と書きたかったのです。

大河ドラマって毎年最初は「今年のはいいか」なんて考えるんだけど、いつの間にか引きづり込まれるのが常。今回もそうだったな。歴史の勉強にもなる。中高での暗記型(僕がそうだっただけだろうけど)史学を批判したり、反省したり。
三谷さんも「売れっ子」だからという理由で僕はアンチなんだけど、やはりすごい演出家ですね。引き付ける力強い演出やるよね。小栗旬も上手い役者だね。1年間で義時が成長していくのを立派に見せてくれた。昨日あたりではもう「老獪な深み」までにじませてる。彼自身もこの1年でメチャクチャ成長したんだろうね。
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「梅切らぬバカ」を観る

2022年12月07日 18時00分07秒 | 映画・演劇鑑賞
座間ハーモニーホールが時々開催する「映画会」を午前中に観て来た。
加賀まりこ、塚地武雅主演の「自閉症」の息子を抱えた家族と社会の関係性を描いた映画「梅切らぬバカ」です。
ストーリーは調べもしなかったし、知らないで観た。興味は「塚地武雅」 彼が自閉症の男をどんな風に演ずるかなという興味だけで観ることにしたようなもの。僕もかみさんも彼を「素晴らしい演技者」と見てて、好きなんですよ。セリフ無くても、動きでその役を表現できるなかなかの役者ですよね。NHKの総合TVで年4回くらいやる番組で「LIFE」というバラエティー番組があるんですが、そこでの彼の演技がよくてね。
彼の演技はさすがでした。 自閉症の人をよく観察して研究したんだろうなを思いました。
そりゃ観るんですから、ストーリーも追っかけたし、何を言いたいのかは考えましたよ。
僕は日頃「社会には助けを必要としてる人が一定数いる。赤ん坊、高齢者、病気で普通の生活ができない人、さらに幼稚園生、学生だって教えるということで支援が必要。最近はこれまで隠れてた病で支援を必要としてる人達が見えるようになってきた。必ずこういう方が一定数いるのだから、しっかりした支援体制(場所、支援者)は社会が基本機能として準備すべき」と考えてるんです。それこそ「公助」だと考えてます。「自助」であってはいけない。
そういう体制って作られてるんだろうか? 充実する方向にあるんだろうか? どうも充実方向にはないなと見てます。保育士さんが給料が仕事に見合わないと辞めていってますものね。
まずこういうエッセンシャルワーカーを大事にせんといかんのではないか。社会も「一定数そういう方がいる」を共通認識にせんといかんのではないか。
結局この映画が言いたいのはそこなんだろうと理解しました。
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「土を喰らう十二ヵ月」を観る

2022年12月01日 14時22分05秒 | 映画・演劇鑑賞
僕の白州生活を知ってる友人から「岳さん 興味持つと思うから観て」と推薦されたこの映画、今日午前中観に行った。たまたま近所の(家からもっとも近い)シネマでやってるのと、12/01今日は「映画の日」だとかでチケットがだれもが1000円だったんです。
それと原作は水上勉なんですね。かれは郷里が福井、僕の親父の旧制中学での数年先輩だったと聞いてる。なんか文学文学としてる感じで作品を読んだことはないのですが。 もう一つは見終わって解ったことですが、音楽担当は「大友 良英」でした。かれはNHKの「あまちゃん」「いだてん」の音楽担当、いわゆる「ノイズ音楽」と言われるジャンルにも傾倒してる変わり者ですね。音楽の話させると面白い話を聞かせてくれる。ちょっと興味ある音楽人です。
ストーリーは特に取り上げるほどでもないと思うが、要は「自然の中で、淡々と生きていくのがいい。それが一番人間らしい」と言いたいんでしょうね。「自然と調和してるのが一番」というのは僕の哲学と同じ。共感できるが、あんな高尚な(本を書く)生活は元々無理だね。暇して、ボーっとしてたい「自然派」なんですから。
作品で気になったのは主役沢田研二さんの「肥り気味」と「二重あご」。「自然のなかで淡々と」という感じにならないんですよね。座ったり立ったりする場面、どこかお腹のでっぷりが邪魔してるような。 あれは「都会派」の体、動きだったな。
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演劇「温暖化の秋」を観る

2022年11月16日 10時44分04秒 | 映画・演劇鑑賞
昨夕神奈川芸術劇場で「温暖化の春」を観賞してきました。初めての本格的演劇観賞でした。「なるほど、こういうのが演劇なんだ」と初めて尽くしのいい体験でした。
劇場の作りから。
真ん中に10m四方くらいの舞台があって、構造物がセットされてる。その舞台を3方の客席から観る作り。残りの一方は役者さんの出入りに使ってる。 客席は左右の席が4列で120人づつ、正面の席が8列300人ほど。客席最前列は舞台からほんの数m、かつ舞台といっても客席とさして段差がないから臨場感凄いと見た。僕は正面の最後列で観ましたが、舞台は近かったです。役者さんはマイクを使わない地声でやるので、これくらいの広さでしかできないんでしょうね。
舞台の設えは全編で変わらない。幕を下ろすなんてできないので、情景の変更って感じを作り出したい時は開場全体を真っ暗にして、しばらくの沈黙。なるほどこういう作り方もあるのか。
僕はどうしてもオペラ舞台と比較して見てしまう。

さて「演劇」そのものについてです。
正直言うと「予想してた、期待してた」演劇とちょっと違ったものだったような印象。でも初体験がこの作品だったことがかえって将来には良かったのかなとも思ってます。簡単に言えば、「演劇の世界ってオペラの世界と違っていろんなタイプの劇がある」ってことを教えられたように思うのです。オペラだと「楽譜」という台本があって、その範疇を出れないものでしょう。演劇は元々何もないのですから何でもありになっちゃう。
そこで「温暖化の秋」ですが、僕が思った表現だと「会話劇」が正しいような。演技、ストーリーで何かを表現する演劇(こんな演劇を僕は求めてたようだと今気付いてる)ではなかったのです。7人の役者さんが繰り広げる取り留めも無いが、考えさせる会話が「言いたい事、考えて欲しい事」の表現になってるんですね。要は「今のコロナが人間社会に何をもたらしてるか、人はどう変化してるか、コロナが終焉した時こんな現象が起きるんじゃないか」を伝えたいんだと観ました。「上手い」と振り返ってるんですが、マスクをしてる人、それを外す人、元々してない人、マスクをしてるか、してないかでコロナ社会とその終焉社会を表現してたね。

役者さんではお笑い芸人「シソンヌ」のジローさんが上手だなと見ました。動きもいいのですが、「しゃべり」が変に力んで無いというのか、普段通りって感じで、サラッと入って来たな。
さて、僕が観たいと思ってる演劇のイメージがはっきりした。そのてで楽しそうなのを探すぞ。
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「ドライブマイカー」を観る

2022年01月27日 08時52分49秒 | 映画・演劇鑑賞
昨日観てきた。 このBLOGを愛読いただいてる友人から先日「岳さん観たらいいよ」と推薦された。この映画の存在は「既に海外で評価されてる」ということで知ってた。が、元々そんなに映画を観るタイプじゃないし、予告等をチラ見する範囲では何か難しそう でそんなに積極的ではなかった。ところが友人から「岳さんの感心事への答えがあるかもよ」と言われては・・・。
想定通り「難しい」映画でした。それでガバッと大ざっぱにまとめれば「社会を、人を、個人を もっと信じていいんでは、そして自分が傷つくことには正面から受け止める力が必要なのでは」ということなのかな。
頭から30分程の映像が強烈で、しかも関係ありそうなんだけど、そこが上手くつながらないストーリーが2つ3つ並行して進む。「なんだ?」と考えてるうちに、別のストーリーが重なってくる。最後に全てのストーリーが「あっそういうことね」とどうにか「1つらしい」ところにおさまっていくんだが・・・・・。
もう哲学の域ですね。 今までは あくまでも映画とそれを作品としてみてる自分がいる映画観賞だったんだが、昨日は一瞬だけど、自分が映画の中で考え、動く個人になってたような。ちょっと違う感覚を味わった映画でした。
こういう映画が評価される、こんな映画が作られる、こういう風に作る人がいる 世の中の変化を感じる映画でもあった。    そうか、村上春樹原作なんだ。どうりで・・・。
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「パバロッティ 太陽のテノール」を観る

2020年10月12日 19時20分15秒 | 映画・演劇鑑賞
今日横浜に出て「パバロッティ 太陽のテノール」を観てきた。先週友人が「観てきた。よかった。」と知らせてくれて、そんな映画をやってることさえ知らず、あわてて予定にいれた次第。
今基本に戻って発声法、歌唱法から教わってることもあり、発声法で何か感じられたらの期待ももって出かけた。しかし、映画のコンセプトが「コンサート」じゃなく、「個人のドキュメント」だったんですね。と言っても歌が聞けないわけじゃなく、凄い声、歌聞けましたよ。ただ彼の人生に引き付けられて、歌勉強どころじゃなかったというのがほんとのところ。
企画がしっかりできてる印象でした。彼の人生のポイント、ポイントでその時の彼の心境をまさに表現してるオペラアリアをバックに聞かせてるんです。解説したら長くなるので割愛しますが、彼が亡くなる前の、あるいは亡くなってからの心境としてバックに流れたのは「トスカ」の「星は光りぬ」でした。これは「オレはこれから撃たれて死ぬだろう。でも偽ることなく、己を生きたんだ。なんの悔いもない。」と歌うのです。
この映画で彼の人生をちょっと覗かせていただきました。まさに死を覚悟した時こういう心境になれただろうなを思わせるばっちりのアリアだったと思います。
彼は晩年ロック歌手(U2のボノとかスティービーワンダー等々)と共演もしてるんですね。そのことを周りから非難もされたようです。ダイアナ妃との友人関係は面白い話でした。慈善事業もやってたらしい。三大テノールの共演もありましたよ。結婚は3回(2.5かも)してるようですね。   ほんとに己を生きた人だったようです。天才ですね。
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『i-新聞記者ドキュメント-』を観る

2019年12月09日 15時40分43秒 | 映画・演劇鑑賞
今日表記の映画を観てきた。監督はあの「森達也」。 東京新聞の政治記者「望月 衣塑子(イソコ)」の生々しいドキュメントだ。

「やりたい放題の官邸」に空気も読まずに一人真っすぐ楯突く女政治記者 これだけで見ておこうとなって今日見てきた。凄い女がいますね。そうそう今まさに現役ですよ。菅さんにしてみると「目の上のたんこぶ」っていうやつなんでしょうね。
官房長官の記者会見 あれだって「官邸ペース」で開催されてて、フリーな質問なんて許されてない。あれで当たり前、あれでいいんだと我々が「思い込まされてる」んだなと解る。記者も必死でファクトを探し出してきて、「ここはどうなんですか?」と問う。それに対して「規定通り進めてます。」では答えにならない。どう規定通りなのかを説明しないと会見にならんでしょう。
森監督が「当たり前で普通の作業をしてる人をドキュメントとして撮らなきゃいけないというのが異常だよね」と言ってる。TVで見る「官房長会見」なんて「出来レース」なんですよ。記者もサラリーマンになりきってる。空気読んで適当な所で波風立てずに済ませてるってこと。
行政を、国を 牛耳る状況はいつまで続くんだろうか。
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映画「人生フルーツ」を観る

2018年02月28日 13時36分38秒 | 映画・演劇鑑賞
僕のホームグランド「座間ハーモニーホール」で安く映画を見せてくれるというので午前中に観てきた。
人生フルーツ」というドキュメンタリー。「家は暮らしの宝石箱でなくてはいけない」を実践した1人の建築家とその奥さんの人生ドラマでした。詳しくはLINKしたNET情報を読んでください。
思ったのは「そうなんだよ、人間もっと自然を大事にしなくちゃ! 自然に敬意を持たなくちゃ! 同感、同感。」「同じだ、僕が白州で森に暮らす想いと。そうだよ、そこが人間の根本。」
「お前 やってること間違ってないよ。その想い大事にしなよ」と言われたような感じ。津端さんほどには枯れることできてないけど。あんな風にタンタンと生きたいものだ。まだまだ「飾って」生きてるもんな。ああいう顔の爺さんになりたいもんだ。
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「エフゲニー・オネーギン」を観る

2017年05月22日 04時26分46秒 | 映画・演劇鑑賞
METのライブビューイング(ニューヨーク・メトロポリタン劇場でのオペレア公演を映画で見せてくれるもの)で「エフゲニー・オネーギン」を観た。普段イタリアオペラを主に観てる僕には初めての「イタリア以外」じゃないかな。
さすが「ロシア」、さすが「チャイコフスキー」と思わせられる作品だった。時間的、空間的広さ、人間関係のねちっこさ、中世ロシア貴族の一種の廃退さ、「う~ん、ロシアだな」でした。ついつい学生の頃観た「戦争と平和」を思い出した。もうそっくりですね。(チャイコフスキーが作曲を始めた頃トルストイと親交があり、トルストイからいろいろ助言されてたというのは有名な話とさっき知った)
もうひとつ、同じ決闘物でも「カヴァレリア」はどっちかが死んで「うわ~、悲しいわ」で終わるのに、ロシア物はそこから数年を経たのちの「人間の(愛が)ああでもない、こうでもない」とやりだす。これか文化の差、人間性の差なんでしょうね。
でもその意味で新鮮さもあったのかな。このスケールを劇場、舞台で表現した演出も凄いね。「さすが本物」感です。

この公演、実は主役のバリトンソリストが病気で交代したものだったのです。倒れた方の「ホボロストフスキー」というバリトン歌手を知り始めた頃で、彼を聞きたくて観る気になった作品でした。「ペーター・マッテイ」という人に代わったわけですが、これが想定以上に上手くて大満足でした。準主役のアンナ・ネトレプコは想定内の感激。大勢準主役が歌ってくれますが、どなたも上手い、ここはさすが「MET」でしょうか。僕が特に「いいな」と聞いたのはバスの「ステファン・コツァン」(公爵グレーミン役) バスなのに「テノールでしょう」と思わせる高音の美しさは安定感抜群。出番が少なかっただけに印象深い。もうひとり、音楽の先生役で歌った男性、端役ってことでしょうか、名前がわかりません。右足を器具で固定して登壇してました。おそらく本当に障害を持ってられるのだと思います。ついつい座間の先生を思い出しました。障害を持ってても、堂々を舞台に立ってる、立たせる実力の世界なんだな。

いやいや、ともかく「良かった」。映画にしてはちょっと高価なんだが、本物を観ると考えたら安い、安い。嬉しい企画です。
来シーズンの公演ラインナップ 10作品も発表されてる。2018/02/10に上演される「愛の妙薬」を観せてくれるらしい。これはいろんな意味で外せないでしょう。
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