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九州の被害凄いですね

2017年07月07日 21時53分45秒 | 森をとり戻せ
TVのある生活に戻って初めて九州の被害状況を見た。「凄い。驚いた。」 水害、土砂災害では歴代最高じゃないですか? 山間部で起きたというのが悲惨さを増してるかも。平地で起きた堤防の決壊もひどいんだけどね。

映像を見てまず確信したのは「皮が剥けて流れ着いた木々が杉、檜の類だ」と言うこと。「あっまた山が降った水量に耐えられなくなって、植わってる木ごと流れたか」です。
この件では昔自論を書いた記憶があって、過去の日記を確認してみた。2005年だから12年前に(このBLOGを書き始めた頃)書いてるんですね。12年前に書いた内容は今でも間違ってないと思ってるし、ますます確信してる。
この12年の間で「山を作り変える」作業はなにも行われてこなかったし、雨の降り方は変わってきたと推測してる今の僕です。
どんどん痩せていく山、一方で熱帯地方のような集中豪雨、この手の災害はますます増え、悲惨になるのだろう。今はまだ「自然災害」だと片付けてるが、いつか「人間の所業」に目がいって、「人災だ」とならなければいいが。福島原発事故はまさにそこのせめぎ合いで論争してるわけでしょう。
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庭林 健全化計画

2013年07月31日 10時26分14秒 | 森をとり戻せ
      庭の林の健全化にとりかかった。

クヌギ、ミズナラ、サクラ、ヒノキ、カラマツがうっそうとしてて、光もうまく入らない林だ。大木は高さ30m近くある。それでも「これが自然」と思い、大きく手を入れずにきた。
ますますうっそうとしてきたこと、大きくなって隣家に迷惑になりだしたこと、しょせん中途半端な木は大きくなれず病気になるか枯れる運命だということ、そんなこんなで木の伐採と下草の整備にとりかかった。いい花を咲かせる木の若いのも多くあるけど、考えてみれば、その木が花を咲かせる頃まで自分が生きてるかどうか疑問でもある。伐採対象はせいぜい15m程度まで。それ以上大きいのは手におえないし、健康な木だから切ることはない。

林立してるので切り倒そうとすると隣の木にかがってしまう。倒れ方が悪いと傷めたくない木(買って入れた木)を傷めてしまう。倒す方向も限定され、神経を使う。昨日は4本倒した。それだけでも広くなったようだ。
切り倒すとすぐ整理することにしてる。

     細い枝はまとめて積んでおく。
                いずれ焼却するか、ストーブの焚き付けにする。

     太い幹、枝は乾燥させて薪にする。
                40cmくらいの玉切りにして積んで乾燥させる。

      この写真の手前の方は以前伐採したところ。
                奥の方がうっそうとしてて、これからの整備対象。

汗をびっしょりかき、汚れもひどい作業です。昼食でも家に入れません。だから午前中はやりません。昼を食べてから気合いれ、身支度して作業にとりかかります。暑い午後ですが、日陰の林の中だからさほどではないです。夕方4時頃まで作業して簡単に体を洗い、そのまま温泉に行くのです。「やった~」感でいい風呂です。当然ですが、仕事に出る前に温泉準備もしっかりしておきます。
今日午後もやります。4本倒すのが目標。
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そんなの我がまま

2009年12月21日 09時02分27秒 | 森をとり戻せ
ちょっと用事があって地元の林業家でシイタケ栽培者のMさんに会いに行った。
僕からの用事はすんなり受入れていただき、友人との約束は守れて一安心。
その場でMさんからこんな話が出た。
 「ところで岳ちゃん お宅のカラマツ切らない?」
 「えっカラマツなんか切って何に使うの?」
 「いや 材にするんじゃないんだ。この上の住人達がね『あのカラマツがないと八ヶ岳がきれいに見えるんだが』って言うんだよ」
 「えっ何それ。そんなこと考えてる人いるんだ」

なるほどね、うちの木が景観の邪魔だというわけか。
これってすごい我がままだと思うのですがどうですか。当然即返で
 「切りませんよ。芽吹きも綺麗だし、落葉も綺麗だもの」と答えました。
Mさんから「そうだよな」の返事。 自然を知ってる人は本質を解かってるのです。

こんな相談をMさんに持ちかけた人達は都会から来た別荘族に決まってる。「自然はすばらしい、大切にしなきゃ」を口にして都会を離れて来たんだろう。切れと言ってる木は貴方が生まれる前からここで生きてきた木だっていうの。この土地にとっては貴方以上に必要な物なんですよ。
こんな「我がまま」が田舎の荒廃を早めるんだ。
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森林インストラクター研修

2007年08月04日 20時48分35秒 | 森をとり戻せ
今日4日 みずがき山の麓に山梨県が主催する森林インストラクターの研修会に参加してきた。
森林インストラクターは知ってたけど、興味なかったんです。パンフレットに「森林環境 指導者」とあったので乗ったんですよ。
今の森を説明するより、悪くなっていく森を救いたい僕ですから。
でもこういうのって当然ですが、いくつかおもしろいことがあるもんですよね。
みずがき山のかっこいい姿を見上げたり、アサギマダラの群飛を見たり。
アサギマダラって海をも渡る蝶なんです。羽のしろい所にマジックで名前が書いてあるものも飛んでます。彼等の渡りを追跡するために捕獲し、名前を書き、また放す。それを捕獲した人が所定の場所にそれを知らせる。そういうシステムが実施されてるようです。僕が見た1匹にもなにか書いてありましたよ。ふ~ん です。
1つ1つが葉っぱだと認識してたものが7枚で1つの葉っぱだと教えられて驚いたり。
研修で入った森 実は数年前植樹際で天皇がお越しになった場所とのこと。きちんと管理されてるのに驚いて質問したら、そういう答えが帰ってきた。親戚の旅館を思い出した。そこは昭和天皇夫妻が泊まられた旅館で、その部屋は使われてなかった。僕は見せていただきましたがね。今回もなんかゆがんだ文化を感じたのは事実。

そんなこんなの研修会でした。県の方とつながりができたことが大きい収穫かな。
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どう考えればいいのか

2007年07月07日 21時03分59秒 | 森をとり戻せ
6月24日の朝日新聞に新手の間伐方法が報告されてた。
どう考えればいいのか悩んでるんです。

我国の森林 強間伐の必要な面積が拡大している。それは解かってたけど、その方法は従来の人手による伐倒しか考えなかった。作業員がいない、金がない状況でお先真っ暗だったんです。
新聞の報告では「薬を注入して立枯れさせる」んだそうです。注入後7ヶ月で葉が落ち、15年で朽ちて土にかえるということです。
2時間で400本に注入できた、人件費は従来の1/2になったと報告してます。
僕にとっては画期的な方法です。しかし、「これならやれるかな」と考える裏で、こんな方法でいいんだろうか、何か新しい害を生むのではないかと悩むんです。

もうちょっと勉強してみますが、みなさんはどう思いますか。

☆強間伐 過去は植林後20年目から5年おきに間伐を繰り返し、50年後には7割を間伐したよ
       うです。
       最終生産材になるのは植林量の3割ということですね。
       そうしないとりっぱな材木にならなかったわけです。
       ところが、いっさい間伐をされてない植林地が多くなり、山が痩せてきてます。
       これを救うためには一機に5割6割を間伐しなければならんのです。
       この手段を強間伐と言います。

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森の仕事 聞いて驚く。

2007年01月18日 10時01分53秒 | 森をとり戻せ
17日白州に帰ってきた。母関係の残務もまだまだあるが、一山超えた。
今年の仕事をお願いしてたNさんに僕の状況をお話するのが目的で帰ってきた。

17日さっそくNさんに話にいった。
Nさん側の状況、Nさんの人生、Nさんの山仕事に対する考えを聞いて驚いた。

「オレの山の仕事は今年の3月頃で終わるんだ。35年かけて檜を3000本作って終わり。これが金になるのは30年、50年先だよ」

Nさんは30歳頃無一文からスタートしたのだそうです。先代の山を引き継いだのではないんですね。椎茸生産で金ができると、山を買いましていったそうです。そして40代から山に植林を始めた。それから35年間(つまり最初の木は今年35歳ということですね)手をかけてきて、もうほっといても大丈夫というところまで育て、「オレの仕事は終わった」と言うですよ。

35歳の今の木は1本3万円くらいなのだそうです。30年、50年後には15万円、20万円になるのだそうです。

50年、100年サイクルの仕事とは知ってましたが、人生をかけてやってこられた方の生な話はただただ驚きでした。

「今の山仕事の質では売れる木にはならん」ともおっしゃってました。昨年Nさんが育てた木、それは太さ10cm位7mのふしが全くないものでしたが、それを見てるぼくには大きな刺激であり、林業を考える出発点のように思えます。
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最近の森林行政 (金の問題だけではない)

2005年10月22日 10時16分11秒 | 森をとり戻せ
今朝の新聞に「森林公庫の借金4,400億円」という記事が出ていました。
借手は都道府県の森林公社、保証人は各都道府県。貸手の森林公庫は政府系金融機関。政府系金融機関の統廃合・再編が議論されるさなか、「ここにもこんな大きい借金が」という論調で掲載されてる。
まず今の国の森林行政が立ち行かなくなってることが読み取れる。4,400億の借金は国か都道府県が税金を使って穴埋めすることは可能だろう。(公社に返済を要求するのは全く無理。商売にならないのだから)
しかし、本当の問題は「現状の解決」ではなく、「これからどうするか」なのです。「金」の問題ではなく、私たちの「生活」の問題と捉えなければいけないでしょう。「森なし」では我々の生活は成り立ちません。「どう森を取り戻し、維持していくか」を早急に決める必要があるのです。打った手がその効果を発揮するのに30年、50年かかる問題なのです。逆に考えると、遅れた分それ以上の負担を強いられる問題です。自分たちの基本的な問題だと考えようではないですか。
東京の石原知事が「50年がかりの事業。とりあえず10年間の事業費として250億を見込む」として動きだしました。国も各都道府県も早く施策を出していただきたいものです。
ちなみにこんな数字があります。
  地球上陸地の面積     134 億Ha
    うち森林面積(人類出現前)   50 %
            (20世紀当初)   35 %
            (21世紀当初)   30 %
            (2020年頃)    15 % この加速度心配です。
   
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チェーンソーの使用証取得

2005年09月30日 23時44分10秒 | 森をとり戻せ
森の仕事をするのにこの資格は持ってないとと思い2日間の教習を受け、取得しました。国が委託し、各県の農林課が主催してる講習会のようです。事業としてチェーンソーを使う場合はこの使用証取得が義務付けられてます。
と言っても、出席すればいただけるものでして、こんなんでいいの の感はありました。自分も昔そうだったけど、仕事についてて、会社から「行ってこい」と送りだされた身分だと「いい骨休め」ですよね。皆さん眠ってらした。
僕は小屋で薪をつくるのに必要で、数年前からチェーンソーは使ってきた。切れりゃいいで適当に使ってきたけど、30分もすると切れなくなることには不満と疑問をもっていた。高い木をどう切って、どう倒すかという技術には今のところそんなに興味はない。でもこの分野も興味をわかせる内容で感心しきり。
目からうろこだったのは切れるチェーンソーの作り方。不満と疑問を持ってた分野だから講師の方の経験、テクニックには感心しました。「高額な機械は確かによく切れる。でも結局歯の手入のよしあしが切れ味を作る」とする講師の持論に納得。
しつこく質問もしてきました。「削って削って、研究です」と言われました。早速太さの違うヤスリと簡易万力を購入し、切れる歯の研究をしたいと思いました。
今まで合わないヤスリで適当な角度で削ってたんだもの、切れないのがあたりまえ。
使用許可証をいただけたことより、大きな収穫があったようです。
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今の森林行政

2005年09月14日 22時19分47秒 | 森をとり戻せ
まだまだがじり始めたばっかりで行政をうんぬんかんぬんするのはおかしいとは思いつつ、今をまとめておきたい。
僕がお話させていただいた方々の共通した意見は「外材が安くて国産材の需要はない。手入れしても金になる見通しはない。でも森は守らねば。」です。間伐作業に参加した時、樹齢50年の檜は切らないのです。これを守りつつ、山を守ろうとしてました。こういう作業も価値はあります。とりあえず水害を起こさない山に変えるという意味でです。でも永い目で見ると「問題の先送り」ではないでしょうか。永遠に人の手が必要な状況は変わりません。原始の森は原始故に人手不要な森として成立してます。一旦人手が入った森は人為的要素を残す限り、永遠に人手が必要です。
選択肢は2つしかないと考えるのですが。ひとつは林業が成り立つような社会環境を創出すること。国民が国産材を使って家を建てる政策です。そうすることで、永遠に金をかけ、維持できる状況にすることです。
もうひとつ、それは180度反対側の考え方ですが、今後永遠に金をかけなくていい森、つまり原始の森に戻してしまうことです。
前者はおそらく成り立たない話でしょう。日本は人件費が高いのです。山で仕事する人たちの給料が払えるだけの高い木材が売れるはずがありません。ましてや今の日本人で木造の家を作る人がどれだけいますか。都心に高層マンションを作って、住む社会ですよ。
となると、後者の方法しかないのではないですか。今50年ものの檜をもったいないと考えるのは間違いではないでしょうか。人間が植えた木はなくし、もともとその山に自生していた木々の苗を植え、育てる方法をとるべきではないでしょうか。
今金をかけるなら、将来費用発生のない方法を選択すべきです。
9月7日朝日の朝刊に滋賀県知事国松氏が投稿されてます。「抜本改革に国の支援を」と林業の今を苦慮されてます。ひとつは林業公社がかかえてる(利子でふくらみ続ける)負債の処理方法。もうひとつは長期的、安定的な管理・保全の仕組み作りの必要性です。後者について、私は上にも書いた通り、「仕組み」はないと考えます。人間の仕組みを必要としない状況にどうやったらできるかを考えるべきではないでしょうか。
私はこの考え方をベースにやっていこうと考えてます。
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梅雨の大雨と水害

2005年07月05日 09時47分49秒 | 森をとり戻せ
ここ10年ほど毎年のように大雨による土砂崩れ、洪水の被害が発生している。
10年20年前はこんなに頻繁には発生してなかったように思うのだが。
短時間に集中的に降る雨の量が増えたのだろうか。今はそんなことはないと結論しておくが、僕の研究テーマですね。
雨の量に変化がないとすれば、雨に降られた地表側に何らかの変化が起きてると考えるのが妥当ですね。
治水関係者、林業関係者が数年前から唱えてることのコピーですが、やはり「山が荒れている」からと考えるのが一番納得できるわけです。
戦後木材の需要を背景に造林事業が全国の山林で行なわれた。当然植林されたのは建築用材としての杉、檜類です。これらが常緑針葉樹だったことが今日の悲劇の始まりでした。植林後30~40年で切り出し、建築用に出荷しようとの計画でしたが、最近の10数年は外国からの安価な輸入材にその販路を奪われた。売れなければ、金が入らない。金がないから、山林のメンテナンスもやらなくなる。植林された杉、檜はだれも手をかけなくなったのです。
杉花粉が問題になり出した時期と山林の歴史とが附合するでしょう。花粉だけではないのです。もっと深刻な問題を産んできたのです。落ち葉は地中の微生物、みみずなどが分解し、新しい土になります。常緑針葉樹は葉を落としません。だからその林では新しい土はできないのです。もう一つ、年中日があたりませんから下草が生えることがありません。要するに放置された常緑針葉樹林ではその地表がどんどんやせていくのです。そこに雨が来ると、土が流れるのは当然です。生きてた木も根こそぎ流れます。
皆さん、テレビの報道映像をよく観察してください。山が土砂崩れで下の国道、鉄道を押し流した現場で土砂といっしょに流れでた木が何の木か。流れ出るときに表皮を剥かれた白肌のまっすぐな木ですよ。杉、檜に違いありません。崩れた山を見てください。崩れた箇所はほとんどが針葉樹林部ですよ。
今年流れなかった林でも、根元の土は間違いなく流れてます。そしていずれ流れるのです。これが今の日本の山林です。この状況をなんとかしないと、今後ますます土砂災害が増加すると想像するのは簡単でしょう。
僕は「被害が出てから復旧で使う金」と「被害が出る前にメンテナンスに使う金」とを額で比較します。
僕はこういう考え方が一般化するよう努力します。
僕は「こなら」「クヌギ」の苗をたくさん育てます。植林する時が来ると信じて。
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