昨日の歌練 「ソリストオーディション」で帰国してる瀬山マエストロが指導に来てくれた。一昨年の「トスカ」からの知り合い。彼のオペラに対する「熱の高さ」が並みでないのを知ってるし、13日のコンサートでは「話足らずの不完全燃焼」を自ら宣言してたから期待と恐怖半々の練習だった。
前半の唱法講習から特別指導。 「Nina」という歌曲を使って指導受けてきてるんだが、そんなのお構いなし。自分がお好きという「Vaga luna」を一から指導。2分程の曲だが、1.5時間の指導後に1人づつ独唱させ、評価をしてくれるというスピードラーニンングぶり。熱血だからかな、着いてっちゃうんですね。そして歌えちゃうんです。上手い下手じゃないんです、こっちが持っていかれちゃう感じ。僕は1週間みっちり予習し、ほぼ暗譜で歌えるとこまで準備してたから、一段上の独唱ができたとは思う。他5名の女性もりっぱに歌えてました。古川師匠は温和に包み込んで乗せるタイプ。瀬山さんは自分が前にいて、熱力で引っ張るタイプ。この2人をたすと「イタリア人」なのかなと想像してる。
そしてそして、次回もまだ日本にいるらしく、特別指導に来てくれるらしいんですが、唱法講義では別の好きな曲を指導してくれるという。しかもです、シューベルト、独語だそうです。うちの会は伊語のオペラしかやらんのにですよ。主催者、参加者の意思なんて関係ないんです。やんわりと「お断り」もしたようですが、そこは今度のマエストロ、無碍にもできませんわね。僕も「独語はね?」と思いました。でも「やる」と言うんだからちょっとは予習をで、音源、詞をNET検索。音源のダウンロードもやり、今朝の散歩で聞きまくりました。いい曲なんです。好きになりました。「Vaga luna」と同じです。歌えるようになりたいと思ってます。むしろ、この辺で遊び感覚、
シューベルト、独語も楽しいかな と思うようになってます。すでに瀬山マジックにはまってるってことです。 久しぶりの独語と格闘ですね。土曜日しっかり聞かせてやろうじゃないか。
そして後半 「椿姫」指導。 我々が今までやってきた範囲(全体の2/5)の現状を一通りチェック。途中から1人半袖Tシャツになってグイグイ攻めてきました。「ポイントはワルツのリズム感とスピード。熱と上品さ」と前置きして歌に。これまでの練習よりテンポが早い。まだまだそこまではついて行けない人が多いはず。まだみんな楽譜を読もうとしてるからね。指揮してるマエストロ見てないし。僕が会得したのは「ワルツリズム感の弱さ。(1拍目が遅れぎみ。体内に三拍子感覚がないんだと思う。日本人には多い。)」「スピードにだんだんついて行けなくなる。(体力不足だろう)」「ところどころにある16分音符の短さ。(この短さが曲のスピード感、キレを生む)」の3点かな。マエストロの熱で「歌わされ、そのキレを感じさせられた」ここが一番大きいな。やはり「難しいオペラ」ですわ。全員が早く楽譜を外すことが重要ですよ。
さすがマエストロです。曲のツボをがっちり掴んでました。先日のコンサートでも見えてはいたんですが、実際に指導されると「体感させられる」から凄い。そうだな、古川先生は歌は指導できても、オペラ全体の音楽指導は難しいのかもしれない。瀬山さんについて行けば知らない(本物の)椿姫が歌えるかも。 また一段面白さが出てきたぞ。