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演劇「温暖化の秋」を観る

2022年11月16日 10時44分04秒 | 映画・演劇鑑賞
昨夕神奈川芸術劇場で「温暖化の春」を観賞してきました。初めての本格的演劇観賞でした。「なるほど、こういうのが演劇なんだ」と初めて尽くしのいい体験でした。
劇場の作りから。
真ん中に10m四方くらいの舞台があって、構造物がセットされてる。その舞台を3方の客席から観る作り。残りの一方は役者さんの出入りに使ってる。 客席は左右の席が4列で120人づつ、正面の席が8列300人ほど。客席最前列は舞台からほんの数m、かつ舞台といっても客席とさして段差がないから臨場感凄いと見た。僕は正面の最後列で観ましたが、舞台は近かったです。役者さんはマイクを使わない地声でやるので、これくらいの広さでしかできないんでしょうね。
舞台の設えは全編で変わらない。幕を下ろすなんてできないので、情景の変更って感じを作り出したい時は開場全体を真っ暗にして、しばらくの沈黙。なるほどこういう作り方もあるのか。
僕はどうしてもオペラ舞台と比較して見てしまう。

さて「演劇」そのものについてです。
正直言うと「予想してた、期待してた」演劇とちょっと違ったものだったような印象。でも初体験がこの作品だったことがかえって将来には良かったのかなとも思ってます。簡単に言えば、「演劇の世界ってオペラの世界と違っていろんなタイプの劇がある」ってことを教えられたように思うのです。オペラだと「楽譜」という台本があって、その範疇を出れないものでしょう。演劇は元々何もないのですから何でもありになっちゃう。
そこで「温暖化の秋」ですが、僕が思った表現だと「会話劇」が正しいような。演技、ストーリーで何かを表現する演劇(こんな演劇を僕は求めてたようだと今気付いてる)ではなかったのです。7人の役者さんが繰り広げる取り留めも無いが、考えさせる会話が「言いたい事、考えて欲しい事」の表現になってるんですね。要は「今のコロナが人間社会に何をもたらしてるか、人はどう変化してるか、コロナが終焉した時こんな現象が起きるんじゃないか」を伝えたいんだと観ました。「上手い」と振り返ってるんですが、マスクをしてる人、それを外す人、元々してない人、マスクをしてるか、してないかでコロナ社会とその終焉社会を表現してたね。

役者さんではお笑い芸人「シソンヌ」のジローさんが上手だなと見ました。動きもいいのですが、「しゃべり」が変に力んで無いというのか、普段通りって感じで、サラッと入って来たな。
さて、僕が観たいと思ってる演劇のイメージがはっきりした。そのてで楽しそうなのを探すぞ。
コメント (2)
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