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仕事と作業

2007年12月18日 21時58分12秒 | 仕事雑感
前の会社にいた時代 某上司から「お前はまた作業してるな。仕事をしろ。」とよくこごとを言われた。その「仕事と作業」が今日の話題。
それほど怖い上司だったから、ついつい指示された資料作りに没頭して、その結果を報告した時、必ずこごとを言われた。
上司が言うのは報告の時お前の所見をつけろ、出来上がった資料から何を読み、どう対応するかまで考えながら資料を作れ。それが「仕事」、お前の所見のない資料作りは「作業」だ と言うのです。
ごもっともです。今それを実感しながらいます。
今日の仕事の段取りをつけ、それが順調に進み始めると、そこに没頭して作業をする。それで明日はどうするの?
僕は今日の作業にはなるべく入らないようにして、明日のための作業を自分で決め、そこに邁進する。こっちをやってといわれれば、いやと言わずにそれをこなしながらも、他人にうまく引継ぐ。そしてまた明日のための作業をやる。
作業員が今日の作業が終わった時には明日の準備ができてる。流れの中で作業員は明日に予定してた作業にとりかかる。こうして行程が順調に進む。
先を見て前に動き、作業員が動ける環境を作り、行程の短縮を生み、しいては原価の低減につなげる まさにこれが仕事。作業員ばかりじゃだめなんです。仕事人が必要なのです。
ぼくは仕事人でありたいと思うのです。
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厳しい林業の現実

2007年03月24日 21時48分14秒 | 仕事雑感
今山に入ってクヌギを伐採してる。それを引きずり出し、山で薪用2mと椎茸原木用90cmに玉切りし、ダンプに積んで下界におろしてくる。薪用と椎茸原木用の区別は太さ。径が8cm以下はごみ、8から18でまっすぐな部分は椎茸原木用、それ以外は薪用なんですね。
20日ほど続けてきましたが、だいぶ現実がわかってきました。「これじゃやる人いないよな」が実感です。
今回の山は急斜面で高さ20mくらいのクヌギを60本ほど切り出しでいる。
急斜面だから重機は入りません。倒した木は滑車とワイヤーと重機で引っ張りだすんです。作業員は今2人です。倒すのも正しい方向に倒したいので、ワイヤーで引っ張ったりします。倒す時は2人で協力して倒します。引っ張り出す際は僕が斜面でワイヤー掛け全て、もう一人は崖下で重機の運転。
重いワイヤー引きずって斜面を上がる苦労を想像してみてください。しょっちゅう切り株にワイヤーが引っかかって後戻りをさせられます。1日作業すると富士山に登っちゃうくらいの登山量です。全ての作業がこんな調子。ただただキツイです。3K以上です。

さて、こんな苦労の対価としての椎茸用原木1本いくらになると思います。椎茸生産者が買う値段ではないですよ。

山渡しで60円、それを整理して下界まで下ろして70円です。ちなみに椎茸生産者への売値は200円です。僕の能力、技術で山渡しを1日で何本作れるでしょうかね。
倒すことから始めたら1日で20本がいいとこでしょうね。日給1200円ということですね。
ここの人件費をあげると(苦労にみあう額にすると)、椎茸の値段が5倍以上になるということですよ。
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木の生命力

2006年08月15日 08時14分06秒 | 仕事雑感
この暑いさなか、草取りと水遣りがたいへんと前に書きました。
もうひとつ仕事をしてます。
根巻きのまま地面に放置されてる木を土に埋める作業です。こうすることで水遣り手間をへらし、商品の保全を図るわけですね。本来はもっと早い時期にとりかかるべき作業だったのでしょうが、この時期になってしまったのです。

〔新根〕 地面に置いただけの木ですが、今年の根がしっかり出てるものがあります。根巻きの底の部分からだけですよ。根は水分のある所をめがけて伸びる性質があるのでしょうね。地面に触れてない部分からは出てません。このように新根が出てしまって、それなりに安定してる木は動かしません。動かす方が木にはマイナスのようです。
〔手抜きと生命力〕 穴を掘って埋め込むのですが、この時期は木もデリケートです。ほっとかれたとはいえ、その環境下で根、幹、葉がバランスをとって生きてます。環境を変えるので、木にもダメージがあります。埋め込みで手抜きをする(例えば、空気穴を残してしまうとか)とすぐに悪い反応がでます。
今回5万円のサラサドウダンを植え込んだ時、どうもこういう状態だったようです。3,4日後から葉が枯れだしました。あっというまに葉が茶色です。社長からの指摘であわてて地中をやり直しです。空気穴をなくすこと、地表に水鉢(幹の周りに水が溜まるよう丸く土手を作る)をつくり、常時水遣りをする。
手直しして数日でその反応がでてきます。枯れた葉が再生することはないのですが、その横から新しい葉の芽が出てきてるのです。

植物は素直ですね。そしてデリケートですよね。
根と葉はバランスをとって繁ってることを知っておきましょう。根を減らすと、その分だけ葉を落とします。自力で葉を落として上下のバランスがとれれば生きるでしょうが、とれなければ枯れます。
木を移動したり、植え込むのは春さきか秋葉が落ちてからやるのがいいのです。
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高木の掘り出しと根巻き

2006年05月26日 07時24分56秒 | 仕事雑感
今回は人手では動かせない大木の根巻きをどうやるか解説しましょう。
先日高さ10mのナナカマドの根巻きを1人でやりました。本来この作業は2人でやるのですが、社長が外勤でいない、しかし準備をしないとで、1人でやりました。

木を地球から縁を切り、倒してしまうと、根巻きどころではありません。
そこで「お椀」の形に鉢を作り、お椀の足の部分は地球と一体化したままで(木は自立してる)根巻きします。ここまでが作業です。後は足部分の縁を切り、その部分だけの根まきをやります。この時はユニックで吊り上げてやるか、倒してやります。
ここで1つ知識。5月のこの時期になると、幹にロープを巻いて、垂直に吊り上げることは危険です。木肌がむけてしまうのです。鉢の底にロープを掛けて、吊るようにします。当然これだけでは倒れますから幹から転倒防止のロープをもう1本とります。たいした加重ではないので、木肌を傷つけません。

・まず 穴を掘ります。今回は残す鉢の直径が1mちょっとで、それを残しながら、周りを幅3,40cmで堀下げます。この幅が狭いと、後の作業がやりづらいのです。ここで手抜きしないことが肝心です。
・深さ4,50cmになったところで、鉢の底を丸く掘り込みます。この時に穴の幅が狭いと、底にスコップが入らないのです。水平方向に20cmほど掘り込んだら完成です。
・幅1.4mくらいの布を必要な長さに切り(ロープを鉢に巻いて長さをとり、切り取る)、鉢に巻きます。この時、最後に底の部分を覆えるように下に余裕を残します。
・さて肝心のロープかけです。上から鉢底の堀込んだ部分に、またそこから上にと掛けていけばはずれません。この時ロープを堅くしめるために、掛けたロープを引っ張りながら、掛けた部分を木槌でたたきます。引っ張る人とたたく人がいるとうまいのです。理論的にやると、写真のように幾何学模様ができて完成です。

うまいもんでしょう。3時間ほどかかりました。掘り込みを2時間かけてやりました。社長としては1時間くらいを期待するのでしょうが、体が壊れてしまいます。スタミナも考え注意深く掘ることもあわせて、ゆっくり、慎重に進める主義でやってます。



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