今日も一期一会

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本好きholyの覚え書き的日常のあれこれ

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19年目のholyのブログをそのまま残します。 同じ時は二度とやって来ない。これからも毎日を「一期一会」の心で過ごします♪

正倉院展

2017-10-30 | アート
今回の旅は、1日目に京都で国宝展を、2日目に奈良で正倉院展を見る、アートを訪ねる旅でした。

前回、正倉院展へ行ったのは、ついこの前と思っていましたがもう5年も前のこと!
その時は瑠璃坏がどうしても見たくてツアーで行ったのですが、
今回のお目当ては冒頭画像の緑瑠璃十二曲長坏(みどりるりのじゅうにきょくちょうはい)、
私はやっぱり器が好きなのです♪

わずか17日間の会期、前回、奈良国立博物館を取り巻く大行列にビックリしたので、
少しでも混雑のましな時間を見計らい12時ごろに到着するよう、京都から近鉄奈良線でいざ古都奈良へ!
駅を出ると台風の影響で風雨が強く、ずぶ濡れになりそうだったので近くて申し訳ないけどタクシーで、
この天気とこの時間、日曜日でしたが人もまばらで並ばずにスイスイと展示物の前まで。
  

お目当ての杯は、想像よりもずっと明るい緑で光を受けてキラキラ輝いていました!
デザインはササン朝ペルシアの遺品にみられる器形、鉛ガラス製ということから中国製、
それが今、シルクロードを伝って21世紀の日本で輝いている、悠久の時の流れに圧倒されます。
柔らかな曲線で口縁が縁どられ、ウサギやチューリップのような花が黒く線彫りされ、
機能一辺倒ではない遊び心とその技に、しばし見入りました。

その他には、巻き角の羊がろうけつ染めで描かれた羊木臈纈屛風(ひつじきろうけちのびょうぶ)、
仏への献物に用られた碧地金銀絵箱(へきじきんぎんえのはこ)も見事です!
 
この献物箱は思ったよりも小さかったですが、それだけに金銀泥で描かれた文様の繊細さにも驚嘆しました。
聖武天皇は多趣味だったようで、笛や竪琴、舞踏のための仮面、遊戯の盤など、見ていて楽しかったです♪

それぞれの色、配色、デザイン、形がとても素敵で、その素晴らしい技術にも感動します。
それらを見た友人が「かわいい」と称しましたが、日本人の「かわいい」好きはもしかしたらここからかも!
各地に源流を持つ文化が結集し花開いた国際色豊かな天平文化、古代を想像することにロマンを感じ、
また、それを大切に守り伝える日本人の心も素晴らしいと思いました。