今、ベストセラーとなっている自己啓発本、読みました。
『嫌われる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教え』 岸見一郎・古賀史健 共著
題名がショックングなのですが、
「人に嫌われても自由気ままに生きろ!」という自己中心的な考えを勧めている本ではありません。
世界的にはフロイト、ユングと並ぶ心理学界の三大巨匠とされながら、
日本国内では無名に近い存在のアルフレッド・アドラー思想(アドラー心理学)を、
「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊です。
こういった本はどれも同じように感じてしまうので、少々胡散臭いと思いながらも読んでみました。
「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と断言しています。
いくつか心に残った言葉をあげてみます。
・過去の「トラウマ」は存在せず、あなたの人生は「いま、ここ」で決まる
・「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない
・他者の課題を切り捨てる
・ここに存在しているだけで、価値がある
・「いま、ここ」を真剣に生きる
夢を持たず、夢に向かっていない人生は価値のないもののように言われてしまうことがあります。
人生の終わりの時に「夢」を実現していなかったらその人生は失敗だったのでしょうか?
私は、人生は結果がすべてではなく、過程こそが大事なのだと思います。
「何になったか?」よりも「どう生きてきたか?」
毎日のルーティーンワークをこなしていく日々こそが自分の人生。
目の前の自分の課題をコツコツと誠実にこなし続けているうちに、こんな場所へたどり着いた、
それが「夢」の場所なのだと思います。
それでいいのだと思えました。
この本は「嫌われる勇気」の本ではなく、自由に生きるための「生きる勇気」の本です!