カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

社内で必要とされるのは「雑談」らしい

2023-07-20 | culture

 社員間のコミュニケーション・ツールとしてのアプリを、仕事にとりいれる企業が増えているというレポートを見た。アプリを開くとお題があり、たとえは昨日の休みは何をした? などとあるのに書き込みを入れるだけ、というようなものだった。しかしながらそこに書き込まれるものごとをネタに、いわゆる雑談に花が咲くことがある。部署の違う人間とのコミュニケーションが楽に取れるようになり、他の連絡事項などの時に雑談などが増えるのだという。
 他にも自動販売機で、二枚のカード(社員証?)が無ければ買えない仕組み(要するに連れ立って飲み物を買って休憩しようってことかも)になっていたり、出来るだけ社員間で円滑にコミュニケーションを取れるようにすることが重要だ、ということになるのだろう。
 以前ならこれは、社員間の飲みニケーション必要だ、というようなことがしきりに言われていた。僕はその真っただ中で育った世代なので、上司や先輩から誘われると、飲みに行かなければならない圧力にいつもさらされていた。しかしながら実際には(僕が)面倒な相手であることは明確だから、段々と誘われなくなるようにはなるわけだが……。
 結局時代は変わらないな、という印象を受けるわけだが、雑談くらい考えずにやれよ、って気にもなる。違う部署の人間とは簡単には打ち解けない、というが、まったく違う仕事をしていて接点が無いのなら、確かにそれを飛び越えて交流するには、一工夫はいるかもしれない。今はほとんどの人はタバコは吸わなくなったし、タバコを吸う人たちならば、部署を越えて顔見知りになったりもするかもしれなかった。まあ、それだけではあるが、何かの拍子にそれが役に立ったという話はよく聞くので、ちょっとした顔見知りくらいの関係は、社内でも必要とされるものではあるだろう。それがアプリであれば、それでもいいのである。
 僕は誰とでも仲良くなれるという自信満々の持ち主では無いのだけれど、自分の仕事関係ならもちろんだけど、仲間の事業所の人でも、それ以外でも、そんなに接点がなくとも、なにか用事ができたならば、ふつうに話をしに行ってとりなすことに、何の問題も感じていない。無差別にすべての人に均等に何かの情報をやり取りする術は知らないが、ある程度必要になった都度、必要ていどの付き合いの構築は、割合素直にすぐにできるだろうとも予想される。なんとなく気まずいとか、相性の悪い場合もあるのかもしれないが、おそらくだが、それでもその周辺の人と相談するだろうし、自分の目的がある程度明確ならば、それに苦労することはあんまりないと思う。
 しかしそれが問題だと考えている経営者が、ものすごく多いことも知っているし、実際働いている少なからぬ人も、そのような連絡の円滑さの無さのようなものに苦しんでもいるのかもしれない。だんだん言いたくなくなってきたが、それでもこれは、何かの方法があるという考え方を変えない限り、やはり上手く行かない問題なのではなかろうか。アプリはきっかけとしてはいいのだけれど、やっぱりずっとやり続けるためには、友人たちとの方がいいのではないか。こういう問題は、そういう問題なのではないか。
 コロナ禍でそれなり破壊されたのでホッとしている人も多いと思うのだが、飲みに行くのなら上司とよりも友達との方が良い訳だし、せっかく壊れたものをこの際元通りにすることなんてないと思う。じゃあどうするか、なのである。ちゃんと仕事しようよ、って話なのかもしれないんだから、まじめに防御するべきである。はっきり言っておくと、上司だって部下と行きたくない人の方が多いと思うけどね。そうしなければならないという強迫観念のようなものがあって、単に自分のことをわかって欲しいだけかもしれない。会社の中で自分のことを少しくらい話していたら、そもそもそんな無駄なんていらないんじゃなかろうか。
コメント
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