カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

ロシヤの動きに期待すると……

2023-07-14 | 時事

 ロシヤのプリゴジンという人の動きがよく分からないのだが、なんとなく手打ちに済んだということになっているという。それでベラルーシに行ったと言っていたが、しかしロシヤに留まっているともいう。贅沢な暮らしぶりだったという家の映像なども暴露されていて、おそらくロシヤ政府はプリゴジンの悪者としての世論操作をしているらしいともいう。それは裏返せば、それなりに国民的な人気のある人である可能性もある。そもそもプーチンとも仲が良かったから信頼もされていたフシがあって、仲間割れというか、内輪喧嘩だったのかもしれない。そういうものであったにせよ、ロシヤのプーチン体制が一枚岩ではない可能性が示唆されたわけで、これに西側が大きく反応しすぎているかもしれない可能性がある。できればロシヤが内部崩壊してくれたら助かるからである。少なくともプーチンは、かなり誤った行動を取ったということが確定したのであって、そのまま西側はプーチンと付き合い続ける道が絶たれてしまった。それはそれでいいと言えないところが地政学的な諸事情であるので、この戦争を止めることと相まって、その後の展開もある程度道筋をつけたいところである。今のところ、すべてがそれ以前の話になっており、たいへんに不安定だ。なんとか核戦争にはならないようにという制約付きでウクライナに頑張ってもらって、最終的には和平を結んで欲しい訳だが、ウクライナの国内だけでの戦闘に留めたうえで、なおかつある程度ロシヤが納得する和平案というのが本当にあるのか疑わしい。ロシヤとウクライナは、衝突する前線で均衡しながら、しかしロシヤは時々ミサイルを他のウクライナの都市部に定期的に打ち込んで不安をあおっているとしている。厭戦気分を醸成させて、政治的な転覆も図っているのである。ということは、長期化させる構えがあるということになる。なんともやりきれないが、ウクライナが勝ちすぎると核の脅威があり、西側はおびえるばかりなのかもしれない(それは我々も同じだが)。そうすると、ロシヤ内部の崩壊頼みということになって、今回のワグネルの動きに、それなりに大きな期待と可能性が無いのかを、考え出したということになる。
 さらに今回個人的に驚いたのだが、ロシヤには軍事的な民間会社がいくつもあるということだった。数十あるというし、90くらいあるともいう。少なくとも40くらいはロシヤと関係する様々な国へ派遣されてもいるし、この戦争でも駆り出されているという。プリゴジンという人は、その中でも特に大きめなワグネルだけでなく、数十社と関係があるという。プリゴジンは、ときどき刑務所に出向いてリクルートして傭兵を集めるとされているので、要するに民間の軍事会社に入ると恩赦のような制度があると考えられる。どのような刑の人が選ばれるのかはまではよく分からないが、軍人とはいえ外に出られるうえに、それなりの魅力が無ければ、要請に応じないだろう。ウクライナでは激しい拷問をしたり強姦を繰り返す兵隊が多いらしいことからも、そういう類の囚人が多いのかもしれない。まったく迷惑な話である。そうしてこういう会社には、ロシヤが雇うのでそちらからの資金頼みであることは間違いないが、さらに民間の会社、例えばガスや石油会社が資金を提供しているとされ、それは警備会社としてでなく、ということを考えると、いったいそれはどういうことなのか。もちろんそれらの会社はロシヤ政府とのつながりの中で資金を出しているということかもしれず、そうなると税金のようなものとも考えられるが、ロシヤという国の仕組みというのは、やはり日本のような国の予算の使い方とは、考えられないくらいの違いがありそうだ。いちおう選挙はやっているようだけれど、一人一票で多数決というものですら、おそらく違うのではあるまいか。
 プーチンは、我々からするとふつうに悪党だが、失脚すると、おそらく命の危険があることだろう。それはおそらく家族や仲間を含めてのことであろう。まるでヤクザの一族だが、そういう人でないと率いることができない国家が、ロシヤなのかもしれない。そうなると、次に出てくる人は、プーチンより強い人かもしれない。まったく頭の痛い事ばかりなのである。
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